この転生少女に武器を!   作:皐月の王

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皆さんお久しぶりです!お待たせしました!


第11話 湖の浄化に女神を!

デュラハンの襲撃から一週間が経ちました。本来であれば私は死んでいますが、アクアのおかげで解呪されて元気に生きています。

 

そんなある日

 

「クエストよ!きつくてもいいから、クエストを受けましょう!」

 

「「えー……」」

 

突然言い出したアクアに、カズマとめぐみんの不満の声が上がった。

カズマもめぐみんも懐は潤っている。ちなみに私も大丈夫……。確かに武器をいいものにしたいと思うけど、能力のおかげで木刀とか安い剣でやりくり出来ているから急ぐ必要はあんまり無い。

 

「私は大丈夫だよ?」

 

「私も構わないが。……だが、シオンばかりに負担をかけるわけには行かないだろう……」

 

負担とは思ってはいないけど、ふと考えると確かに討伐系のクエストはめぐみんが撃ち漏らした奴や、元から近接の敵は主に私が対処してきた。カエルに食べられる人を助けたり。まぁ、パーティーで楽しみながらクエストをこなして来たから、苦には感じ無かったけど。今思えば色々やっているね私。

 

それでも乗り気じゃない、カズマとめぐみん。それを見たアクアは泣き出した。

 

「お、お願いよおおおおお!もうバイトばかりするの嫌なのよお!コロッケが売れ残ると店長怒るの!今回は、私全力で頑張るかぁっ!!」

 

カズマはめぐみんとかおを見合わせ溜息をつき、

 

「しょうがねぇなあ……。じゃあ、ちょっと良さそうだと思うクエスト見つけて来いよ。悪くないのがあれば、ついて行ってやるから……」

 

その言葉にアクアは嬉嬉としてクエスト掲示板に駆け出す。

 

「私も見てくるよ。無茶なクエストを受けないか見るために」

 

「頼みましたよ、シオン」

 

めぐみんは私に手を振りながら見送ってくれる。さて、大丈夫そうなクエストあるかなぁ……。掲示板の前に行き、難しい顔をして吟味しているアクアの横に立つ。アクアは私に気づいていないのか、真剣な顔でクエストを見ている。そして1枚の紙を取り

 

「……よし」

 

「よしじゃないよ!?アクア、そのクエストなに!?」

 

私は目を疑いながらアクアの取った紙を取り上げて見る

 

 『ーーーマンティコアとグリフォンの討伐ーーーマンティコアとグリフォンが縄張り争いしている場所があります。放っておくのは大変危険なので、二匹まとめて討伐をお願いします。報酬五十万エリス』

 

「本当に何!?このクエスト!?」

 

「何よシオン。二匹まとまっている時に、シオンとめぐみんの魔法で吹っ飛ばせば一撃で決着がつくでしょ?別々でもシオンなら1匹は余裕でしょ?」

 

「信頼してもらえているのはありがたいいけど……多分一撃で仕留めれるかわからないし、魔法じゃ多分無理だよ?」

 

「え?……しょうがないわねぇ―――あ、これならいいでしょ?」

 

次にアクアが紙を取って私に渡してくる。

 

『――湖の浄化――街の水源の一つの、湖の水質が悪くなり、ブルータルアリゲーターが住みつき始めました。そのため、水の浄化を依頼したいです。湖の浄化が出来ればモンスターは生息地を他に移すため、モンスターは別に討伐しなくてもいいです。※要浄化魔法習得済みのプリースト。報酬は三十万エリス』

 

「アクアって水の浄化出来るの?」

 

「シオンは私を誰だと思っているの?外見や名前のイメージで私が何を司る女神かぐらいわかるでしょ?」

 

「うーん……宴会の神様?」

 

「違うわよ!確かに宴会のスキルは持っているけど!この美しい水色の瞳とこの髪が見えないのっ!?」

 

そ、そういう事なんだね!?じゃあ、大丈夫かも

 

「ごめんね、アクア! じゃあ、とりあえずさ、カズマ達にも依頼書を見せようよ!」

 

私はカズマ達に見せてみようと提案をして、カズマ達がいるテーブルに向かった。

 

「見なさいカズマ!持ってきたわよ!」

 

アクアはカズマに依頼書を見せつける。カズマは私に視線を向けてきた。"本当に大丈夫何だろうな?"と言わんばかりの視線だ……。私はとりあえず頷いておくしかない。

 

カズマは依頼書をアクアから取り依頼の内容を確認する

 

「湖の浄化……。お前にできるのか?そんな大層な事」

 

「カズマなら私が何を司る女神か分かるでしょ!?」

 

「宴会芸の神様だろ?」

 

私と同じ事を即答したよ。やっぱり日頃の行いを見ているとね……。今度から水の女神って即答できるようにしておかないと

 

「ちっがうわよ!?何でカズマもシオンと同じ事言うのよ!水!水の女神よ!」

 

アクアもアクアでお約束?みたいな感じで怒り話が中々進まない。

 

「水の浄化で30万エリスはいいな。討伐対象とかも無いし、これで請けろよ。これなら、お前一人でもどうにでもなるだろ?」

 

「え、ええー……多分、湖を浄化しているとモンスターが邪魔しに寄ってくるわよ?私が浄化し終えるまで、モンスターから守って欲しいんですけど……」

 

私とカズマを見ながらアクアは言う。うん、依頼書見た時から薄々そんな気はしてたかな。カズマも嫌そうな顔をしながら

 

「ちなみに浄化ってどれくらいで終わるんだ?五分くらいか?それとも三十分くらいか?それなら、めぐみんとシオンで何とかなるだろ?」

 

「うん、うん?まぁ、少し厳しいけど何とかするよ」

 

カズマの台詞で少し驚くけど、まぁ確かに三十分程度なら何とかなるかもしれない、と思う。しかしアクアは目を泳がし

 

「……半日くらい?」

 

「ええ!?」

 

「長えよ!!」

 

あきらかに危ないモンスター相手に半日の防衛は無理!めぐみんは一発きりだし、そうなったらほぼ半日を私が相手しないと行けないと思うと、ゾッとする。

 

「シオンの顔も青くなってんじゃねぇか!これは止めとけ!」

 

カズマは依頼書を元に戻そうとすると、アクアはカズマに泣きつき

 

「ああっ!?お願い、お願いよおおっ!もう他にはろくなクエストが無いの!お願い協力してよカズマさーん!」

 

「……そもそも、湖の浄化ってどうやってやるんだ!?」

 

「へ?水の浄化なら、私が水に触れて浄化魔法でもかけ続ければ出来るし、私くらいの女神になると触れているだけで浄化できるけど……」

 

それを聞いたカズマは何か思いついたように、アクアに提案する。

 

「なあ、アクア。多分、安全に浄化できる方々があるんだが、お前、やってみるか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私達は街から少し離れた所にある大きな湖にやってきた。街の水源の一つとされているその湖からは小さな川が流れており、それが街に繋がっている。この湖が汚染されたからモンスターが集まっているらしい。清潔な水飲まないのかな?

 

「ねぇ……本当にやるの?」

 

下からおずおずと声がかけられる。アクアの不安そうな声だ。正直に言うと私も不安である。

 

「……私、今から売られていく、捕まった希少モンスターの気分なんですけど……」

 

じゃあ私の立場は何なんだろう……。オリに入れられたアクア、そのオリの上に座って居る私という構図である。

 

そして、アクアのオリ共々湖に入る。といっても私は濡れることなく、オリの上で待機だ。作戦はオリに入れたアクアを湖まで運び、そのまま湖に投入し、安全な檻の中から湖の浄化をする。というものだ。

 

アクアは浄化魔法を使わなくてもアクア自身が湖に浸かっているだけで浄化効果があるみたいです。本当に女神みたい……。

 

 アクアの入ったオリはカズマとダクネスの二人がかりで湖に運んだ。その時、私降りた方が良かったかな……?

 

そして、肝心のオリは鋼鉄製で、ギルドに常備されているのを借りてきた。モンスターの捕獲依頼などで使われる物らしいから、頑丈に作られているそうだ。

 

そして湖端っこに、アクアをちょっと浸かる程度にオリを置いとくのだ。触れている程度でも効果があるから、浅瀬でも大丈夫という考えらしい。これなら湖のブルータルアリゲータに襲われてもアクアには攻撃がとどかず安全に湖の浄化ができる。そして私の役目はブルータルアリゲータが襲ってきた際のオリを守る役。万が一に備えて撃退要員としての仕事です。アクアが駄々をこねてこうなりました。オリの外のだけに物凄く怖いです!

 

オリには鎖が繋げられていて、いざと言う時に馬で引っ張ってもらって逃げれるようになっています。それだけが救いです。

 

「私、だしを取られている紅茶のティーバッグの気分なんですけど……」

 

「が、頑張って、アクア」

 

浄化が始まって二時間が経過した。今のところモンスターが襲ってきそうな雰囲気は無い。と言っても、私は警戒を続けるしかない。そんな中

 

「おーいアクア!浄化はどんなもんだ? 湖に浸かりっぱなしは冷えるだろー。トイレ、行きたくなったら言えよ。檻からだしてやるからー!」

 

「浄化の方は順調よ!あと、トイレはいいわよ!アークプリーストはトイレなんて行かないし!!」

 

「なんだか大丈夫そうですね。因みに紅魔族もトイレなんて行きませんよ」

 

「わ、私もクルセイダーだからトイレは……うう……」

 

「ダクネス、この二人に対抗するな。トイレ行かないって言い張る二人には、今度、日帰りで終わらないクエスト受けて、本当にトイレ行かないのか確かめてやる」

 

何て恐ろしい事を言っているのだろう。それを聞くだけでも私は震えるよ!

 

「や、止めてください! 紅魔族はトイレなんて行きませんよ!でも、謝るので止めてください。……しかし、ブルータルアリゲーター、来ませんね。このまま何事もなく終わってくれればいいのですが」

 

めぐみんが不吉な事言った瞬間

 

「うっそ……」

 

「カ、カズマ!シオン!なんか来た!ねぇ、なんかいっぱい来たわ!シオン何とかして!!!」

 

ワニ達が私たち目掛けて襲ってきた。ワニって、群れで行動するんだ……。

 

――――浄化を始めて四時間経過―――――

 

「はぁああああ!うわ!?こっちからも!?アクア早く浄化してぇ!!」

 

「今やってるわよ!『ピュリフィケーション』!『ピュリフィケーション』!『ピュリフィケーション』!」

 

アクアは自身に備わっている浄化能力だけでなく、浄化魔法までも一心不乱に使っている。私も一心不乱に木刀とショートソードを能力を発動させて振り回してます。かれこれ二時間も戦っていて集中力が切れかけて来ています!誰か助けて!!!

 

 「アクアー。ギブアップならそう言えよー。そしたら、檻を鎖ごと引っ張って逃げるからー!」

 

 「嫌よ!ここで諦めたら報酬がもらえないじゃない! 『ピュリフィケーション』! ひいいいいっ!! 今オリから鳴っちゃいけない音が鳴った!!シオン何とかしなさい!!」

 

「分かってるよ!!でも、多いんだよ!!!いっつ!掠った!」

 

「シオン!今すぐ逃げてください!!爆裂魔法で吹っ飛ばしますから!!」

 

「アクアごと行くからだめぇえぇぇ!!!」

 

私は命の危機を本気で感じながら尚も護衛を続けた……。

 

結果から言えば、浄化は成功し、それに伴いブルータルアリゲーターも何処かに行ってしまった。何頭か仕留めたから、仕留めた分は周りにひっくり返っている。木刀は折れ、ショートソードも刃こぼれしてしまっている。それ以上に

 

「もう、やだよぉ……ワニ怖いよ……」

 

私はオリの上で膝を抱えて小さくなっています。そして、ワニがとても嫌いになってしまった。オリの中に居たアクアも

 

「……オリの外の世界は怖いから、このまま連れて行って」

 

新しいトラウマを植え付けられているようでした。

 

【湖の浄化】

 

クエスト達成!

 

 




次回のあとがきに、シオンの現状のスキルとか乗っけたいなと思います!

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