「うし。準備完了」
寮へと戻ると悠斗はすぐさま必要なものをアイテムボックスに収納し、図書館島で行方不明になった木乃香達の捜索に向かうための準備を整える
「なんだ、どっかに行くのか?」
「なんだ起きてたのかよ?」
「バタバタ動かれればいやでも目が覚める。んで、何処に行くんだ?」
「図書館島だ」
「図書館島?なんだってこんな時間にんなところに?」
紅丸が悠斗の行き先を聞き、尋ね返す
「欲に目がくらんだ生徒の付き添いで一緒に行った知り合いの子と連絡が取れなくなったらしい。だから探しに行くんだよ。すでに先生に連絡を取ってこの3日一応病欠で休むってことを伝えてある」
「それずるくねぇか」
「そうでもねぇぞ?変わりに1週間のトイレ掃除をやることになってるんだよ」
「そりゃあ」
「っま、そう言うことだから俺はもう行く。黒歌」
「はいは~い」
黒歌に一声かけると悠斗は黒歌と共に部屋の窓から外へと飛び出していった
「それにしても試験前にゃのに、あほなことをする子達もいたもんだにゃ~~。魔法の本っていう曖昧な物に頼ろうとするだなんて」
「確かに普通の人が聞いたら眉唾物だって思うだろうな。だが、魔法のことを知っている明日菜ちゃんはそれがあるのだろうと思ったんだろうよ」
悠斗はとある筋からの情報でネギが就任した初日に明日菜に魔法のことがばれてしまったということを教えてもらった
「就任初日で魔法使いだってことがばれるのもどうかと思うにゃ」
「大学までの課程を終わらせてるとはいえまだ9歳の子供だからな。まぁ、魔法に頼り切りなのはどうかと思うが」
辛口評価の黒歌に悠斗は出来るだけフォローしようとするが、出来ず苦笑いする。そして、10分もしないで図書館島にたどり着いた2人はしばしの間、入り口付近で待機していると
「やぁ、待たせてしまったかな?」
高畑がやってきた
「こんばんは高畑先生」
「こんばんは桜井君、黒歌君。それで早速行くのかい?」
「えぇ。善は急げって言いますしね。それに高畑先生も気が気でしょうがないんじゃないですか?」
「ははは、痛いところを突かれちゃったね」
悠斗の言葉に高畑は頬を軽く掻きながら答え、ポケットから鍵を渡す
「図書館島に入るための鍵だよ。期末試験の準備中だから顧問の先生にばれる心配はないだろうけど、なるべく早く返却してくれ」
「了解」
悠斗はタカミチから鍵を受け取ると鍵穴に鍵を差し込み、扉を開錠する
「んじゃあまぁ、ちょっとした冒険に行きますか」
笑みを浮かべながら悠斗は黒歌と共に図書館内へと入って行く
「ねぇ、悠斗」
「何だ黒歌?」
「ここ本当に図書館?いくら世界中から貴重な本を集めてるとはいえ、いくら何でもこの罠は危険すぎるにゃ」
「・・・言いたいことは解る。いたずらレベルのもあれば死人が出てもおかしくないレベルの罠もあるからな」
悠斗はここまで来るのにあった罠の数々を思い出し、黒歌の言葉に同意する
「ってゆうか、明日菜ちゃんと木乃香ちゃん、そしてそのお友達はこの道通って怪我してなきゃいいけどな」
「確かにここまであった罠の危険性を考えたら1人や2人怪我していてもおかしくないにゃ」
「・・・少しスピードアップするぞ」
「え~~~っていつもなら言いたいけど、分かったにゃ」
悠斗と黒歌は移動速度を少し上げ、高畑から受け取った図書館島の見取り図と、明日菜達が取りに行ったとされる魔導書の保管場所が描かれた地図を頼りに進んで行く。そして、魔導書の保管場所にたどり着いた2人が見たのは
「これは」
「まさか」
明日菜達が持っていたと思われるバック数個と巨大な穴だった
「まさかとは思うけど」
「そのまさかだと思うにゃ。っで?どうするの悠斗?」
「どうするって・・・行くしかないだろう」
お互いの顔を見てため息を吐くと悠斗と黒歌は開いている穴を使って下へと跳び下りて行った