僕のヨーローアカデミア   作:far

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雪見だいふく☃️ 氏の サルースの杯 を推してみる。
ハリポタinオリ主(女)。蛇寮所属も、ハリーらとは友好関係。
比較的平穏に過ごしつつも、マジカルでファンタジックなホグワーツライフを満喫中。


発目「良かれと思いまして!」

 

 

 

 僕のヒーローアカデミア

 

 

 僕の(ピッ)-ローアカデミア

 

 

 僕のl(クルッ)ーローアカデミア

 

 

 僕の(ビシィ!)ーローアカデミア

 

 

 

 良かれと思って!

 

 善意から来る行動の結果について語る時、人はこの言葉を口にする。

 だがこの言葉が使われる時。それは、おおむね裏目を引いた時である!

 

 地獄への道は、善意で舗装されているとはよく言ったものだ。

 

 ~~をしておいてあげたよ。

 

 そんな若干上から目線で、余計な事や、どうしてそんな事をしたの!? という事をしでかす方々に、皆さんも心当たりはないだろうか。

 

 かく言う私も。

 

 こういう話があったけど断っておいてあげたよ。

 あれもう捨てておいてあげたからね。

 ダメになる前に食べといたから。ああ、おいしかったよ。

 

 など思い当たる件が、いくつもある。

 どうしてああいう方々には、言葉が通じないのだろうか。いいじゃん。じゃねーのである。

 

 

 

 申し訳ない。ただのグチになっていたので、話を戻すと。

 今回はそんな、善意で行動する人物の話だ。

 

 

 

 

「なあ、じいさん。今日はどこまで行こうか?」

 

「久しぶりに家に帰るよ。この車椅子は、自分で動いてくれて楽でいい」

 

 

 タルタロスの深層。

 地下深く、鍵付きのエレベーターに乗らねば他の階へと移動できないその場所で。

 かつて闇の帝王と呼ばれた男と、その後継になるはずだった男が、穏やかに会話していた。

 

 今の2人はそんなたいそうな存在ではなく、完全に引退した要介護老人と、その世話人でしかない。

 上記の会話も、毎日交わされるものだ。

 

 だが、死柄木 弔はともかく、オール・フォー・ワン。彼は、この階から外へは出られない。

 

 それはそうだ。ここはタルタロス。俗に国営老人ホームと呼ばれていようとも、個性犯罪者の収容施設。

 最大級の大物である彼が、自由な行動を許されるはずもない。

 それなのに、どこへ行くのかを死柄木が、毎日聞いている理由は――――

 

 ――オール・フォー・ワンが、すでに曖昧になってしまっているからだったりする。

 

 どこかへ行こうとしても、どうやったら行けるのかが、もう彼にはわからないのだ。

 エレベーターに乗って、建物を出る。その発想自体が、出てこない。

 ただグルグルと、ひたすらに同じ階を回るだけだ。

 

 またこの車椅子が良く出来ていて、座席の後部にある小さな光発電のエネルギーで走るものの。

 晴れた屋外ならともかく、室内では走り続けると、すぐに電力を使いきってしまうのだ。

 そうなると、数分だが止まって光を取り込んで、充電をしなければいけないようになっている。

 

 だがこれは、わざとそうしてあるのだ。

 

 良く出来ている。と言ったのもその点で、その数分がミソなのだ。

 なぜならその数分の間に、どこを目指していたのかとか、何をやっていたのかとか。

 そういう何かを、車椅子の使用者が忘れてしまう事が多いのだ。

 

 どこかへ行かせるわけにはいかないオール・フォー・ワンの、自然な拘束。

 この光発電式電動車椅子は、実にいい仕事をしていた。

 しかもオール・フォー・ワン本人にも気に入られて、愛用されている。

 実はいざという時の自爆装置も搭載されているので、職員さんたちも安心だ。

 

 なおこの車椅子、設計者というか、発明者は高校生。それも今年入学したての一年生。

 雄英学園高等部の、発目 明(15)の作品である。

 

 もう一度、言おう。

 

 発目 明(15)だ。

 

 それと、雄英学園高等部

 

 

 バカなっ…! 雄英は六十歳以上が入る、養老アカデミアだったはず…!

 

 

 そう思った方もいるかもしれない。

 しかし、考えてみて欲しい。

 

 ヒーロー科はともかく。

 サポートアイテムを開発するサポート科や、経営科や、普通科ってさ。

 別に個性要らないのに、老人限定にしなくてよくね?

 

 むしろ六十歳超えてから、経営や工学を身につけろという方が厳しくないだろうか。

 そういうわけで。

 ヒーロー以外の人材も育成すべく、雄英は高等部も運営しているのだ。

 

 とは言え。

 サポートするべきヒーローたちが、ことごとく高齢者であるため、サポート科の授業内容や、研究の傾向に若干の偏りがあったりする。

 

 うん。介護グッズなんだ。

 

 仕方が無いのだ。

 それまで老いた身体にムチ打って、強化系の個性で肉体労働的活躍をしていたヒーローも。

 汗などの分泌物や、吐息など肺活量に関わる個性などで活躍していたヒーローも。

 みんなみんな、年々目に見えて衰えていくのがこの世界のヒーローなのだから。

 

 なお、オールマイトは除く。

 あの人は、衰えても充分以上にオカしいから……

 普通の人は、いくら強化されても筋肉で空を飛べません。

 

 そんな例外以外を助けるために。

 もろくなった骨が折れぬよう、衝撃を受け止めるブーツやスーツ、骨に注射する何かを。

 衰えた筋力を補うよう、外付けの人工筋肉や、強化服、ドーピングする何かを。

 運転しやすい車やバイク、ジャンプする何かを。

 

 各々の個性に合わせたサポートアイテムとは別に、サポート科はそういった物も開発してきた。

 そう。良かれと思って…!

 

 本来は高校では知識を学び、サポートアイテムの製造販売をする会社へと就職してから、そういったことをするはずなのだが。

 代々、優秀な生徒が数の多寡はあれど必ずいたようで。

 教師のほうも、生徒が実用品を生み出す事を、当然の事だと勘違いしてしまっているのだ。

 

 

「先生できました! ご老人でも使える、ジェットパックです! 空、飛べますよ!」ドッカワイーヤツ!

 

「ほう… 飛べるのか。で、飛んだ後、着地は?」

 

「はい! 考えてません!」

 

「考えろや!」イイ エガオ スンナ!

 

 

 新しい何かが作られ、そしてそれが世の中を変えてゆく。

 間違いを繰り返しながらも、前へと進んでゆく。

 そのためのエネルギーは、若いうちの方が、やはり多いのだろう。

 若いぶん、やや無軌道な気もするが。そこはほら、そのために教師の方々がいるわけで。

 だからまあ、なんだ。

 

 がんばれ。

 

 

 

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