遠山桜は正義の味方である   作:カフェイン中毒

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戦闘シーンのほうが書いてて楽しいです。・・・日常シーンってなんでこんな難しいんだろ


第23弾

 結局のところ、職場体験が終わるまで事件らしい事件もなく、かといってほかの場所で何かが起こるわけでもなくパトロールと訓練を繰り返し、そのまま雄英に戻ることが出来た。

 

 はっきり言って訓練は身になるものしかなかったな。どっちかっていうと俺は避けてカウンターするより攻撃を受けてカウンター入れるタイプだ。そしてファットガムのおかげで受けの技術がだいぶ向上した。いまなら脳無のパンチだって絶閂なしで受けれる気がする・・・なんていうのは言い過ぎか。

 

 

 そして職場体験が終わった翌日・・・今日がかなでとの合流日だ。先生方に感謝しないとな。

 

 がらり、といつも通り教室に入ると・・・なんか違和感があるな、あ!爆豪の髪型だ。なんだろ・・・・七三分けをもっとかっちりしたような髪型になってる。ぶっちゃけにあわねえ。

 

 「おはよう爆豪。どうしたんだその髪型」

 

 「あ”あ”!?るっせえ固まっちまって洗っても戻んねえんだよ!」 

 

 「ブハハハハハ!マジか!マジか爆豪!ああおはよう遠山・・・アッハハハハ!」

 

 「切島、おはようさん」

 

 「おい笑うんじゃねえぶっ殺すぞ!」

  

 

 いじられ続ける爆豪を置いておいて自分の席に座る。そうすると透が寄ってきた。なんかその浮く制服を見るのも久しぶりだな。

 

 「おっはよー!キンジ君!職場体験どうだった!?」」

 

 「よう透。有意義だったぜ?ヴィラン退治も体験できたしな」

 

 「えぇいいなー!私ほとんど訓練だけだったよ・・・」

 

 「普通そうなんだろ。俺はファットガムが実戦派だったってだけだよ。まあ正直楽しかったのは認めるけどな」

 

 「ぶーぶー!不公平だー!」

 

 なんて話してると、わがクラスの女子の視線が俺たちに向いてることに気付いた。何か御用でしょうか・・・?

 

 「ねえ遠山ちゃん。いつの間に透ちゃんと名前で呼び合うようになったのかしら?」

 

 「恋バナ?ねえ恋バナ!?」

 

 「何勘違いしてるか知らんが、透にそう呼んでほしいって頼まれただけだ。なあ?」

 

 「えっと・・・そうだよ?仲良くなれたねってだけ!」

 

 「ほんとかー!?怪しいぞ透さんよー!白状するのだー!」

 

 「どんなキャラだよ芦戸・・・・」

 

 なんとなく透が恥ずかしそうだがまあこんな弄られ方すりゃ当然か、助け舟出してやるか

 

 「そういやお前ら職場体験どうだったんだ?なにしたんだよ」

 

 「私は一回密入国者を捕まえたわ。ほかは訓練ね」

 

 「私は訓練とパトロール!梅雨ちゃんうらやましいなー!」

 

 「麗日はどうだったんだ?職場体験」

 

 「とても・・・・有意義だったよ」

 

 なんか麗日が堂に入った構えを披露してるが、たしかバトルヒーローのところだっけか。指導がうまいみたいだな、職場体験前とは比べるべくもないくらいに麗日の実力が上がってるみたいだ。

 

 

 「しっかしまあ、みんな変化してるけど、一番はお前ら3人だな!緑谷、飯田、轟の!」

 

 上鳴が指摘した通りあいつらはヒーロー殺しと直接まみえたことで大きく飛躍した。犠牲は大きかったけどな。

 

 

 「そーそー!ヒーロー殺し!動画見たか?怖えけどさぁ、執念?理想ってーかなんか・・・かっこよくね?って思っちまったわ」

 

 あほか上鳴、被害者の前で加害者を褒めるやつがどこにいるんだよ。たしかにヒーロー殺しは思想犯だが、狂人だ。やっちゃいけねえことやった犯罪者なんだよ。

 

 「ちょ・・!上鳴くん!」

 

 「あ、飯田・・・わりぃ!」

 

 「いいさ、確かに信念を持ったやつだった。魅かれる人間がいるのもわかる・・・けど、やつは粛清という方法を選んだ。どんな考えでもそれは間違いなんだ」

 

 飯田・・・乗り越えたからか、考え方も変わったみたいだな。思考の柔軟性が上がったと思う。

 

 「さあそろそろ始業だ!席につきたまえ!」

 

 かっこいいぜ、飯田。

 

 

 

 

 

 「はい、私が来たーってことで少年少女!久しぶりだなあ!ヒーロー基礎学、始めるぞ!」

 

 なんかぬるっと入ってきたな、ネタ切れか?オールマイトもそういうことあるんだなあ。

 

 「職場体験直後ってことで今回は遊びの要素を含めた、救助訓練レースだ!あと、ネタは尽きてないからな?」

 

 「USJじゃなくていいんですか?」

 

 「あすこは災害時の訓練だからな?今レースといったろ?この運動場γは複雑に入り組んだ密集工業地帯!5人ずつに分かれてレースをしてもらうぞ!」

 

 うわー俺の課題の一つである機動力が試されるやつじゃねえか・・・うーん・・・どうしたもんか・・・ファットガムのおかげで移動に幅が出てきたし試してみるか?

 

 「私がどこかで救難信号を上げるから、町外からスタートした君たちは私に向かってきてくれ!一番に私の元にたどり着いたものが1位だぞ!」

 

 

 緑谷、飯田、芦戸、瀬呂、尾白が一組目だ。俺たちはモニターでレースの様子を見ることになる。

 

 「1位予想な!俺瀬呂!」

 

 「あー・・・尾白もあるぜ?」

  

 「オイラは芦戸!あいつ運動神経すごいぞ!」

 

 「怪我あっても飯田くんな気がするなあ」

 

 緑谷の名前が出ないあたり、あいつの評価が定まってないんだろうな。何やら新技を会得したらしいし、期待しておくか。

 

 『スタート!』

 

 合図とともに各々の個性で飛び出した5人だが、目立ったのは瀬呂だ。一瞬で空中まで飛び出し、上を行くことでごちゃごちゃした街を一気にショートカットする気だ。

 

 「ほら!こんなごちゃついたところは上行くのが定石ぃ!」

 

 「となると滞空性能が高い瀬呂が有利・・・」

 

 そうだな・・・でも、ここで決めつけちまうのは無理だ。瀬呂の後ろからだが・・・

 

 

 「「「「緑谷!?」」」」

 

 そう、緑谷が全身にワンフォーオールを纏って、瀬呂を抜いて飛びながら先に進んだのだ。たしか「フルカウル」だったか?体育祭前じゃ発動に5秒かかってたのに、全身に5%の出力を出し続けることに成功してる。へー・・・グラントリノ、凄い人だったんだな。

 

 「おおすげえ緑谷!あの動き・・・爆豪か!」

 

 「すごい・・・ぴょんぴょん・・」

 

 そうか、どっかで見たと思ったら爆豪の空中の動きに似てるんだ。緑谷は屋根を伝って一番にオールマイトの元に・・・・あっ落ちやがった。

 

 結局瀬呂が1位になり、緑谷が最下位だった。慣れない技を使ったせいで周りが見えなかったんだな。

 

 次は俺か・・・同じ組は、常闇、切島、上鳴、八百万だ。とりあえずファットガムに教わったことを活かしてみよう。

 

 『スタート!』

 

 外周から道なりに入り、走る速度を落とさず障害物をアクロバティックに超えていく、いわゆるパルクールってやつだな。遅くなるんじゃねえってバカにしてたんだが、やってみると障害物がある中ではめちゃくちゃ速く移動できることに気付いて、なるほどと感心するくらいだ。

 

 スライディングでパイプをくぐり、立った瞬間にバツン!と桜花のジャンプで斜め上のパイプまで飛び、掴んだパイプからさらに振り子運動の要領でさらに斜め上の柵まで飛んでそこから三角跳びの要領で上に飛ぶ。

 

 そこからビル屋上までワイヤーを飛ばして手すり部分に繋ぐ。俺のワイヤーの巻取り機能は人を支えられるものではないので、桜花で引き、一気にビルの上まで移動する。横を見ると同じ事を考えてたらしい常闇がダークシャドウを利用して別ビルの上にいた。負けるわけにはいかんな。

 

 そこから桜花を利用して、大ジャンプを繰り返し、オールマイトがいるところまで最速最短で進む、途中油でぬるついてたところとか濡れているところとかトラップっぽいところがあったのでそれは避けてジャンプを繰り返す。

 

 ほどなくしてオールマイトの元にたどり着いた。他に誰もいないので俺が一番だ。そして俺に送れること10秒ほどで常闇が、そこから2分で八百万、5分で切島、7分で上鳴がきて終わった。

 

 「だー!機動力がないのきっついわ!」

 

 「俺もだ・・・ほんと課題だなぁ」

 

 「そうだな!個性の使えない状況でどう対応するかも大事だぞ!自分に合った移動方法を身に着けような!」

 

 「「「「はい!」」」」

 

 

 その後もうまいこと進んでいき、授業が終わって着替えてると峰田が騒ぎ出した。

 

 「おいお前ら!この穴見ろよ!諸先輩方が頑張ってあけた穴っぽいぜ!隣は女子更衣室・・・!あとはわかるだろ!?」

 

 「おう峰田やめとけよ。自分の評価を落とすだけだぞ」

 

 一応注意しとこう。もしやろうとしたら鉄拳制裁してやる。

 

 「うるせえ!オイラのリトルミネタはもう立派にバンザイしてるんだよ!八百万のヤオヨロッパイ!芦戸の腰つき!葉隠の浮かぶ下着!麗日のうらゴッ!?」

 

 「そこまでにしとけよー・・・緑谷、はがしたポスター元に戻しといてくれ」

 

 ゴツン!と俺の拳が頭に入り峰田が伸びたのを確認し、壁の穴から引きはがす。どうせ耳郎あたりが聞いてるだろうし八百万が塞ぐだろ。

 

 「あ、うん・・・」

 

 結局、伸びた峰田を担いだまま教室に帰り、ホームルームをして帰ろうとすると・・・

 

 「キンジくーん!更衣室の時はありがとうねー!あのままだったら耳郎ちゃんが峰田くんに個性で罰与えてたところだよー!」

 

 「なんだ、俺が手出さないでもよかったのか。まあ犯罪だし止めなきゃ人としてアレだったけど」

 

 「みんなありがとうって言ってたよ?あ、そーそー!もうすぐ期末試験だねー!」

 

 「あー忘れたままでいたかったな・・・・まあ夏休みを平穏に過ごしたいし勉強はしないとな」

 

 この後かなでを迎えに行って、普通に帰ったが・・・かなでが久しぶりにあえたせいですごいテンションが上がってたな。寂しかったのだろう。結局わがままを聞き入れてしまい同じ布団で寝ることになってしまった。なんだかんだ俺も甘いなあ。

 

 

 翌日のホームルームにて

 

 「えー・・そろそろ夏休みも近いが、君らが1か月まるまる休める道理はない・・・・夏休み、林間合宿やるぞ」

 

 

 「「「「「知ってた!やったーーーー!!!」」」」

 

 「肝ためすー!」「花火!」「カレーだな・・・」

 

 

 騒がしいな・・・峰田が欲望に忠実にいろいろ言ってたが何も言わん。どうなっても知らんぞ。

 

 「ただし・・・・期末テストで赤点だったものは学校に残って補修地獄だ」

 

 「皆がんばろーぜ!」

 

 しっかし期末かあ・・・英語と数学はまだいいとして他がなあ・・・どっかで勉強会でもするかぁ?緑谷か飯田巻き込めば結構よさげな気がするが。よし、善は急げだ。頼んでみよう。

 

 

 「緑谷ー、あと飯田。お前らどっかあいてる日ないか?」

 

 「遠山君、どうしたの?」

 

 「俺成績あんまよくねえからな、どっかで勉強会やろうと思って、巻き込みに来た」

 

 「そういうことなら是非!」

 

 「俺もいいぞ!その精神!素晴らしいな遠山君!」

 

 「あー!じゃあ私もいれてー!

 

 「私もいれてくれへんかな?」

 

 「おお、透、麗日。いいぞー」

 

 不安だったのか女子二人も入ってきた。どこでやろうか・・・?俺の家だったらこの人数だったら何とか入るか。ちゃぶ台でかいし。

 

 

 「んじゃー期末までこのメンバーで何回かやろうぜ。俺の家なら入るから俺んちでいいか?」

 

 「「「「オッケー!」」」」

 

 「じゃーとりあえず今日からな」

 

 

 

 授業が普段通り進んで、あっという間に1日が終わる。みんな制服のままうちに来るらしい。歩きで通える範囲だしまーかまわねえか

 

 「キンジくんの家に行くの楽しみだなー!」

 

 「そんな面白いもんはねえぞ?」

 

 「僕も、誰かの家で勉強なんてしたことないや」

 

 「俺もだな」

 

 「私は一回きたなー。遠山くんの家」

 

 「へ!?麗日さんそれほんと!?」

 

 「おーその節は世話になったな麗日」

 

 なんてがやがや話してるとすぐ俺の家に着いた。まあ普通のマンションだな。一人暮らし用にしちゃけっこいう広いからかなでが来てもまだ余裕がある。

 

 「おー入ってくれ。かなで、ちゃぶ台下ろしといてくれ」

 

 「はぁいお兄ちゃん様!」

 

 「「「「お邪魔します」」」」

 

 「いらっしゃい。靴は適当に脱いでくれー」

 

 「へーここがキンジくんの家・・・案外普通だなー」

 

 「何を想像してたんだよ」

 

 「壁のいたるところにナイフとか銃とかぶら下がってるのかなって」

 

 「そんなに銃倹おりねえよ」

 

 というかそんなことしてたら俺はただの危険人物になっちまうだろうが。ジーサードの部屋が多分そんな感じだったはずだ。あいつ金持ちだし。

 

 

 「ちゃぶ台で悪いけどかけてくれ、飲み物とってくる」

 

 「あ、手伝うよ」

 

 「いいよ。コップ取ってくるだけだ」

 

 人数分のコップを手に取ってかなでがとってきたペットボトルのお茶をもって戻る。俺は英語と数学以外をやらなきゃな。

 

 

 「じゃ、やろうかね」

 

  途中かなでの手を借りつつ和気あいあいと俺たちは勉強会をするのだった。緑谷と飯田は流石頭がいいらしく説明もうまかった。麗日と透も地頭はいいらしく俺の説明でもわかってくれてよかったな。

 

 期末までこれ以上何もないといいんだけどな・・・・




 次こそ・・・次こそ戦闘回を・・・・!
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