オリジナル設定がたくさんあるので注意
個性把握テストが終了し、おのおの教室に帰っていく中俺は痛みに震える緑谷が気になり話しかけることにした。
「大丈夫か?個性の反動だが何だが知らないが根性あるな、お前」
「へっ!?あっありがとう・・・っイタタタタ・・・・」
急に話しかけたせいで驚かせてしまったらしい。反動を受けた指を見てみると・・・・おいまじか。
関節がわからないぐらいぐにゃぐにゃに折れ曲がり、紫色にうっ血してる・・・・これ整復しとかねえと半年とかかかるタイプの折れ方だぞ。
「俺は遠山キンジだ。除籍が嘘でよかったな。」
「あ、緑谷出久です。遠山君すごいね、今の僕じゃ敵いもしない記録だ」
「昔から訓練してたからな。こっから保健室か?」
「そうするつもりだよ、痛くてたまらないから・・・・」
「じゃあその前にちょっと折れた指見せてくれ」
「いいけど・・・・どうするの?」
すっと差し出された指をじっと見つめ・・・おもむろにパキポキペキィ!!!と遠山家に伝わる整復術で骨と靭帯の位置を正しく戻す。この整復は早いし正確なんだが・・・・一つ欠点がある。
「イダアアアアアアアア!!!!」
めちゃくちゃ痛いのだ。俺はじいちゃんや兄さんの訓練で脱臼骨折は慣れっこだが一般家庭の人間には相当きついだろうな、コレ。
「何をしてるんだ!怪我をしてる部位に追い打ちをかける所業!君はほんとにヒーロー志望か!?」
「大丈夫!?」
案の定勘違い(あながち間違いじゃないが)したらしい緑谷とテスト前話してたやつらが近寄って文句を言ってくる。当然の反応だな。
「緑谷、指どうだ?」
「めちゃくちゃ痛いに決まって・・・・あれ?さっきより全然痛くない?・・・・わぁああああ指の形が戻ってるううううう!!??」
オーバーリアクションなやつだな。
「うちの家に伝わってる整復術だ。抵抗があるとやりにくいんでな、すまんが油断して力が抜けてるときにやらせてもらった」
「たしかに今からやりますって言われたら無駄に力が入るもんね・・・ありがとう。楽になったよ」
納得してくれたらしい緑谷を確認し、後ろに振り向いて
「お前らもわかったか?なんも言わなかったのがアレなのはわかるが・・・別に追い打ちかけたかったわけじゃないんだ」
納得できたらしい女子とは別で眼鏡の男子は震えてる・・・・まずったか?
「すまない!!!勘違いとはいえ治療した人間に対し詰問するなど・・・・ヒーローを志すものとしてあってはならないことだ!」
予想外に真面目だったらしい眼鏡の生徒が直角に頭を下げで謝ってくる。そんなことされたら俺が悪いみたいじゃ・・・・実際俺が悪いんだけどな。
「すごいんやねーあんなぐにゃぐにゃだったのに形が戻っとる・・・」
「あのままだったら自然治癒で半年コースだったからな。いくらリカバリガールが直してくれるとはいえできることは自分でやるべきだと思うぜ。」
「そうだね・・・ちなみに痛くてよくわからなっかったけどどうやって戻したの?」
「やること自体は病院でやるような整復と変わりないが・・・手順が若干特殊でな。習得はおすすめできないぜ」
「え?なんでなん?」
「それは俺も気になるな。こんな手早く整復できるならぜひとも習得したいのだが・・・」
まあヒーローたるもの怪我の応急処置自体は身に着けたいよな、でも習得方法があんまりにもあんまりだから俺は教えようとは思わない。
「じゃあ聞くけどお前ら、整復のためだけに自分で脱臼骨折を繰り返せるか?」
「「「・・・・・・・・むりです」」」
「ほらな」
遠山の実践訓練といえば怪我してなんぼみたいなところがあるからやられてるうちに自然にできるようになるが、雄英でやろうと思えば常にハンデをおうのと変わらないはずだ。こんな1回1回全力が求められる授業やりながら怪我と付き合うなんて正気の沙汰じゃないぜ。
「そんでお前ら名前なんだ?俺は遠山キンジだ。遠山でもキンジでもいい」
「あっ忘れてた!麗日お茶子です!よろしくね遠山くん!」
「飯田天哉だ。よろしく頼むぞ遠山君!」
ビシィ!とかくかくした動きで自己紹介する飯田となんだかほんわかした笑顔で名乗る麗日、飯田はその動きなんなんだ?
「おう、こっちこそよろしくな。じゃあ戻ろうぜ。緑谷ははよ保健室いってこい。付き添いいるか?」
「いいいいやいいよいいよ!またね!」
なんだその慌て方は、こっちが不安になってくるぜ。
緑谷と別れ、更衣室で着替えていると・・・
「遠山君、それはもしや・・・・実銃か?」
「銃検通してあるから安心しろ。ヒーロー仮免とるまでは弾もゴム弾だしな。」
どうやら俺のベレッタが珍しいらしい。改正銃刀法が施行されてはいるが、雄英はトップクラスのヒーロー育成校だ、そもそも銃すらいらない強個性が多いんだろうな。
そんで日常で
いいと思うんだけどなあ銃。誰でも同じ威力が出せて遠距離攻撃ができるんだ、もちろん習熟が必要になるから誰でも彼でもってわけにはいかないが。
「いや、そう簡単に取れるものではないはずだから驚いただけだ。銃が必要になる個性なのか?」
「銃自体は個性の幅が広くなるから持ってるだけだ。それにアサルトライフルとかショットガンみたいなものと違って拳銃の銃検は緩いんだ。今の社会で素人がもつなら護身用レベルにしかならないからな」
ちなみに銃検の審査難易度は本人の資質と持つ予定の銃の威力で決まる。俺が持ってるベレッタの9mm弾はめちゃくちゃ緩い、だれが申請しても大概通っちまうくらいには。
「そうだったのか・・・まだ勉強が足りないな」
「自分が使うかもしれない法律は知っといたほうがいいぜ。知らずに違反してましたーなんて笑い話にもならねえからな」
「たしかにそうだ!いいこと言うな遠山君!」
急にテンションあがるやつだ。なんか手の動きも加速してるし・・・・いやだからそのかくかくした動きはなんなんだ?
着替え終わって荷物を取り、飯田と一緒に昇降口を出るとちょうど治療を終えて着替えたらしい緑谷が麗日と話していた。
「緑谷君!もう怪我は大丈夫なのか!?」
飯田のやつなんだかんだ心配だったらしい。うれしそうだ
「治癒のせいで疲れてる以外は元気だよ・・・あ、遠山君、リカバリーガールが褒めてたよ!綺麗に整復できてるから治癒に使う体力が少なくなったって!」
「そりゃうれしいことだな。緑谷はもう怪我しないようにしろよ?あんな怪我個性使うたびにやってたらいずれ体が動かなくなるぞ」
「うん・・・・・わかってるよ」
どうだかわかんねえなあ。あんな内側で爆弾爆発させたみたいな折れ方初めて見たぞ?
「まあわかってるならいいか、俺が言うことじゃないしな。俺こっちだから先に失礼するぞ」
「うん、じゃあね遠山君」
「また明日ねー!」
「また明日会おう!」
手を振って送ってくれる3人に手を振り返して俺は帰路につくのだった。
俺は進学を機に雄英から少し離れた場所にマンションを借りて一人暮らしをしている。
「ただいまー」
「あ、お兄ちゃん様!おかえりなさい!」
「
「ジーサードと
「ジーサードのやつ適当言いやがって・・・・・!!!」
出迎えてくれたのは一番下の妹、遠山かなでだった。俺から下の弟妹はちょっと関係が複雑で言葉に表すなら腹違いというのが一番近い。
なので国籍も違い、もう既にヒーローの本場アメリカでプロヒーローとして活動してるのがジーサードとかなめだ。あいつら連絡もなしに何の仕事受けたんだ・・・・?
「まあ来たもんはしょうがねえ。学校はどうなってるんだ?金一兄さんは知ってるのか?」
「ジーサードが連絡していたので知ってるはずです。学校は雄英の附属小学校の3年生に編入させてもらえるようにお手続きしたっていってました」
余談だが雄英にはヒーローに必要となるファンサービスやファンの大多数を占める小さな子供との接し方を学ぶため、1学年に1クラスの20人のみという制限で小学校が付属されている。場合によっては救助訓練の要救助者役を任されるその学校は、ある程度の特別な事情と通常の私立を大きく超えるような学力が必要となるが・・・・かなではその両方をクリアしている。
「じいちゃんはなんて言ってるんだ?挨拶してきたのか?」
「おじいちゃんとおばあちゃんとはお電話でお話ししました!やっぱりおじいちゃんとおばあちゃんの家からは雄英附属小学校には通えないのでお兄ちゃん様のところで生活しなさいって」
「だろうな。ちょっとまってろ」
「はい!」
とりあえずかなでの頭を撫でてから玄関から部屋に進んで電話をかける。ワンコールして電話に出たのは兄さんだ。
「もしもし兄さん?キンジだ。今かなでが俺の部屋に来てるんだがジーサードから連絡なかったか?」
「ああ、キンジか。連絡はあったぞ?なんでも個性がらみの違法薬物の捜査依頼が来たらしい。組織がでかいらしくてな、戦闘能力のないかなでを拠点において学校に通わせるのは不安なんだそうだ」
「それだったら兄さんのところでもよくないか?なんで学生の俺なんだ?」
「学生だからだ。すでにメディアに出てるジーサードや俺と違ってお前はまだ無名、言い換えればどこにいるかわからないんだ。そんな草の根探しみたいなことしてわざわざかなでをさらうような真似はしないだろうと言ってたぞ?」
「そういうことか・・・・わかった。かなでのことは引き受けるから兄さんは仕事頑張ってくれよ?」
「すまないな、雄英附属の入学金とかなでの生活費は俺が持つから、よろしく頼む。どうせコンビニ弁当ばっかり食べてるんだろうからついでに食生活を何とかしてもらえ」
「余計なお世話だ!」
確かにコンビニ弁当ばっかり食べていた俺は図星をつかれた腹いせに電話をブツッっと切ってやった。料理できないわけじゃないんだが自分一人だとどうしてもずぼらになっちまうんだよなあ・・・・
電話が終わったのを見ていたらしいかなではマリンブルーのくりくりとした目でこっちを見上げている。
「お電話終わりましたか?なんだか怒ってるようでしたけど・・・」
「ん?ああ・・・大丈夫だから安心しろ。とりあえずふとんと生活用品買いに行くぞ」
「はい!お出かけですね!」
1年以上電話で連絡してても会ってなかったせいか一緒に何かしに行くだけでウッキウキらしい。そのちっこい体とダークブラウンの髪をぴょんと跳ねさせながら準備を進めている・・・・おーおー鼻歌なんか歌っちゃってまあ。
時刻は午後6時ってところだ。ファミレスかなんかで腹ごしらえしてからだな。
準備を済ませて大型の複合施設に向かう際中、今日見知った顔が向こうから歩いてくる。あれは・・・麗日か、買い物中かな?
「よう、麗日。今日分かれて以来だな」
「え?遠山くん?!わーこんなところで会うなんて奇遇やね!そーそーご飯買わないといかんくてねえ・・・」
挨拶を交わすが麗日の目線は俺の顔で固定されている・・・・さてはかなでに気づいてないな?かなではかなでで初めて会う人にちょっとビビッて後ろに隠れちまうし、もっとフレンドリーになれとは言わないが最低限俺に隠れるのはやめろ。顔を半分出して麗日を見つめるその瞳は不安で揺れている。後ろ手で頭を撫でて挨拶するように促してやると
「あの・・・こんにちは。お兄ちゃん様のお知り合いですか?」
「そうやねーって言っても今日あったばっかなんやけど・・・・???」
俺から出たとは思えないころころとした高い声に反射的に応えたらしい麗日の視線が俺の顔から下へ向かっていくと・・・
ビクゥ!と大声にビビったらしいかなではピャッと俺の後ろに完全に隠れてしまう。
「そうだな」
「そうだな」
「それには断固として異を唱えさせてもらうぞ!?」
なんて失礼な奴だ!ヒーロー志望が誘拐なんてヴィランまがいなことするわけないだろ!
一通り叫んで落ち着いたらしい麗日は膝を折り曲げて目線をかなでに合わせて挨拶してくれた。
「ごめんね驚かせて。私は麗日お茶子っていいます。お名前教えてくれるかな?」
「えっと・・・はい。遠山かなでっていいます。今日アメリカからお兄ちゃん様のところに引っ越してきました。よろしくお願いします」
「わーそうなんやー・・・・アメリカ?」
唐突に出てきた外国の名前に混乱してるな。説明しとくか。
「腹違いの妹ってやつだ。出身も国籍もアメリカなんだが事情があってな、急遽俺の借りてるマンションで暮らすことになったんだ。」
「なるほどー何歳なん?」
「9歳です。小学校3年生になります。」
麗日の雰囲気につられてかかなでが少し警戒を解いたらしい。ちょうどいいな、頼んでみるか。
「麗日、ここで会ったのも一つの縁だ。もう飯食ったか?」
「へ?いやまだやけど・・・?」
「ならちょうどいい。おごるから一つ頼まれてくれないか?俺だとちょっと不安なことがあってな」
「んー内容次第かなー?」
お、好感触だな。俺一人なら多分断られてたぞ。かなで様様だな。
「今日かなでが突然きたもんだから布団とか生活用品がなくてな。いかんせん俺は女の子用の生活用具とかに疎いからどうしても実用重視になっちまう。よければ麗日がかなでのふとんとか見繕ってくれないか?もちろん金は俺が出す」
「なんやー真剣な顔するもんやから構えちゃったやん!そういうことなら私に任せといて!」
やった!少なくとも俺が選ぶよりは100倍マシな選択だぞ!
「んじゃー飯食いに行くか。ファミレスでいいよな?」
「はい!」
「やったーごちになります!」
というわけでファミレスに入り、俺はハンバーグセットと食後にコーヒー、麗日はパスタとイチゴパフェ、かなではお子様セットとマシュマロパフェを頼んだ。女の子は甘いものが好きというが実際どうなんだろうな?
なんだかんだ麗日のことが気に入ったらしいかなではニコニコしながら食事してる。麗日も素直でちっさいかなでのことを気に入ったらしい。かいがいしく世話を焼いてくれるから俺の出番がない。
食後のティータイムを過ごした後にそのまま商業施設へ向かい、かなでが好きなマシュマロ柄の布団といろいろファンシーな生活用品をそろえて帰路に就いた。荷物が多くなったが麗日の個性で浮かせてもらい(物の重力を消す個性らしい)マンションまで運んだ。かなでは麗日の個性が気に入ったらしくきゃいきゃいはしゃいでいたな。麗日も麗日でなついてくれるのうれしいらしく個性使ってかなでを浮かせてあげてたし。
ものを片付けて麗日を最寄り駅まで送った後かなでを風呂に入れて就寝の準備をすると・・・・電話がかかってきた。非通知?誰だ?
「もしもし」
「おう兄貴か。俺だ」
「よう
「ジーサードだ!それに関しちゃ悪かったな。もろもろ片付けてたら暇がなくてよ、すまねぇがしばらくかなでを頼むぜ?」
「それに関しちゃ任せておけ。お前がなんかやらかすとは思えんが気をつけろよ」
「誰にもの言ってんだよ兄貴。それに今に関しちゃアメリカより日本のほうがきな臭いんだぜ?表面上は平和だが・・・・今の日本は一人に頼りすぎてる」
「お前と議論する気はないがおおむね同意見だな。オールマイトがいなくなりゃ一気にぶっ壊れるような薄氷の平和ってやつだ・・・・・そろそろかなで寝かすから切るぞ」
「わかった。なんかあったら頼れよ兄貴」
「もう既に頼ってるだろ。雄英の被服控除でな」
「そうだったな。もう納入終わってるから楽しみにしてろよ。
「おう、じゃあな。かなめによろしく」
電話を切り、かなでが嬉しそうに俺の布団と麗日に選んでもらったマシュマロ柄の布団をくっつけて布団の中に入るのを見ながら俺も自分の就寝の準備をすませ、かなでが眠るのを確認して自分も眠るのだった。
小さい子ってかわいいよね(危険発言)
いまさらながらものを書くとかストーリーを考えるのって難しいとおもう。
だって書きたいものを形にできなくて今現在とてもはがゆいから。
赤松先生と堀越先生はすごいなあ。