徒然なる方舟のままに   作:玖神 米利

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 とある方のリクエストから、テキサスとエクシアの日常より
 普通の日常


いつもの朝 (テキサス・エクシア)

.

 

 

 

 a.m. 6:00

 

 -PiPiPi! PiPiPi! 

 

「...ふぁ、ぁぁ」

 

 目覚ましの電子音が鳴り響く中、ワイシャツ一枚だけのテキサスは目を覚ました。

 暖房が効いているため暖かく、それが眠気を誘う。目をこすり、カーテンを僅かに開けるが外は薄暗い。ガラス越しからの冷気に身を震わせながらもベットから起き上がった。

 

 あくびをしながらキッチンへと辿りつくと、冷蔵庫から卵とベーコンを取り出す。

 パタンと閉じる音を後にしながら、フライパンとトースターも用意する。二つのトースターに食パンを二切れずつ放り込み、二つ用意したフライパンをそのまま火に掛けた。

 

 暫くしてフライパンが十分熱くなった頃に、ベーコンを投入していく。少々厚めのベーコンからじゅうじゅうという焼ける音とともに、油がフライパンへと滲み出してくる。

 ベーコンをカリっと焼き上げると平皿に移し、ベーコンから出てきた油で卵を焼き始める。

 

 ベーコンの油が焼ける香ばしい匂いを漂わせていると、ガチャリとドアが開く音が響いた。

 テキサスの耳にも音が届いたはずだが、何の反応を見せずに調理を続けていく。

 

「おっはよー! テキサスぅ!」

 

「...おはよう」

 

 バタバタと足音を鳴らせながらやってきたのは、サンクタ族のエクシアであった。

 朝早いというのに元気な彼女に、テキサスは短く返しただけだった。若干けだるそうな顔をしたのはまだ眠気があるせいか彼女が来たせいなのか。

 

「あれ? 朝ごはん用意してくれてるの?」

 

「しないとブーたれるだろ、お前」

 

「テキサス、やっさしー!」

 

 ニコニコと笑顔なエクシアに、ため息を一つつく。

 

「ため息ばっかだと幸せ逃げちゃうぞ」

 

「誰のせいだ、誰の」

 

「...誰だろう?」

 

 本日二度目のため息に、エクシアも悪いと思ったのか謝罪しつつテキサスを手伝い始めた。

 テキサスが目玉焼きを焼き上げていると、チンッという音と共にトーストがトースターから顔を出した。

 二つのフライパンに掛かりきりになっているテキサスの代わりに、エクシアがトーストを取りに向かう。

 

「あちち!」

 

 焼きたてのトーストは余程熱かったのか、右へ左へお手玉しながら平皿に2枚ずつ置いていった。

 エクシアはちらりと横を見るが、テキサスの調理が終わっていなかった。それならと、電気ケトルに水を入れお湯を作るとマグカップを二つ用意した。

 

「コーヒー作るけどテキサスがブラックだよね」

 

「ん」

 

「よく飲めるよね~。私はミルクふ~たつ」

 

 テキパキと手馴れた手つきで準備をしていくエクシア。そうこうしている内に、テキサスは卵とベーコンが焼きあがり、エクシアは沸騰したお湯でコーヒーを作っていく。

 二人はそれぞれの平皿をテーブルへと運び、そしてテキサスはマーマレードをエクシアはリンゴジャムを手にしてイスについた。

 

「「いただきます」」

 

 まず初めに目玉焼きとフォークを使い切り分けると、半熟な黄身がとろりと溶け出す。それをトーストに乗せ一齧り。

 

「んー! 美味しい!」

 

「まぁまぁか」

 

 焼けたベーコンの油と黄身のまろやかさに、エクシアは絶賛しテキサスはいつも通りと食べ進める。

 目玉焼き、ベーコン、トーストと順番や組み合わせを変えながら食べていくと、トーストが一枚残ってしまう。

 二人はコーヒーを一口飲んでから、残ったトーストにそれぞれジャムをつけていく。

 テキサスは薄く伸ばすようにするが、エクシアは厚めに塗っていく。

 

「いつも思うが、それだとアップルパイと何が違うんだ...?」

 

 エクシアの好物であるアップルパイ、ちょくちょく食べているのに朝食でも似たものを食べていることに首を傾ける。

 ただエクシアとしては明確な違いがあるのか、目を見開き否定する。 

 

「分かってないなーテキサスは! これはこれ、それはそれ」

 

「説明になってない」

 

 手でジェスチャーしながら伝えようとするエクシアだがテキサスは呆れ顔。それならばとエクシアはテキサスに指摘し始めた。

 

「じゃあテキサスはワイシャツ一枚で寝るの止めなよ」

 

 ジト目で厚塗りジャムトーストを齧りながらエクシアは言うが、テキサスはどこ吹く風で。

 

「ここに来るのはお前ぐらいだ」

 

「そういう問題?」

 

「ああ」

 

 信頼されているといえば聞こえはいいが、テキサスの無防備さにちょっと心配になるエクシアであった。

 トーストも食べ終わり、食後のコーヒーも飲み終わると二人は食器をシンクへと持っていく。

 

「じゃあいつも通り洗っておくから」

 

「頼む」

 

 エクシアは袖を捲くり、食器を洗っていく。

 テキサスは自室へと戻り、着替え始めた。タイツにショートパンツ、白の長袖ジャケットと仕事着に着替え身支度も整える。

 

「準備できたぞ」

 

「はいはーい」

 

 テキサスがキッチンへと戻ってくる頃にはエクシアも食器を全て片付け終えており、テーブルの上を拭いていた。

 

「じゃあ今日も元気にお仕事いってみよー!」

 

 いつものように二人は揃って玄関から龍門へと繰り出した。今日もまたペンギン急便が一騒ぎを起こすのだろう。

 

 

 

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 前回言い忘れてましたがゲームのほうでイベント始まりましたね。
 作者はとりあえずEP04(SW-EV-4)までクリアしました。でもちょっとオペレーターのレベルが足りなさそう...。
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