ラップランドのキャラ崩壊酷いけどかわいいから許して?
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ロドスアイランドの地上走行基地内のオペレーターに宛がわれている一室。部屋の主が住み始めたのが最近ということもあり、基本的な家具以外は写真が飾られているのみであった。
その部屋の主は事務イスに座りながら、訪問者の対応に苦慮している。ループス族特有の狼耳を出したフードを深く被り、表情が分からない。追加でいうと口元にはガスマスクをつけている故に声もこもってるから性別さえも分からない。
当の訪問者は、手入れのされていない銀髪を携えたラップランドが不満顔で佇んでいた。余程不満を募らせていたのか、組んだ腕の指がトントンと叩いていた。
暫く部屋の主を睨んでいたラップランドであったか、話を切り出さないことに業を煮やしたのか詰め寄った。
「構えよ!!」
「...はい?」
一言の怒号に言われた方は首を傾げる。該当事項を思い出そうと、頭を捻るが特に思い至ることはない。
そんな様子の部屋の主にラップランドは、恥ずかしいような照れたようななんとも言えない表情をしていた。
「最近あの赤いのにばっかじゃないか!少しはボクにも構ってくれたっていいじゃないか!?」
言ってしまった、と俯かせるラップランドだが髪の隙間から見える顔が赤いのが見て取れた。
長らく相方をしていて始めてる見せる姿に、ポカーンと呆けた顔で見つめる。聞き取れた言葉を咀嚼して、理解すると柔らかい雰囲気を纏いラップランドの頭を撫で始めた。
「貴方も変わり始めてるんですね。良いことです」
「...う~」
変わり始めているラップランドに嬉しさを滲ませる。撫でられているラップランドは、構って貰えて嬉しい反面思っていた構うとは違うことに変な顔になってしまっている。
なんとも言えない表情のラップランドだが、尻尾はゆっくりと左右に振られている。暫くの間、成すがままにされた。
「そうじゃなくて!」
「何か依頼でも受けましょうか?」
「そうそれ!分かってるじゃん!」
「長い付き合いですから」
ひとしきり堪能すると、ロドス上層部に向けて退出した。
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あの後、ロドス上層部へと依頼を受けに行くと、ちょうどよく盗賊討伐が近隣の村から出されていた。歩きで2、3時間とほど近いためすぐさま向かい、そして。
「これで最後でしょうか」
「アハハハハ!歯ごたえのない奴らだったよ」
辺りに盗賊だった者達が、斬られ射られて夥しい血の池を作り地へと付していた。生き残りがいないのは明白であった。
ラップランドのお眼鏡に叶うような強者はいなかったものの、久々の二人きりでご満悦な様子。対する相方は、短弓に矢をつがえながら周囲を警戒する。
「あとはアジトだけですね」
「早く行こうよ。殺しにさぁ...!」
残りの工程を確認しつつ伝えると、嬉々とした顔で刀の血糊をふるい落とすラップランド。であったが、次の瞬間何かを感じ取ったのか相方の背後へと隠れた。
「ラップランド...?」
「アジト、いく必要、ない。終わらせた」
音もなく、近くの樹上から降り立ったのは赤いコートを着たレッドであった。最近成長著しいラップランドの警戒感覚に引っかかった模様。
「赤いのっ...!」
「レッドさん?何故此処に」
毛を逆立てたラップランドはレッドに威嚇するものの、レッドは意に返さない。
「ケルシーに、手伝えって。だから、終わり」
簡潔に伝えるとジリジリと二人の距離を詰めていく。相方はレッドの言葉を吟味しているが、ラップランドはかなり引け越しになっており尻尾も股の間へと入っている。
「なるほど、でしたら帰りますか」
「赤いのとか!?」
思考を咀嚼しきってると、帰ることに決めるがラップランドがうろたえた。相方は当たり前だろうと、顔を向けるがそこには若干顔を青くしたラップランドで目からは懇願の色が見て取れた。
「モフ、モフ」
「ち、近寄るなぁぁ~~!!」
手をワキワキさせたレッドがダッシュしすると、それよりも早くラップランドは二人から遠ざかりすぐに見えなくなった。
「まだまだダメみたいですね」
「モフ...モフ...」
「ラップランドの尻尾が触れないからといって、私の尻尾をモフモフしないでくれませんか...?」
「ダメ?」
「ダメではないですが、今はラップランドを追いかけませんと」
「分かった、我慢する」
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早く
テキサスぅ~!?ボクとあいつを早くペンギン急便に戻せぇーーー!!!
届け
○年○月○日
ラップランド
ペンギン急便 テキサス
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拝啓
ペンギン急便として、業務を途中で投げ出すことは許されない。諦めろ。
ラップランドの鉱石病のこともある、アイツが許してくれないと思うぞ。
あと頭語と結語の使い方が間違っているぞ。
敬具
○年○月○日
テキサス
ラップランド様
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