マギアレコードRTA ワルプルギス撃破ルート南凪チャート 作:みみずくやしき
神浜市はとても醜い場所だと思っていた。
東で生まれ育ったわたしは、西の水名女学園で濡れ衣を着せられた。受け入れたくはないけれど、東西の関係とわたしの立場を考えれば良く思わない人間がいるのは当然のことで、築き上げた信頼が一瞬で崩れ落ちる苦しみで満たされるのは想定できたはずだった。
それだけなら、まだ他の子のように耐えられたんだろう。
戻った先の大東学院で暴言を浴びせられず、みんなが優しく受け入れてくれたのなら、内輪だけの関係でも耐えきれたはず。十七夜というたったひとりの存在でわたしがどれだけ救われたか。
東も西も関係ない。どちらも同じだけ醜い素顔を持っている。
わたしがいくら魔法少女であっても人間である限り、その社会からは逃げることはできない。
だからこそ今でも思い出す。食い止められなかった恐怖と怒りの矛先を向けられた感情の発露が、「わたしは神浜を滅ぼす存在になりたい」という身の丈に合わない呪いの言葉を紡がせてしまったことを――
「八雲、気負うな。帆秋を止められなかったのは誰のせいでもない。二木市の決戦で帆秋が無理をしなければ……自分らは生きていたかすら怪しいのだ」
ふたりしかいない調整屋で、十七夜の声はよく響いた。
自分も不甲斐なさを感じているはずなのにわたしを気にかけてくれる彼女の存在が、今もとてもありがたかった。
彼女と同じく、あの日あの時、わたしに手を差し伸べてくれたのがくれはちゃんだった。
わたしの願いが直接の影響を与えた相手に一緒に事実を探そうと言われてしまえば、信じるしかない。やっと繋げた手に嘘はなく、わたしだってその先を信じたかった。
それだけに、今のボロボロのくれはちゃんを見ていられなかった。
わたしの願いの成就を妨げるものを排除しようと世界が悪意を伸ばしているように、彼女を傷つける状況が延々と現れ続ける。ついさっき、ソウルジェムにヒビが入っていて絶対に戦わせないでなんて連絡も入ってきた。
「ねえ、十七夜……滅びは、来ると思う?」
「『願い』は必ず叶う。みかげは押し返すような願いを叶えたのだろう。打ち消していたのならあるいは……」
「それなら、果てなしのミラーズが残っているのが気にかかるのよ」
ミィは、わたしの願いを知って『神浜市を守って』と願ったという。
それはおそらく……エンブリオ・イブとワルプルギスの夜での人的被害が0人に抑えられたことに使われた。あれは災害だった。中央区があれだけ崩壊して未だに復興中だというのに、偶然にも誰一人傷つかなかったなんてありえない。
だけど、わたしとマギウスの繋がりは特別強いわけではなく、彼女たちが自動浄化システムを作り上げてワルプルギスの夜を呼ぶことは、例えわたしが存在しなくても起きた出来事だろう。
だからきっと、願ったあの日に起きたこと――瀬奈みことの魔女化こそが、滅びの始まりだったのよ。
◇
その後、調整屋に顔を見せたくれはちゃんはおかしなことを口走った。
「誰か困ってる人はいない?」
いつもの言動のおかしさとは違う。手を伸ばす相手を闇雲に探すようなそれは、言葉とは正反対に、崖下から助けを求めて枝を掴む心細さを感じた。
そうでなくとも、片脚を引きずり、片腕が力なく揺れている姿は、一般人の視点からでも"怪我人"そのもので、わたしと十七夜が視線と行動を示し合わせるのはほぼ同時だった。
「ちょっと待っててね、今日はこれで店じまいにするから帰りは送ってくわよぉ」
「じゃあお願いするわ」
「いつもそれぐらい素直だと自分は嬉しいぞ」
「ふふ、ミィはあした屋に行ってるみたいだし、寄り道して一緒に来る? ゆうなさんもいるらしいわよ~」
十七夜からテレパシーで"本気と受け取られるぞ"と送られてきて、些細な日常が顔を覗かせる。
色んな心配事がなくなって、この調子を続けられたのなら……なんて、少しばかりの寂しさがわたしを動かしたんだと思う。
プロミストブラッドと和解して、キモチの石も8個ある。迫りくる滅び以外に気になることは――
「久しぶりね、帆秋」
「ですです、あれ以来です」
彼女たち、ネオマギウスだった。
調整屋を出て人通りの少ない路地裏を移動している時に姿を見せるなんて、最初からわたしたちを狙っていたらしい。
既に変身している神楽燦と遊狩ミユリは武器を出してはいないものの、底知れない違和感がある。それが警戒心を大きくさせた。
「十七夜、みたま……」
心配そうな声を背にして、手袋のズレを直した。調整に使う魔力も漲らせる。
相手が魔法少女なら、わたしでもなんとかできる。
くれはちゃんを守るように前に立つなんて調整屋としては失格だけど、"八雲みたま"として、譲るわけにはいかなかった。
十七夜も同じく、馬上鞭を片手に一歩も通さないと睨みつけている。
「まあ待って。私たちは勧誘に来たのよ」
「なにを馬鹿なことを。はいそうですかと、自分らが軍門に下るとでも思っているのか?」
「あなたは早々離れないでしょうね。でも、八雲みたま、マギウスの翼に協力していたあなたのことはよく知ってる。ネオマギウスは東の魔法少女が多いから、当時のこともね」
彼女たちが告げたのは、わたしが募らせてきた神浜への感情だった。
おそらく大東学院の子から聞いたのだろう。水名女学園の中等部を学費免除の対象として合格したのは初の快挙で大きく喧伝されていたし、もし水名の子がいたら当時の文芸誌や学級新聞に
ええ、ええ……そうね。
改めて他人から聞かされても、恨むのは当然だわ。
「――けれど……西も東も関係なく、神浜自体を恨んでいるのなら私たちの元へ来るべきじゃないかしら」
「それは……」
「和泉十七夜、あなたもよ。東を預かる身で思うこともあるでしょう。もしもこの神浜を根本から変えられるとしたら……どうする? 話を聞く気ぐらいにはなるんじゃない?」
「ですです、魔法少女至上主義に従って、より良い未来に!」
十七夜も神浜には思うところがある。
だからこそ、同じだと信じていた。
「――ふぅ」
大きく息を吐く。
これは目の前に差し出された選択肢。抗うのをやめて、滅びに身を任せればとても楽になれるに違いない。
彼女たちの言葉に頷く可能性もあった。
その手を握り返す世界だってありえた。
けれども、わたしはもう手を握ったの。
納得のいく都合の良い結果ではない、別の方法を。
「魔法少女は信じられても一般人は信じられない……そう思うときもあった。でも、私はネオマギウスには行かないわ」
小さな動きだけれども、神浜では今、東西の学生たちが手を取ろうとする運動が始まっている。
その中には……かつて、わたしに濡れ衣を着せた水名の子もいて、直接顔を合わせたときには謝罪をされた。
いまさらだと思った。どうせ口先だけだと軽蔑した。
そんなことをされても過去は取り戻せないし、変わらない。
なのに、その謝罪が欲しかった自分がいて、許そうとする自分もいた。
人間は善も悪も一言で分けられるほど単純にできていない。考えてみれば当然だ。矛盾した自分の心が理解できなくても、そういうものなんだろう。
だから、もう一度信じてみようと思った。
この一件にはミィが大きく関わっていて、常闇に堕ちそうだったわたしを掴んで引っ張り上げてくれていたの。
これからネオマギウスが引き起こす出来事はわからない。
だけど、こんなわたしの想いを満たそうとするものが良いものであるわけがない。神浜市を廃墟にするような暴動や、芽吹いた若葉を上から踏み潰すような動乱を受け入れる余地なんてない。
そのきっかけをくれた――あなたのためにも。
「こんなわたしに寄り添ってくれたあなたがいるから、わたしはまだ人を信じたい。ありがとう、少しでも、わたしの願いが正しいものだと思ってくれて」
「八雲がまだ人を信じるのであれば……自分も、信じてみよう。この街は変わることができると……!」
「……決裂ね」
続けて、神楽燦はわたしたちに視線を送った。
「帆秋はどう? 今でもあなたのことを慕ってる羽根がいるわ。彼女たちは戻ってきて欲しいらしいけれど」
くれはちゃんはなにも言わない。肯定も否定もしないのが、おかしさに拍車をかけているようだった。
向こうも違和感を覚えたようで首をかしげたものの、すぐにガトリングを構えた。
「まあ、あなたの答えはわかってるからいいわ。成果のひとつもなく帰るわけにはいかないし……怪我ぐらいはしてもらうわよ」
「来るぞ!」
当然、十七夜のほうが反応が早かった。ガトリングの銃口が向けられる。
正直に言えば、怖い。魔女との戦いはできず、魔法少女同士の戦いでも基本的なスペックの違うこの身でどこまでできるか、わからない。
だというのに、思考はガトリングではなく、くれはちゃんへと向く。
彼女を戦わせることが一番の恐怖で、一番避けるべきことだと思えば、この脚が前を向いた。諦めたくないだなんて、笑っちゃうわよね。
ただ、現実的な問題として、左右に大きく避けられないこの場所で一方的な弾幕を張られたら大怪我を負う。それだけじゃなく、ミユリちゃんが壁をローラーブレードで走って三次元的な軌道を仕掛けてくることもありえる。圧倒的に有利なのは向こうだ。
そんな空間に、場違いなほど落ち着いた、綺麗な声が聞こえた。
「――けれど、わたしが加わればどうかしら」
カツンと、靴の音が止まった。
ネオマギウスを挟んだ向かい側。遠くに見える大通りの逆光を浴びて、さながら救世主のように彼女は手を広げて立っている。
「貴様は、美国織莉子……!」
言われてみて、少し遅れて気づいた。
美国織莉子。マギウスの翼に独自の目的を持って潜入していて、ワルプルギスの夜を倒すために共に戦った、未来を見ることのできる魔法少女だ。
……反応が遅れたのは、彼女の髪型と衣装にちょっとした違和感があったから。
以前もあんな見た目だったかしら。ううん、こんなに魔力が強かった……?
「今ここで、あなたを失うわけにはいかないの。ネオマギウスの相手なら手を貸しましょう」
彼女の周囲に浮かぶ白色の球体にコウモリの羽根が生えた物体が、ネオマギウスのふたりを威嚇するように取り囲んだ。
「さ、燦様……」
「撤退しましょう。挟撃じゃミユの機動性を活かせないわ」
元々マギウスの翼にいた彼女たちには、その意味と強さがわかっていたのでしょう。器用にも壁を蹴って上に飛び出ると、魔力反応が遠ざかっていくのを感じた。
問題は、今度はわたしを守るように前に出たくれはちゃんだ。
苦しそうな顔のまま睨みつけるなんて、らしくない行為に感情が揺らぐ。
「織莉子……みたまを殺しに来たの?」
「いいえ」
「じゃあ、なんで……!」
対して、織莉子ちゃんは微笑んだ。
「予知が変わったことを伝えたくて」
そうして――
未来が見える彼女に言われたことは、確かに火を灯していた。
◆
終盤戦に入るRTA、はーじまーるよー。
うっかりイベントを踏んでペレネル先生に叱られてしまいましたし、このみちゃんに泣かれてしまいました。なんでこんなことになってしまったのか、コレガワカラナイ。
遅かれ早かれ帆奈ちゃんあたりから伝わっていたことですが、これでもう信頼度がプラスのキャラ全員から戦闘を止められること待ったなし。つまり今まで通り他人任せで進められるということです。変身しなくていいんですか? やったぁ!
そして強制的に家に送り返されてしまいそうなところを、調整屋に寄るからと抜け出してきたのが今です。
おう、やってるかい!
「話は聞いてるわよ」
「今回ばかりはお尻ペンペンでは済まされんぞ」
なんと、みたまさんどころかなぎたんまでいました。既に逃さんぞとばかりに臨戦態勢。
ご……赦しは請わぬ。鞭を収めてみてはいかがかな?(煽り)
「とはいえだ。表面上プロミストブラッドとの戦いも終わった今、君が戦う必要もないだろう。帆秋ならば紅晴結菜とその答えを出してくれると信じていた」
「ええ、本当に……良かった。それに、自動浄化システムがある限り魔女化は避けられるし、あとはドッペルを使う悪影響さえどうにかできれば……」
長かった戦いも終わって、神浜マギアユニオン、時女一族、プロミストブラッドが結託した今、キモチの石が8つ揃いました。
ガハハ勝ったな! エンディング! なんて許してもらえるわけがな~い。いえいえまだこれからですから。
と、ちょうど第8章『夢のなごりに芽吹く花』開始の通知が入りました。
この章の開始条件は第7章が終わって日常が来ること。要するにインターバル章なのでやることはありません。
どこかのグループに所属していればそのグループのイベントが起きますが、迫真の無所属くれはちゃんにそんなものはなく。各グループが集まる会合までさっさと流しましょう。
じゃあみたまさんよぉ! 最近変な様子の魔法少女はいねぇかい!?
「特に変わりないわ。みんな普通よ?」
「どうした帆秋。一番様子がおかしいのは……やはり君だぞ」
チェックヨシ! じゃあもう用ないしじゃあな!
「ちょっと待っててね、今日はこれで店じまいにするから帰りは送ってくわよぉ」
とか言っちゃってさぁ、みたまさん監視する気満々だぜ?
ついてくるなよ~と言ってもニコニコとした顔の裏でお前はもう逃げられねぇんだよ! と圧が込められているので大人しく帰ります。無駄な抵抗はやめるアル。
「いつもそれぐらい素直だと自分は嬉しいぞ」
「ふふ、ミィはあした屋に行ってるみたいだし、寄り道して一緒に来る? ゆうなさんもいるらしいわよ~」
八雲ォ! 余計なロスを持ち込もうとするな八雲ォ!
いつも厄介なイベントを持ってくるみたまさんの寄り道は絶対に拒否。あのフランスへの旅も彼女起点で始まるパターンがあるので油断してはいけない(戒め)。
◇
なのに帰り道で~エンカウントする~。
「久しぶりね、帆秋」
「ですです、あれ以来です」
「……ネオマギウス。すっかり活動しなくなっていたと思っていたが、まだ動くつもりがあったか」
というわけで裏路地に姿を現したのは神楽燦教官と脚フェチのミユリ。
一時は仲間だったのに、敵意をビンビンに感じまくり戦闘に入る前段階の雰囲気出しまくりで悲しいなぁ(建前)。へっ、3人に勝てるわけないだろ!(本音)
「帆秋、下がっていろ」
「魔法少女が相手ならわたしでもなんとかなる。だから後ろにいて」
そうだった(ガバ)。
くれはちゃんの命は使い所さんがあるのでこんなところで浪費できません。
しかし、このタイミングで燦ミユが来たということは……。
「まあ待って。私たちは勧誘に来たのよ」
「なにを馬鹿なことを。はいそうですかと、自分らが軍門に下るとでも思っているのか?」
「あなたは早々離れないでしょうね。でも、八雲みたま、マギウスの翼に協力していたあなたのことはよく知ってる。ネオマギウスは東の魔法少女が多いから、当時のこともね」
今まで雑魚扱いされてきたネオマギウスは、第8章で台頭し始めます。
戦力差と優位を覆すため、このように手始めに各グループのキモチ持ちを勧誘して引き抜こうするわけですね。主になぎたん、みたまさん、静香ちゃん、アオちゃんが対象になります。たまにこの時点で月咲ちゃんも入ります。
しかーし、チャートをちゃーんと守っているので既に対処済み。
なぎたんやみたまさんは東西関係を突かれて離脱するのですが、かはるんとみかげちゃんで事前に対処済みなので問題なし。
リーダーなのに離脱する静香ちゃんも、第二部序盤から延々と読書漬けにしレベリングを行っていたので起こりません。
こうして防いでおくと、ネオマギウスの説明会当日、集合場所のファミレスに行ってきたんですけども……参加者は誰一人、いませんでした、一人ぐらいくるやろなぁと思ってたんですけども……誰一人来ること無かったです。残念ながら……はい。
とでもなりそうなんですが、アオちゃんは原因が二木市の魔法少女構造にあるので、プロミストブラッドルートでないと防げません。
なにがあろうと裏切る呂布並みの信頼度なので参加者0人という悲しい結果はなかったんですね。
このヘッドハントイベントが失敗した時点でネオマギウスは詰みなので、プロミストブラッドルートのチャートでは、虎屋町でも竜ケ崎でも蛇の宮でも結局はアオちゃんの信頼度を稼ぎまくって彼女のルートに入るのが正攻法です。
逆にネオマギウスルートでは一発逆転の大チャンス。事前に根回ししてあのグループのあいつ貰おうぜ! とウキウキのハンティングイベントです。
そういうわけなので、燦様には悪いですがお帰り願いまーす!
「――けれど……西も東も関係なく、神浜自体を恨んでいるのなら私たちの元へ来るべきじゃないかしら」
「それは……」
「和泉十七夜、あなたもよ。東を預かる身で思うこともあるでしょう。もしもこの神浜を根本から変えられるとしたら……どうする? 話を聞く気ぐらいにはなるんじゃない?」
「ですです、魔法少女至上主義に従って、より良い未来に!」
ア!(超速理解)
ちょっと嫌な部分を突かれました。
この辺は契約前の出来事から引き続きなので、東西問題をカバーしても体感4割ぐらいの確率で説得が成功してしまいます。
まあリセすればいいんですが……そういうロスが積み重なると致命傷なんじゃい!
「魔法少女は信じられても一般人は信じられない……そう思うときもあった。でも、私はネオマギウスには行かないわ」
はいセーフ! 6割に勝ちました。
エターナルダークネスな八雲みたまさんが誕生したらちょっと手に負えないんだよなぁ。
「こんなわたしに寄り添ってくれたあなたがいるから、まだ人を信じたい。ありがとう、少しでも、わたしの願いが正しいものだと思ってくれて」
そうなの!? あっ……これ10割離脱しないパターンのイベントじゃねぇか!
急激にくれはちゃんへの信頼度がグングンと上がり……ちょ、ちょっとすいません……すいません! ちょっと止めてもらっていいっすか!? どうなっちゃってるんだよオイ!
そういえば神浜魔法少女ファイルのみたまさんの情報、彼女の願いが『神浜を滅ぼす存在になりたい』だとまで書いてありましたね。スキップ中にチャート安定させるなんて、こいつにこんな才能があったとはなぁ……。
「帆秋はどう? 今でもあなたのことを慕ってる羽根がいるわ。彼女たちは戻ってきて欲しいらしいけれど」
もうネオマギウスに入るうまあじがないのでキャンセルだ。
今から裏切りルートなんて全員の信頼度ガタ落ちだしチャート壊れるし私いじけちゃうし。
「まあ、あなたの答えはわかってるからいいわ。成果のひとつもなく帰るわけにはいかないし……怪我ぐらいはしてもらうわよ」
というわけで唐突に『ネオマギウス 神楽燦』と『ネオマギウス 遊狩ミユリ』との勝負が始まります。
以前味方側にいた頃と同様、前線をミユリが荒らしつつ、後衛で燦様がガトリングによる弾幕を張ってくることでしょう。ミユリは超スピード!? で避けてきますし、燦様は絶対防御能力がある以上正面からの攻撃が通らない厄介極まりないコンビです。
いくらベテランのなぎたんと対魔法少女の戦闘能力はあるみたまさんでも、魔法少女としてはもうダメなくれはちゃんを庇いつつ戦うのは至難の業。狭い路地裏で銃弾の雨はマズいですよ!
しょうがねぇなぁ、部位持っていかれる覚悟でいっちょ戦って……戦って……ああん?
「けれど、わたしが加わればどうかしら」
「貴様は、美国織莉子……!」
う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!
お前なんでこのタイミングでみたまさん狙いに来たんだ織莉子ォ!
しかも髪の色が微妙に違って片目が隠れていて、衣装に黒が混じるこの見た目は……美国織莉子(ver.Final)! はああああああああっ!!(畏怖) なに勝手にFinal化してんだお前よォ!
こいつは代償とか制限とかは必要なく、彼女があることに気づくと誕生する好き勝手フォームです。片目が隠れたり、黒っぽい装飾が増えたり、マギアが『ヴァンパイアレイ』だったりもうお分かりですね?
主人公みてぇなファイナル織莉子の戦闘力は凄まじく、やちよさんとなぎたんの二人と正面から戦っても勝ちます。ちょっとシャレにならない強さしてるんですがそれは大丈夫なんですかね?
街中を歩いているだけでラスボスクラスとエンカウントするなんてバランス完全無視の所業に怒りのリセ直前ですが……織莉子ネオマギウス加入ルートだなんてそんなバカげたこと言うんじゃないでしょうね?
いや……ちょっと待ってください、これはもしかして……もしかしたら、もしかするかもしれませんよ?
「今ここで、あなたを失うわけにはいかないの。ネオマギウスの相手なら手を貸しましょう」
勝ったなガハハ!
第一部の頃から紛らわしいことばっかりしやがってよ~!
「さ、燦様……」
「撤退しましょう。挟撃じゃミユの機動性を活かせないわ」
さすがに分が悪いと燦ミユも撤退していきましたし、この最強戦力を連れて帰還。
で、なんでみたまさんを放置してるんですかね~?
「予知が変わったことを伝えたくて。八雲みたまが滅びに立ち向かう姿が見えたの。彼女は起点であっても主導ではない。今殺しても覆るわけじゃないし、むしろ、その責任を果たそうとする行為の邪魔をする……」
「……そうね、きっと少し前のわたしなら、もう全部が嫌になってその選択をしたかもしれない」
「自分もだ。この先の未来を信じ切れなかったかもしれん」
なんか……世界が、あったかい……。
知らないうちに二人が立ち向かう意志を抱いていた結果、巡り巡って織莉子が味方化したのはいいんですが、じゃあなんで姿を現したんですかね。
「それで、紫色の魔法少女についてなのだけど。変身すると紫の衣装で、天女のような髪型――ええと、髪を結わって輪っかが2つある髪型だったじゃないかしら?」
あっこれかぁ!
今回のネオマギウスは再始動が遅かったため、藍家ひめなが表立って行動しておらず、どこのグループも情報が足りない状況です。
すると彼女の情報を得るためにはネオマギウスに接触する必要があるのですが……くれはちゃんが一旦ネオマギウスに所属していたので、潜入する必要もなく直接聞きに来たわけですね。自分の行動を見落とす走者の屑(自戒)。
これで今後のチャートも安泰! 超特急でお願いしまーす。
◇
おはよーございまーす!
あれからというもの、学校では右に涼子さん左に桜子ちゃんとガッチリ固められ、放課後外に出ようものならめぐるちゃんと退院してきた観鳥さんが付いてきて、家ではラピヌお姉さまの関係で紗枝ちゃんまでが監視に来る万全の態勢を築かれています。どこ行ってもかごめちゃんまで来るしもうパーティがめちゃくちゃや。
とはいえこの終盤では、信頼度上げやフラグ立てなどといった、今までやってきた作業もほとんどしません。本来ならラストに向けて稼ぎをする場面でもこのチャートでは採用していないのでスルー。
そんなこともあり、学校行って授業をスキップして帰って寝るだけの非常に優等生な生活を送っております。
「あーやっと起きた? 結菜のメロンレシピあるからそれで朝ご飯食べといて」
「えー! メロンはメロンじゃん!」
「はいはい……」
逆に帆奈ちゃんは塩対応になってきました。倦怠期か?
本日は第8章『夢のなごりに芽吹く花』のラストシーンとなる各グループが集まる会合が開催されます。これでユニオン時女ミスド連合が結成されるのに、こんなゆっくりしてていいのかとお思いかもしれませんが……。
この会場、なんと南凪の海浜公園。
家を出てすぐなので(心配はいら)ないです。スピーチ聞く気はないしイベント踏みたくないので終わり際に着けばいいだけだからね、しょうがないね。
~少女移動中~
わぁ、これが海浜公園ですか。色んな魔法少女がいますねー。こんなに揃ってるとは思わなかったぁ。
今は突発キモチ戦後で、向こうに、白タヌキがいるんだ。今すぐそこへ行こうよ(SATUI)。
オッス(乱入)。
よーよー観鳥さんよぉ、今どんなだい!
「……良かった! ちょうど伝えないといけないことがあったんだ」
「どいつもこいつも疲れてるっていうか、あれ? キュゥべえがなんで神浜に……」
と、遅れてきた場合は再度巻き起こるキモチ8連戦をスキップしたうえ、白タヌキがした説明を知り合いが教えてくれます。パパっと頼むぜ!
「手短に言うよ、実は――」
まあ聞いてる時間はないので手早くこっちで解説しましょう。
第8章ラストではなんと自動浄化システムが消滅します。
白タヌキがコアになり、神浜を覆う被膜の制御ができるようになってしまったためですね。ふざけんな!(迫真)
第一部のラスト付近でモキュこと小さなキュゥべえが消えたのは同様にコアになっていたからですが……制御を奪われたせいですぐに帰ってきてました。はぁ~……つっかえ! もう少し耐えるとか……できないんですか?
まあモキュが役立たないのはいつものことなのでいいです。
問題はこの後はドッペルが使用不可になり、魔女化ルールが課されること。『停止』を振り回していたら即退場でしょう。なので、くれはちゃんがあまり戦わないチャートにする必要がありました。
そして自動浄化システムを制御および奪取できるのはコアになれる存在のみ。
つまり、キュゥべえかういちゃんでないと無理ということも語られます。
なにがキモチの奪い合いですかぁああ!! こんな白タヌキの思惑に正義なんてありませぇええん! ロスも最悪なんだから参加したってたいして変わりませんよぉおおおお!!
なんだとぉ……。
とまあ、結局8個集まってもなんにもならないので最初からスルーするのが吉です。
「本当ねぇ、他の誰が手に入れても意味がないとは、私たちが流した血の意味を空虚にさせてくれるわぁ」
「ぐ……やっぱり笑えない話っす……」
とか言っていたら結菜さんとひかるが合流。金棒が血に濡れているあたり白タヌキに正義の鉄槌を食らわせてくれたようです。白タヌキ! 白タヌキ見てるか~!?(煽り)
「でもさー、そのキモチの石? って全部あるんでしょ? 渡せばいいじゃん。魔女化したらおねーちゃん困っちゃうし」
「そうねぇ――」
ここで唐突にイベント発生。
今まで青空だったのに急に夕方になる辻褄合わせの時間経過と共に、彼女たちが姿を現すので今回はここまでです。ご視聴ありがとうございました。
■今回の内容
第二部第8章『夢のなごりに芽吹く花』
八雲みたま(常闇ver) 魔法少女ストーリー 1話『矛盾した望み』(一部分)
■夢のなごりに芽吹く花
9割方終了したので前後編表記が消失。第二部通してそういうところがあるものの、グループごとの話が多いので一人に集中すると途端に短くなる。
ここまでにだいたい終わらせているのであとはネオマギウスだけだな!(すっとぼけ)
■美国織莉子(ver.Final)
突如実装された原作にない10年越しの新フォーム。なんだお前!?
マギレコ初期実装の織莉子だったが、リリースから約4年で初めてイベントに登場した。変身シーンでは通常の魔法少女衣装からさらに姿を変える二段階変身仕様。
■みたまさんとなぎたん
本来はここで神浜マギアユニオンを離脱し敵対する。ついでに新フォームも持ってくる。
が、観鳥さん退場からの悲嘆のキモチの話が全部飛んだうえ、後日談での説得がみたまさんにクリティカルヒットしているので起きない。
■ネオマギウス
本来はみたまさん、なぎたん、静香ちゃん、アオちゃんが加入する。ついでに時女と蛇の宮のモブも追加。
しかし前者3人はフラグを折っているため戦力が著しく低く、キモチの石がアオちゃんの1つしかないというギリッギリの事態に。
■キモチ
結局のところ、特定の誰かが8個持たないと特に意味がない。
なのでグループや個人の意向なんて知ったこっちゃない無所属くれはちゃんはRTA的に参加する意味がなく、短縮力を全発揮してキモチ戦をスルーした結果キモチくんたちの影が薄いことに。