ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について   作:バガン

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第109話

 さて、ネプチューンを飛び出してナビが差す方向は南方、ソロモン諸島だ。赤道をまたぐことになるが、ダークリリィに乗っていればすぐだ。

 

 「途中で船舶にぶつかったりしないようにしないとな・・・。」

 

 海面スレスレを飛びつつ、レーダーからは目を離さない。

 

 「らぴ!らぴ!」

 「ん?ああ、いい景色だな。」

 

 外には出られはしないが、モニターには青い海が広がっている。あれに飛び込んだらさぞ気持ちがいいことだろう。

 

 どれ、少し遊んでみようか。ダークリリィは張られたバリアのおかげでソニックブームも風圧も起こさずに、海面を波立たせないようにしているが、少し手を伸ばせば水切りのように線が出来る。

 

 「らぴらっぴ!」

 「ふふふ、今度は水上スキーだ!」

 

 ランディングするように脚を前へ突き出すと、もっと大きな水しぶきをあげながら水面を滑っていく。

 

 『そんなに遊んでていいの?』

 「いいじゃない、ずっと籠りっぱなしで体がウズウズしてたところだし。」

 『引きこもりのセリフじゃないな。』

 「引きこもりでもたまには外に出てたさ、多分。」

 

 と、モニターにはゲーム世界の仲間たちの顔が並ぶ。

 

 『ラッピーも元気そうでよかったですわ。』

 「今はちょっと静かにしててほしいけどね。」

 『でもラッピーもロケットの操縦が出来たし、ラッピーにもレベリオンの操縦が出来るのでは?』

 『さすがにレバーやペダルに手が届かないんじゃないかな。』

 「ラッピー、手や足が伸びる設定もあるんだけどね。無理ではないかも。」

 『伸びるの?!』

 「ネコも伸びるし。ウサギだけど。」

 『まあどっちにしろ任せたくはないわね。』

 「らぴ?」

 

 少なくとも人間には追い付けない挙動になることは間違いない。相乗りしていたらゲロは必至。

 

 『それより、ソロモンについたらどうするの?』

 「そこからリニアレールに乗り換え。ダークリリィはまたそっちに送り返すから、修理をしてほしい。」

 『OK、また素材を集めておかないとね。』

 『トレーニングもしておかないと。』

 『なかなか休まるタイミングが無いな。』

 

 本当に緊張状態が続いている。今はせめて景色を楽しみたいし、どこかで骨休めもしたいものだ。

 

 『でも遊馬には何か約束があるんじゃないの?』

 「んん?ああ、そうだった。今考えてもちょっと胃が痛いかも・・・。」

 『何の話だっけ?』

 「デートの約束。」 

 『ワオ、やるじゃん。』

 「僕が誘ったわけじゃないんだけどね。誘われちゃってね。」

 『じゃあ遊馬モテるんだね。』

 「モテた経験はないかな・・・。」

 

 学校では・・・どうだったろう、覚えていない。ただ学校の空気に馴染めなくて、引きこもりになっていたのは覚えている。

 

 今のこの仲間たちの空気は好きだ。引きこもりになるという心配はない。と言っても、引きこもる先が無いのだが。

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