ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について   作:バガン

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第111話

 「あ~・・・お尻痛い。」

 「らぴ!」

 

 結局、色々歌ってもらうラジオ作戦で魔の1時間を乗り切った遊馬は、人目につかない海岸にダークリリィを上陸させると、外をよく確認してから降りた。

 

 砂浜に足を着けようとして、尻餅をついた時、再び重力の世界に戻ってきたことを確認する。しばし今まで乗っていた機体を見上げると、青い空に黒い機体がよく映える。ステルス性とかは大丈夫なんだろうかと思うが、上から見下ろす分には紺色の海の色に紛れて大丈夫なはず。

 

 「さて、と。これを仕舞わないといけないんだけど。」

 

 ゲームPODネクスを取り出して、カーソルを動かす。

 

 「えーっと・・・パーティから外せばいいのかな。」

 

 現在、遊馬のパーティにはダークリリィとラッピーがいる扱いになっている。ここにカーソルを合わせて選択すればあら不思議、漆黒のレベリオンは消え失せた。

 

 『お、戻ってきた。』

 「成功だね。よかったー、戻せなかったらどうしようかと・・・あ、武器はどうしよう。」

 『強化服のサイズも調整しとくよ・・・それにしても、随分な恰好だね。』

 『プッ、ドクみてーな恰好だな。』

 『ドク?』

 「タイムライダーの武器開発者。たしかにそう見えるかも。」

 

 一種のオタクのスタイルなんだろう。チェックシャツにバンダナに指ぬきグローブのような。一式そろえると何か効果が発揮されそうだ。悪臭付帯とか。

 

 「ところで、修理はできそう?」

 『出来るは出来るけど、時間かかるかも。』

 「資材は?」

 『足りてる。けど人手が足りない。オートメーションできればいいんだけど。』

 『私はある程度なら自己修復できたけどねー。』

 

 カサブランカはあくまで元が人間な生物兵器で、事故治癒能力を備えている。けど、ダークリリィは一から作ったロボットで、それが出来ない。

 

 「その機能って、後からつけられないの?」

 『それは人体の神秘を一から紐解けというのと同じぐらい難しいよ。』

 「ごめん、無理言ったね。」

 

 火星製レベリオン、つまりオリジナルランクの構造は人間の構造に近いという。改造というよりも、人間のパーツを機械に置き換えていっているというのが正しいらしく、血管から筋繊維一本に至るまでが漏れなく密接に組み合っている。再現が困難というのは想像に難くない。

 

 むしろ、材料こそあれど見様見真似で一機組み上げてしまったトビーがおかしい。専攻は薬学じゃなかったのか。

 

 『んー、まあ興味のあるものには熱心になるよボク?』

 「その調子でお願いするよ。なんたって命綱だし。」

 『任せておいて。改造のプランはいくらでも湧いてくるし。』

 「出来れば人間が扱えるようにしておいてね。」

 

 なんというか、強くしようと思えばどれだけでも強くできるんだと思うけど、パイロットである遊馬の実力が追い付かなければどうしようもない。

 

 「そのために強化服を着て、自分自身を強くして・・・。」

 

 まあ、遊馬も色々考えておこう。

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