ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について   作:バガン

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第131話

 「あーあ、こんなに綺麗で何もないぐらいならショットガンでも落ちてればいいのに。」

 

 さすがに剥き身の銃が落ちているはずはない、が。趣味がクレー射撃の乗客がショットガンを持っている可能性だった無いことはないだろう?あるいは娘の誕生日のプレゼントにショットガンをプレゼントする父親がいてもいい。

 

 ゾンビもの・・・正確にはこれはゾンビではないのかもしれないが、ともかくホラーゲームにはショットガンがつきものだ。大抵のクリーチャーは頭を吹き飛ばせば死ぬし、散弾なら攻撃範囲が広くて狙いがつけやすい。

 

 銃社会ではない日本でも、クレー射撃や狩猟に使われている。ゾンビパニックが起こったら山の方へ行くといいだろう。

 

 などと、バカなことを考えていないで先を急ぐ。15号車にも敵の姿はない。安心安全ではあるが、こうも歯ごたえがないのはそれはそれで寂しい。

 

 まあ、安心させたところで窓をガシャーンと割って侵入してくることもあるが。

 

 「わあ、出た!」

 「やっぱりな。」

 

 窓ではなく天井からだったが。再び現れた、八本足の怪物、アラニア・ゼバブだ。最初のボスがさっそくザコとして出てきた。

 

 「アシュリー、下がってな。」

 「う、うん。」

 「今度はかっこつけさせてもらうよ。」

 

 だが今は遊馬の敵ではない。拳銃弾も十分に補充できたので、遠距離からペシペシ撃ちまくれば余裕で倒せる。

 

 「眼は柔らかそうだな・・・。」

 

 顔や体に風穴を順番に開けられていき、アラニアは動かなくなる。

 

 「けど、6発も使ってしまったな。まともに戦ってちゃ割に合わないぞ。」

 

 弾倉の半分ほどを消費してごちる。替えの弾倉も無いのでまた弾を詰めなおす必要もあるが、それ以上に消費の激しさに頭を悩まされる。ただでさえゲームよりも手に入らないというのに・・・。

 

 というか、ゲームでも不必要な戦闘は避けて、敵はスルーすることを推奨されている。敵の硬さや数はそのままに、武器だけ入手しずらいというのは、なんともハードモードだ。

 

 (せめてコンパニオンを連れていなければスルーもしやすいのだけれど。)

 

 護衛をするからには、敵を排除する必要がある。そうでなくとも敵とは出来る限り倒しておきたいもの。敵を倒すために探索をして、探索のために敵を倒して・・・。このサイクルにはキリがない。

 

 「アスマ、これ。」

 「ん?おお、サンキュ。」

 

 と、思っていたらアシュリーがどこからか黒い箱を持ってきてくれた。先ほど見た、拳銃弾の箱だ。

 

 「これ、どこにあった?」

 「椅子の下に落ちてた。」

 「そうか・・・アシュリーにしか見えないものもあるのかも。」

 

 そういえば、原作にもこういうシーンがあったか。案外忘れているものだ。ともあれ、助かった。ゲームの仕様上、この世界ではない虚無から取ってきてくれるのなら、弾の問題は解決するだろう。

 

 「他にも何かあったら、見つけてきてくれたら助かる。」

 「わかった。」

 

 その姿のなんとも甲斐甲斐しいことか、つい自然と手がその頭に動いていた。

 

 「えへへ・・・。」

 (かわいい。)

 

 守らねば。子供とはかくも可愛くあるものか。可愛いものに庇護欲が湧くのも、生物としての本能のひとつだという。だとすれば、それはよくできたシステムだと言わざるを得ない。

 

 まあ何が言いたいかというと、ホラーゲームのヒロインって可愛い子多いよねって言う。

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