ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について   作:バガン

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第15話

 「と、言うわけでモンドは正式にタイムライダーになったんだ。」

 「うん、そこらへんでストップしておこうか。」

 「え、まだこれからなのに。」

 「もう、もういいですわ・・・。」

 

 現実時間ならすっかり夜になっていそうなほど喋っていた・・・というかまくし立てていた。トビ-も美鈴も参っている。

 

 「結局、モンドはタイムゲドンを裏切ったんだね。」

 「うん、そうして正義の味方として覚醒するんだ。」

 「ちょっと見直しましたわ。ぶっきらぼうな人かと思っていましたけど。」

 

 なにより、モンドのことを良く知ってもらいたかった。これから共に戦う仲間だから。

 

 「何を勝手に人の話で盛り上がっているのか。」

 「あっ、モンドお帰り。どこ行ってたの?」

 「それよりもだ、お前。」

 「僕?なに?」

 

 保健室の戸を開けて、モンドが帰ってきた。戦闘を経験したのか、少しダメージを受けているようだった。

 

 「俺はまだ納得してないぞ。100歩譲って、お前の世界では俺はゲームの登場人物なのかもしれない。だが、俺は俺だ。」

 「う、うん・・・。」

 「俺は、俺自身の意思でタイムゲドンと戦っている。それは間違いないことだ。」

 「そう、だよね・・・ごめん。」

 

 名前が同じだからと言って、同一人物だとは限らない。同一視するのは、そのどちらにも失礼と言うものだろう。

 

 「逆に言えば、アスマも何かのゲームのキャラクターなんじゃないの?」

 「そう言われると、なんだか不安になってくるな。」

 「遊馬さんの家族はどんな人なのですの?」

 「僕は、父さんが、なんか、作家?やってるみたい。よく知らないんだけど。」

 「ふーん、作家さんって大変そうだね。締め切りとか」

 「そうなんだよね。だから遊び相手はいつもゲームだった。ウチにはなぜかたくさんゲームがあってね・・・。」

 

 別にそのことで父を恨んでたりなんかはしない。むしろ、男手一つでよくぞ育ててくれて、感謝している。

 

 「それはそうと、モンドはどこ行ってたの?」

 「怪我治しますわね。」

 「ああ、あのロボットは地下から出てきただろう?ならこの学校にも、地下施設があるんじゃないかと思って、探ってみたんだ。」

 「それで、結果は?」

 「当たりだ。それらしい地下格納庫が見つかった。」

 「よし、次はそこを捜索しよう。」

 「ゲームの方はどう?」

 「あともう少しでクリアできる。どうやらストーリーがこの世界の成り立ちに関係あるらしい。」

 「どういうこと?」

 「格納庫を調べたら、もっと詳しく説明できると思う。」

 

 カサブランカの舞台、設定、それらを鑑みて、この学校の地下に基地があるという状況・・・それらは線で繋がることになる。


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