ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について   作:バガン

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第150話

 「でも、このゲーム世界ってクリアすると『続編』が出来るんでしょ?デッドソイルにはもう2も外伝もあるよ?」

 「ちょっと違うのかも。」

 「何が違う?」 

 

 またうーんとうなりながらエルザは推測を論じる。

 

 「おっ、遊馬おかえり。」

 「あっ、トビー。そうだ、強化服と銃の調整できた?」

 「うん、強化服の方はサバイバル用のナイフとか装着してあるよ。後で確認しておいて。」

 「助かる!」

 

 と、ちょうどいいタイミングでトビーが帰ってきた。雄二を連れ立ってダークリリィの調整をしていたということだったが。

 

 「話続けていいかな?」

 「あ、ごめん。続けて。」

 「ごほん、続編の構想と、実際に作られる続編って必ずしもイコールではないでしょう?エヴァリアンの登場なんて、私たちは別に望んでいなかったし。」

 「そもそも、遊馬の今いる世界と、俺たちのいた世界が全く同一の物というわけでもないし。」

 

 現代で続編やリメイクを作るとなれば、そこに現代のエッセンスが含まれるものだ。例えば、20年前には無かったスマホが続編やリメイクには登場したりだとか。

 

 「続編の世界観、時代、1作目から登場するキャラクターなど、それらは2作目の脚本家や監督が設定するものであって、登場人物が同行できる問題じゃない。ってこと?」

 「そゆこと。どうせなら私が主役の物語やってほしかったし。」

 「俺はもう戦いには飽きたが・・・。」

 「嘘、本心では復讐心がぬぐえなかったからこんなことになってんでしょ?」

 「うむ・・・。」

 

 「世界への『復讐心』が『続編』の構想を作るのかも。」

 「じゃあ、あの世界も誰かの復讐心から作られたもの?」

 「そう、デッドソイル2や外伝とは違う分岐、それが『今の世界』なんじゃないかしら?」

 

 雄二の、世界や人類への怒りや復讐心が、ダークリリィという続編を作ったように、つまり今の世界にもダークリリィの雄二に相当する復讐心を抱いたキャラが存在している。

 

 「けれど、なぜ復讐心を抱くんですの?」

 「バッドエンド確定の絶望に満ちた世界だからでしょ。そんなものを作ったやつがいるのなら、恨みたくもなるよ。」

 

 (・・・よくよく考えれば、ここにいる全員バッドエンドのあるゲームキャラたちだらけだな。)

 

 ふと、遊馬はその共通点に思い当たるが、それは心の中だけにとどめておくことにした。

 

 ただし、ラッピーを除く。いや正確にはラッピーのゲームにもバッドエンド的な終わり方をすることはあるのだが、それは『お菓子を全種類コンプリートできなくてざんねん!』というもので、むしろまだ見ぬお菓子への欲求を滾らせるという幸せなものでもある。おおよそ復讐心というものとは疎遠な存在なのだ、ラッピーは。

 

 「アスマ?どうかした?」

 「いいやなんでもない・・・バッドエンドしかない世界って、それまさにデッドソイルがそうだよ。」

 

 考えを戻そう。どうあがいても絶望、という結末だからこそ人は救いを求める。続編を匂わすクリフハンガーが基本的にバッドエンドなように逆説的に。

 

 「だから、あの世界を作っているのはバッドエンドに苦悩する登場人物・・・つまり、アシュリー?」

 

 点と点をつないだ線で、ようやく形が見えてきた。

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