ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について   作:バガン

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第160話

 『ブゥウウウウウウウウウウウウン!!』

 

 「来た!!」

 

 不浄の沼から出し恐怖の巨神、『バエル』は、通常のハエとも異なる3対の羽を広げて、まるで人間のように発達した指を持つ肢をダークリリィへと伸ばしてくる。

 

 『腕もあるのか!』

 「知らない、僕の知ってるラスボスじゃないぞ!?」

 

 それもそのはず、もはやバエルはゼバブの枠組みを超えた、『新たな生命』にして『新世界の支配者』である。もっとも、その新しい世界にヒトの住むところはないんだが。

 

 故に、その新しい生命を誰も『ゼバブ』と呼ぶことは無い。その代わりに『人類』と呼び、呼ばれるようになる。

 

 「くっ!デカくなったところでムシケラごときに!」

 

 遊馬は手に持ったライフルのトリガーを引く。だが、装甲のように硬質化した皮膚を貫くことが出来ない。

 

 「ウソだろ!?」

 『避けろ、遊馬!』

 

 あの大腕に捕まれるわけにはいかない。やや狭いエレベーターシャフト内だが、旋回して回避することに成功する。

 

 『シュルルルルル・・・』

 

 しかし、一度手を伸ばしたところでバエルはダークリリィを無視して上昇を始めた。

 

 「こいつ、どこを目指している?」

 

 エレベーターの上には真空の世界、宇宙しかない。ステーションやオービタルリングのほかと言えば・・・。

 

 『・・・まさか、クラックか?!』

 『次元の裂け目を目指しているっていうの?』

 

 むしろ、それしか考え付かない。もうダークリリィには眼もくれず、バエルは空へ空へと昇っていく。

 

 『いや、だがどうやってクラックのことを知った?』

 『それに、オービタルリングまで3万6千km、クラックまでは10万kmもあるのよ?生物が羽で飛んでいけるようなものじゃないわよ!』

 「ん?レーダーに、今度はなんだ?」

 

 モンドとエルザはそれぞれが疑問の声を上げた。だがその問いに答えるように、下から接近するものがある。

 

 「あっ!エレベーターシャトル!これに乗る気か!」

 

 いつの間にか発射されていた軌道エレベーターが上がってきた。そして示し合わせていたかのようにバエルはその上に乗っかる。

 

 『野郎!ただデカいだけじゃないようだな!』

 『頭脳まで発達しているのか・・・。』

 

 どうやって知ったのかはもはや問題ではない。明確なのは、バエルはクラックを目指しているということだけだ。

 

 『こんなやつらを野放しにしておくわけにはいかないし、世界を融合させるなんてもってのほかだぞ!』

 「くそ!待て!!」

 

 知っているからには、方法も何かがるのだろう。ダークリリィも急いで追いかける。

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