ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について   作:バガン

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第177話

 「しかし、チートに頼る前にちょっとだけでもダメージを与えておかないとなんか悔しいな・・・。」

 『まあ、やられっぱなしというのもナンだしね。』

 

 何もできないままチートに頼るという事への嫌悪感が、非合理的とはいえども矮小なプライドを逆撫でた。それに、いきなり必殺技をぶっぱなしても当たらないか効かないというのもまたセオリーだ。

 

 『だからそのチートとやらをさっさと教えろ、もったいぶらずに。』

 「はいはい、わかっております。」

 

 別にもったいぶってるつもりはない。ただ説明しちゃうとそれは失敗フラグにつながるからあまり言いたくないだけ。

 

 『で、一体なんなんだよそのチートってのは。』

 「それはね・・・うぉっぷぃ!」

 

 口ばっかり動かしてたらいい的になってしまう。またセンサーにダメージが入っていることを見るに、バエル・レベリオンはパイロキネシスを使って、自分はそれに当たったのだろう。

 

 光や音など、エフェクトもモーションも何もないままに放ってくるのだから厄介極まりない。サイコエネルギーを集めるあのポーズはモーションと呼んでいいのかもしれないが。

 

 「これじゃあ説明してる暇もないって!」

 『じゃあ、『ストップ・ザ・タイム』。』

 

 モンドが小さく呟いた瞬間、周囲の時間は停止した。攻撃態勢のバエル・レベリオンも含めて。

 

 『そういえばそんな能力あったね・・・。』

 『正確には俺の『クロノバインド』の力だが。』

 『そんなのがあるんならさっさと使えばよかったのに。』

 『・・・今の今まで忘れてた。』

 『記憶喪失の影響が広がってないか。』

 

 モンドどころか、この場にいる全員がタイムライダーのその能力のことを忘れていた。

 

 ともあれ、おかげで自由な時間が1分だけ生まれた。敵に近づいて殴ることも出来るし、ざっくりと説明することも、その両方も出来る。

 

 「じゃあ、ざっくりと説明すると、ラッピーとアシュリーの設定を『くっつける』。」

 『設定?』

 

 もはやゲームの内容とは直接関係のない、フレーバーの範囲に手と目を拡げる。

 

 「ラッピーの敵は悪意のバイキン『バグバクター』で、ラッピーは白血球のメタファーでもあるんだ。」

 『バクテリアを駆逐する能力があるって言う事?』

 「能力があるというよりも、そう比喩されるってだけ。』

 

 どちらかというと、ラッピー自身もお菓子を取り込んで変異するウイルスのようでもある。白血球と善玉菌の合いの子と言ったところだろうか。

 

 「そしてアシュリーには、EADの抗体がある。」

 『なるほど・・・。』

 

 それの要素をくっつけると、『EADのワクチンを持ったラッピー』が出来上がる、というわけだ。

 

 『じゃあ今のうちになんとかしろよ。』

 「けど、その設定のくっつけ方がわからないんだよ!」

 

 そりゃそうだ。2人は全く違うゲームの登場人物なのだから。

 

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