ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について   作:バガン

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第178話

 それはそれとしてダークリリィの鉄拳に、止まった時間の中を漂うバエル・レベリオンの顔をブチ抜かせる。哀れバエル・レベリオンは抵抗も出来ずに頭をブッ潰される。

 

 『じゃあなんでそんな考えに至った?』

 「そうとしか思えないんだよ、ラッピーがここにいるっていう事態が、そうと考えさせてるんだよ!」

 『どういうこと?ラッピーは『偶然』そっちの世界にいるんでしょ?』

 「その『偶然』が怖いんだよ、ラッピーの場合は!」

 「らぴぴ?」

 

 そう、どういうわけかラッピーの前には必然足りえない偶然がない。ラッピーの前に冒険が転がってくるのも、ラスボス戦でどんなに追い込まれようと最後には逆転するのも、すべて降ってわいた『偶然』からなるものなのだ。

 

 『要するに、ラッピーには『超幸運』がついているってこと?』

 「うーん、幸運とも少し違う。ステータスには乗ってなかったし。」

 

 いうなれば、『因果律操作』とでも表現するのが正しい得体のしれない力だ。もっと簡単に言えば『ご都合主義』となるけど。

 

 東で特殊なバグバクターがパンデミックすればそれに合った型のワクチンを発現させ、西で仲間が倒れれば回復魔法を唱え、南に闇の太陽が昇れば鍋パで生み出した光の雲で隠し、北に戦争する国があればその両軍を兵糧不足で止める。

 

 皆に幸運のウサギと呼ばれ、温かく迎えられ、求められる。

 

 もっとも、そういう人物に本人はなりたいと思ってなっているわけではなく、勝手にそう呼ばれるようになっただけ、そういう『星』のもとに生まれている。

 

 ラッピーがこの世界に偶然迷い込んだんじゃない、トラブルがラッピーに解決されるためにあると言っていい。巻き込まれた方はいい迷惑だけど。

 

 「だから、こっちの世界にラッピーがいることにも、必ず意味があると思うんだ。」

 『なるほどね。』

 「だからラッピーは奥が深いんだよ。」

 『アスマは本当にラッピーが好きなんだね。』

 「うん、大好きだ。」

 「らぴ!」

 

 遊馬だけでなく、老若男女問わず多くの人間に愛されている。このぬいぐるみの持ち主のセシルもそうだし、別ゲーの登場人物であるアシュリーも好きになった。

 

 そんな誰からも愛されるラッピーの相手としては少々グロテスクすぎるバエル・レベリオンだが、現在ダークリリィの手刀によって体を正中線から真っ二つに両断されようとしている。

 

 ここまでやったところで、モンドのストップ・ザ・タイムの効果が切れた。

 

 『倒したか?』

 『多分ダメなんでしょ?』

 「うん。」

 

 慌てて身を退くと、その考えは当たっていたことを見せつけられる。

 

 雷を浴びた木のように大きく裂けた体を6本の腕が繋ぎ合わせると、黒い体液が吹き出して接合再生していき、最後に潰れた頭が生え変わる。

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