ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について 作:バガン
『思いついた?』
「ダメだった。」
何が最適解か、結局思いつかなかった。だが『たかがゲームの中の登場人物だろう?』などと放棄することはできない。現実として今目の前にいるんだから。
「アシュリー、これが終わったら何して遊びたい?」
「うーん・・・なにがいいかな。」
それは、『やりたいこといっぱいあって困っちゃう』という悩み方ではなさそうだった。アシュリーにもなにがしたいのかイマイチわかってないのかもしれない。遊んだこと、ないのかも。
遊馬もこんな小さな子供とは遊んだことがない。遊馬がこんなに小さかった頃は、やはりゲームが遊び相手だった。ゲームのキャラクターにゲームをさせるというのはなんか変な気分だが。
「どうしよっかな、どうしようか。」
アシュリーを満足させる答えと、ついでにバエル・レベリオンを倒せるような案が何かないものか。
『やはり、ラッピーとアシュリーを組み合わせるのが正解なんだろうね。』
「だよね。」
子供の『遊び』とするには少々危険が過ぎるけど、この世界というゲームを『遊びつくす』となればそうなのであろう。
このままダークリリィで倒せばノーマルエンド、アシュリーと一緒に倒せばグッドエンド、こういうことだな。
「よしラッピー、アシュリーの抗体をコピーするんだ!」
「らぴ?」
「つって出来るはずもないよなぁ・・・うーん。」
そうこうしている間に、結局答えが出ないままオービタルリングにまで到達してしまった。
「わぁ・・・。」
「アシュリーは初めて見るよね。当然だけど。」
「うん、すっごい大きいね・・・。」
アシュリーは初めて見る巨大建造物に感動しているようだった。だがこうしてのんびりと観光している時間もない。バエル・レベリオンの反応はレーダーから見失ってしまっていた。
「どこかに隠れているのか・・・それとももう行ってしまったのか。」
やつの目標は、地上から10万kmの地点にあるカウンターウェイト、その近くにある次元の裂け目、クラックだ。
『相手が生物なら、相当疲れてると思うけど。』
「それもそうか。」
今までの道のりよりも3倍近い距離を飛ぶというのは、いかに進化した存在とはいえど生物である以上辛いものがあるはずだ。
「じゃあやっぱり近くに隠れているのか・・・。」
『また奇襲を受けるんじゃないぞ?』
「そうだったね。」
後ろに気を付けつつ、とりあえずドックに入ってみよう。
「らぴ!らぴ!」
「ん?どうした?」
「アスマ、あれなに?」
「あれ?ああ、あれは・・・。」
デブリか何かか?と思ったが違う。アシュリーの指さす先にあるのは、白い羽のような金属の浮遊物体。
「あれは、僕達の友達の宇宙船だ。」
「宇宙船?誰か乗ってるの?」
乗っているとも言えるし、誰も乗っていないともいえる。少し答えに詰まった。