ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について   作:バガン

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第189話

 その戦いはもはや人の目には捉えられないほどのスピードになっていた。

 

 「そこぉ!」

 

 『グググ!』

 

 片や、浄化の魔法の力を振るう魔法少女が長い得物を煌めかせる。片や、新世界の祖となる邪神が怪しく瞳を輝かせる。

 

 光は帯となり、星々に彩られた漆黒の世界を彩る。天を衝く柱、軌道エレベーターの施設を上へ下へ、中へ外へと高速で動き回りながら二つの光は激しく交差する。

 

 ワクキュリアに変身したことで少しだけ戦闘センスが上がったものの、それでもアシュリーは素人どころかまだ子供。戦いには全く慣れていない。

 

 「はぁ・・・はぁ・・・。」

 『もっと肩の力を抜くんだ、いたずらに消耗するぞ。』

 『アシュリーには難しいって。』

 『ラッピー、サポートできませんこと?』

 『らぴぴ・・・。』

 

 むしろ、アシュリーはワクキュリアの力に振り回されつつあった。その聖なる力がバエルにとっては致命的な一撃であるが故に、バエルが積極的に攻めてこないことが、この均衡を生み出している。

 

 『やっぱり遊馬にも戦わせた方がいいんだろうけど、ダークリリィなしでこの高速戦闘は無理だよねぇ・・・。』

 「無理!こっちもヤバいってのに!」

 『アスマはアスマで大変みたいだし。』

 

 一方、遊馬もまた苦戦を強いられている。オービタルリングの施設の一角に置き去りにされた遊馬は、レッサーバエルの群れと相対していた。

 

 「こいつら、倒しても倒しても!!」

 

 キリがない。まるで無から湧いてくるかのように視界の外から現れてくる。おそらくボスを倒すまで無限湧きするタイプの雑魚なんだろう。

 

 施設をアテもなく移動しながら、とにかく倒し続ける。見ればあちこちに最初に見たのと同じバエルの卵があるので破壊して回る。

 

 「ワクキュリアと戦いもって生んで回ってるのかあいつは?」

 

 だとすれば、積極的に攻めないことにも説明がつくか?やはり、遊馬が頑張れば頑張るほどにアシュリーの助けにもなっている。

 

 そう思えばおのずと力も湧いてくるというもの。そして右往左往したものの目的の場所を見つけた。

 

 「戻ってこれた、格納庫!」

 

 乱雑にレッサーバエルを薙ぎ払い、扉を閉ざして時間を稼ぐ。ここは先ほどまでダークリリィで銃撃戦を行っていた警備機格納庫。外壁が破壊されて空気も物も吸い出されてしまったが、目当ての物はしっかり固定されていて残っていた。

 

 「相手がレッサーを繰り出してくるなら、こっちもライトを繰り出そう!」

 

 格納庫で、武器が置いてあるのだから当然『本体』も置いてある。そのうちの一機のライト・レベリオンのハッチに手をかける。

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