ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について   作:バガン

195 / 307
第190話

 「こいつとも結構付き合いが長いな。」

 

 なんだかんだ、この簡易量産機に乗り込む機会は多いなと遊馬は思った。最初は荷物運び、次はぶっつけ本番の戦闘、今回は主役の引き立て役と言ったところか。

 

 【戦闘モード、起動します】

 

 「起動遅いなぁ・・・。」

 

 スイッチをいじると無事にコンソールは点灯してくれたが、なかなか機体全体を動かすまで温まらない。手持無沙汰になった手や足でレバーやペダルの挙動を確認するが、それらも尽く重い。わずかな動作にもストレスを負うことになる。

 

 「ネプチューンで使っていた機体よりも遅いな・・・結構手入れしてくれてたんだな。」

 

 今更ながら整備士の皆さんには感謝の念しかない。ちゃんとお礼を言うためにも生き残らなければ。

 

 『グゴォオオオオ!!』

 

 「おっと、はやくはやく!」

 

 閉ざした格納庫の扉をレッサーバエルが叩いているのを見て、遊馬も貧乏ゆすりが早くなる。

 

 『グワァアア!』

 

 「きやがったな!」

 

 開いた穴からレッサーバエルがわらわらと湧きだしてくるのを見て、舌打ちしながらハッチを一旦開けるとコックピットに座りながらレーザーキャノンを連射して散らす。

 

 「んもー!急いでくれよ!!」

 

 撃っても撃っても、数は増すばかり。撃ち漏らしたものに取り付かれる。

 

 『シュウウウウウ!!』

 

 「うぉおおきたぁああああ!!」

 

 【システム、オールグリーン】

 

 「キタァアアアアアアア!」

 

 勢いよくハッチを閉じると、ライト・レベリオンを立ち上がらせ、その場でフィギュアスケートのようスピンすることで張り付いたレッサーバエルを振り落とす。

 

 「よし、この機体には宇宙用バックパックがついているんだな。」

 

 宇宙用なんだからそりゃあついていて当然なものなのだが、単機で大気圏も重力圏も突破できるダークリリィならば必要のないもの、遊馬も初めて見る装備だ。×の字型で各先端には大型のバーニアがついている。多少動きが不自由だが、これで宇宙空間でも推進することができるというわけだ。

 

 「とりあえずまずは外に出て・・・邪魔じゃい!」

 

 当たり前のように真空、無重力の空間を飛んでくるレッサーバエルを蹴り飛ばし、宙に浮いているアーマーライフルを手に取り、手近なやつを撃ち抜く。

 

 「おわっ!?回る!」

 『気を付けてね、宇宙空間では反動がモロに来るから、ライフルは使い辛いわよ。』

 「ダークリリィなら問題なく使えてたのに・・・。」

 『そいつには無反動機構(リコイルキャンセラー)がついてないんだろう。』

 『結構難しいんだよ、反動消すの。』

 

 ライフルを連射しようというのなら、撃つのと連動しながらバーニアを吹かさなければならない。ひとまず、すぐそばにあった柱に手を伸ばし、掴まりながら一匹一匹撃ち落としていく。

 

 『さっきバズーカもあったよね?それなら無反動じゃない?』

 「そうか、そのための無反動砲。」

 

 そんな面倒くさいこと対処法をとる必要があるぐらいなら、最初から無反動な武器を使えばいいということだな。

 

 「入口で詰まってる細かい奴らを散らすのにもおあつらえ向きってことだな。」

 

 トリガーを引いてしばらくすると、特殊炸薬が破裂して進む道を開いていく。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。