ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について   作:バガン

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第192話

 「終わった?」

 「ああ、おつかれさま。」

 「うん、疲れたー!」

 

 強く清廉なるワクキュリアの姿はどこへ行ったのやら、ライトレベリオンの開いたハッチに飛び込んでくる。

 

 「おわっと!」

 「アスマー、なでなでしてー!」

 「わかった!わかったからどこかに留まらないと!」

 

 わちゃわちゃとしながら、倒れ伏したダークリリィの元へと戻ってくる。

 

 『これで終わったんでしょうか?』

 『終わりでしょ?』

 

 ラスボスは倒した、救済ルートにも入った、あとはエンディングを迎えるだけだけど。

 

 「・・・エンディングに入らないな。」

 「らぴ?」

 『エンディングも自分で演出しろ、ってことなのかな?』

 

 ボタンを押してメッセージ送りするところだろうか。だが中で演じているキャラクターたちはそんな気楽にいはいきそうにない。

 

 「じゃあ総括しようか。アシュリー、満足した?」

 「うん!けど・・・。」

 「けどどうした?」

 「これが終わったら、また私ひとりぼっちになっちゃんじゃないかなって。」

 

 しゅん、とアシュリーは落ち込んだ。たしかにそうだな、ゲームが終わってエンディングを迎えればそこでGAME OVER、電源を切るしかなくなる。そして電源を入れなおしても、そこにはNEW GAMEしかない。

 

 ゲームを起動すればいつでも会える、ただのプレイヤーだった遊馬ならそう考えていただろうけど、今はそう思えない。こうして生きているキャラクターたちと触れ合い、話した今なら。

 

 「そうだな、僕もアシュリーとこのまま分かれるのは嫌かな。」

 「そうでしょう!どうしたらいいかな・・・。」

 「・・・アシュリーは、本当に変わったね。前はそんなに自分の意見を押してこなかったし。」

 「そうかな?ダメかな?」

 「ダメじゃないよ。」

 

 むしろ、そんなワガママな心があるからこそ『続編』は作られるのかもしれない。そんな『願い』が集まって、次への構想が浮かぶんじゃないか。

 

 『そうか、じゃあ私たちがやったようにゲームPODネクスに想いを籠めれば・・・。』

 「新しい『ゲーム』が創られる?」

 『試してみればいい。』

 

 じゃあ試してみよう。ゲームPODネクスをアシュリーに託す。

 

 「さあ願ってアシュリー、キミの望む世界を。」

 「うん・・・えーっと、私は・・・。」

 

 ぽわ・・・とにわかに淡い光がアシュリーの体から漏れ出す。その光はやがて、アシュリーの体だけでなく、その周囲を、世界を包んでいく。

 

 「こ、これは?!アシュリー!」

 「なんか・・・わかってきた気がする。これでいいんだって。」

 「らぴ?」

 「ラッピー、ありがとう。トモダチになれて嬉しかった!それにアスマ、ううん、『お兄ちゃん』、私を救ってくれて、ありがとうね!」

 「アシュリー!」

 

 遊馬の視界が、真っ白に染まっていった。

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