ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について   作:バガン

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第204話

 『もしもし?遊馬?』

 

 受話器からは妙に甲高い声が聞こえてくる。電話口の声というのは複数のパターンから構成された合成音声が使われているものだが、それでも妙齢の女性のものだとわかった。

 

 「・・・どなた?」

 『なにゆーてんねん、ウチやウチ。あんた昨日スマホお店に置いてったんやで。』

 

 そしてコッテコテの関西弁だった。名を名乗ってくれないのでオレオレ詐欺かもしれないが。

 

 「えーっと、とりあえずそこにあるんですね僕のスマホ。」

 『せやで。』

 「取りに行けば・・・いや、場所がわからないです。」

 『なにゆーてんの?』

 「えーっと・・・あなたは、僕の知り合いですか?」

 『さっきから何ゆーてんねん?』

 

 察するに電話の相手はこっちの遊馬の知り合いなのだろうけど、生憎今の遊馬には関西弁の知り合いはいない。

 

 ついでに言うと、これが遊馬にとってこの世界でのファーストコンタクトになるのだが、こういったゲームキャラの覚えはない。ギャルゲーも乙女ゲームもプレイしたが・・・いや、一人ぐらいはいたかもしれないが、直感的に『そういったもの』ではないと確信できた。

 

 さて普通なら拾った物は交番に持っていかれるものだろうけど、この声の主は昨日からそのままスマホを持っていたようだ。詐欺やなんやらが目的でないとすれば、確実に知り合いなんだろう。

 

 冷静に考えたら、落とし主の名前知ってるんだから知り合いで当たり前だわな。グイグイ来る感じに気圧されて頭が回らない。

 

 「えーっと・・・何から言えばいいものか。」

 『あー、わかった。今からあんたん()に持ってったるわ。昨日の今日でウチ来るん気まずいんやろ?』

 「うーん、そういうんじゃないんですけど・・・。」

 

 やれやれ、説明するのが非常に面倒くさい上に信じてももらえるはずがないぞ。ド正直に『僕は並行世界から遊馬で、この世界の遊馬とは違うんです』なんて言ったらドン引きされるだけだろう。

 

 「あ、今?でももう暗くなっちゃったし。」 

 『ええねん、グレーゾーンやし。それにウチの方が来る方がええやろ。』

 「でも女性に夜道を歩かせるのもなぁ・・・。」

 『あっはは、今更女性扱いとかイヤミか?』

 

 本当に一体この人とはどういう関係なのか。まさか・・・彼女とか?

 

 『ま、とにかくマッハで行くからちょっち待っとり。』

 「あー、うん。お願いします。」

 

 ピッ、と電話は切れてしまった。あー、どうお迎えしようか。少なくとも『味方』の人ではあるかもしれない。もう夜も遅いわけだし、あまり長居してもらうわけにもいかない・・・さりとて、情報はちょっとでも欲しい。ああ、のんびり動画なんか見てないで捜索してればよかった。

 

 「とりあえずお茶を淹れようか。」

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