ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について   作:バガン

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第209話

 「おー、よく映ってるな。」

 

 自室に戻って、さっそくマイクロカメラの調子を見る。布で覆いをした状態でも遊馬の表情がクッキリと確認できる。カバンや服の中に隠して盗撮などにはもってこいだろう。

 

 「そしてこっちは・・・アーアー、マイクテスト。」

 

 『アーアー、マイクテスト』

 

 「うん、ばっちり。」

 

 ボイスレコーダーも、服の下に忍ばせていてもはっきりと会話を認識できる。

 

 で、だ。こんなものを用意していたからには、それ相応の修羅場が予想されているという事。その相手は言わずもがな、ゼミの人間だろう。

 

 しかし、果たしてここまでする必要があるのか?そりゃあ10万円と言えば大金だが・・・レシピを提供したのだから、分け前を寄越してもいいだろう?こっちの遊馬はそんなにケチだったのか?

 

 「あー・・・こういう時トビーがいたらなぁ。」

 

 トビーなら心理学とか得意だし、こういう状況でも俯瞰して意見が言えるんだろうけどな。

 

 まったくもって、今は状況が不可解すぎる。そもそも、WooTuberだの大学がどうだのは、遊馬がほんの数時間前まで直面していた世界の危機とどう関係があるのか。

 

 「ないな。」

 

 考えれば考えるほど頭が痛くなる状況だ。こういう時は、ゲームでもして気を紛らわせよう。そういえば、スマホを探す前、というか凛世と会うまではそれをしようと思っていたところだった。

 

 「さーて、今度こそゲームをしよう。なにしようかな。」

 

 うーん・・・と棚を見つめて一つ思い出した。そういえばゲームチャンネルもあるんだったか。

 

 「何のゲームを配信していたんだろう?」

 

 ついさっき動画シリーズを見た『ザ・ブループラネット』か?いやあれは配信向けではなかろう。格闘ゲームで視聴者と対戦か?対人戦はそんなに好きじゃない。

 

 「ほう、『クレビッツ』か。いいチョイスだ。」

 

 『クレビッツ』とは、その名を冠したキャラクター・クレビッツの群れを操り、指揮し、箱庭の中のパズルを解いていく謎解きアクションゲームだ。シンプルながらも自由度が高く、想定された物以外にも何通りもの解法がある。

 

 発売から数年経った今なお新しい解が探求されているほどにマニア人気が高い。これなら目の肥えたネットユーザーのニーズにも応えられることだろう。

 

 「よしよし、これをやろう。」

 

 そうだ、どうせなら生配信というものも試してみよう。配信をするためのセットはそのまま使えるし、挑戦してみるのもまた一興。よしやろうさっそく試そう。

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