ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について   作:バガン

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第211話

 「えーっと・・・顔出ししちゃったらどう問題になるのかな?」

 

 《なんの問題ですか?》

 《すっげえ熱くなってる。》

 《はっきりわかんだね。》

 

 登録者数3万人と言えばそこそこなチャンネルだが、それでも遊馬の個人情報特定スレ結構熱くなっている。どんだけヒマなんだよ。

 

 《過ちを気に病むことはない。》

 《ただ認めて次の糧にすればいい。》

 《それが大人の特権だ。》

 《コピペ乙》

 

 認めたくないものだ、自分自身の若さゆえの過ちというものを。一体どうしてこうなった。

 

 《坊やだからさ。》

 

 たしかに童顔だとはよく言われているが、これでも酒を飲める年齢なのだ。

 

 「よし、飲むか。」

 

 そういえば冷蔵庫にチューハイが入っていたのを思い出した。

 

 「今日は無礼講だ!顔出し配信するぞー!」

 

 《ウホッ、いい男♂》

 

 冷蔵庫から酒とツマミを持ってきて、Webカメラのシールを剥がすと、そこでしこたま酒を飲んでからゲーム配信を始めた。

 

 「どもども、あー、ゲームやろうか。」

 

 Webカメラからの映像を端に置いて、ゲームの映像を中央に置く。画面の端で遊馬のリアクションが映る、というわけだ。

 

 と、言ってもクレビッツも何度もクリアしたゲーム。そういうゲームは無表情でプレイしてしまうのだからこれではせっかく顔を映していても面白くない。

 

 「どうせならリアクションが面白くなるゲーム・・・。」

 

 ビックリするようなホラーゲームあるいは・・・、

 

 「酒も入ってることだしコレ(・・)行っちゃうか!」

 

 それは文字通りドツボにハマれば抜け出せない、怒りと怨嗟の底なし沼。掴んでも、掻き抱いても、手応えすらない元の木阿弥。

 

 「今日はこの『Tower on the sand』やっちゃうぞ!!」

 

 Tower on the sand、すなわち砂上の楼閣。すぐに崩れ去る砂の上に建てられた城、転じて一瞬にして努力が水の泡溶かす虚無ゲーである。

 

 ルールは簡単、キャラクターを操作して砂のお城を攻略するというもの。

 

 「Fuuuuuuuck!!!」

 

 ただし、その難易度は遊馬をして激ムズ。なにせセールで抱き合わせに買ったものが、今の今まで放置されていたと思わしいのだから。

 

 《草》

 《マジ賽の河原》

 《現実の砂場の方がマシ》

 

 そして遊馬が怒号を上げるたびにコメントに草を生やされている。

 

 「あー、声荒げたら喉渇いてきた。」

 

 カシュッとチューハイの2本目を開ける。シラフでやっていたら発狂、する前にコントローラーを投げ出していたところだが、今日の遊馬のテンションは自暴自棄モードにある。

 

 「クリアするまでやるからな!見てろよ!」

 

 夜通しどころか気が付けば昼過ぎになっていた。

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