ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について   作:バガン

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第251話

 「ニュースはどうなってるかな。」

 

 風呂に湯を溜めながら、遊馬はテレビをつけた。霧の中でもちゃんとテレビの電波は届いているらしい。

 

 『・・・続いて、気象情報と警戒情報です。』

 

 しばらくスポーツ情報や芸能ニュースなどが流れたのち、ようやくほしい情報がやってきた。それだけで特別焦ったりひっ迫しているような様子もないとわかる。

 

 『終わりに、週間天気予報です。』

 

 「おいおい、これだけかい?」

 

 まるで肩透かしをくらってしまった。食い入るようにテレビにかじりついていたが、結局ろくな情報が入ってこなかった。

 

 まもなく7時のゴールデンタイムに入り、バラエティ番組が始まった。何人か見たことのないお笑い芸人がひな壇に登っているが知らん知らん。それよりもウェザーリポートだ。

 

 「おいおい、こういう時の国営放送だろう?」

 

 しかしどのチャンネルも無関係だと言わんばかりに濃霧警報のことを報道していない。これならネットの『生』の情報の方が信頼できる。

 

 (今にひどいことが起きるって言うのに、どいつもこいつも!)

 

 諦めてニュースに合わせたままリモコンを置くと、冷蔵庫から飲み物を探す。残り少ないペットボトルのジュースをラッパ飲みして一息つく弁当を食べた後がカランとテーブルの上には転がっている。

 

 「遊馬ーお風呂入ったで?」

 「あー、そうか。じゃあ入っといで。」

 「覗くなよ?」

 「覗かない覗かない。まだもうちょっと情報を集めてみる。」

 

 諦めず、今度はスマホから情報が得られないか試みる。

 

 「そのことなんやけどな。」

 「ん?」

 「今はちょっと離れて休まへん?お風呂も先に入って。」

 「いいよ、レディファーストで。」

 「せやのーて、休みが必要なんは遊馬の方やで。」

 

 そう言われて、自分が結構疲れていることに気が付いた。昨日の晩はよく眠れなかったし、ずっと緊張しっぱなしだった。

 

 「ほらほら、湯船にでもゆっくり浸かってたら疲れも取れるって!」

 「わかった、わかった。」

 「ここはウチが片付けとくし、ゆっくりな!」

 

 凛世に背中を押されて風呂場へ足を向ける。洗面所の鏡に映った遊馬の目元にはクマが出来ていた。クマを取るには血行を良くするのが効くというし、やはり風呂には入るべきだったのだろう。

 

 服を脱ぐと、肩の穴が目に入った。ああ、そういえばこんな問題もあるんだったと現実と向き合わさせられる。幸いなことに先に見た時よりも大きくなっているようには見えない。設定では霧に触れていると穴が拡がっていくはずだったが・・・屋内では平気なのか。

 

 あーいかん、今は安息の時。そうだどうせならと入浴剤を探す。リラックスできるいい香りのやつが何かなかったと洗面台の下をパンツ一丁のまま探る。

 

 「遊馬ー?うわっ、まだ入っとらんかったん。」

 「もう入る。ラベンダーしかなかった。」

 

 錠剤を湯船に放り込むと、紫の色と香りが広がる。

 

 「さて・・・。」

 「はいはい、入った入った。」

 「おう、って凛世まで入ってくるなよ。」

 「ええからええから!」

 「せめてパンツだけ脱がせろ!」

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