ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について 作:バガン
「チャンネルASM!配信始まるよ!」
「はじまるでー。」
《こんちゃー》
《わくおつー》
《昼間っから配信か》
「こっちは昼も夜もないような状態だし。」
一応夏休みシーズンとはいえ、平日の昼でも結構な人数が配信直後に視聴しに来てくれた。
《なにか新しいスクープ?》
「残念ながらあれから一歩も家から出てないのでスクープは無し。なのでそのへん期待してた人たちは今のうちにトイレ、行ってこい。」
《クソが》
《いまさらビビリか》
《へなちょこチキン》
「ちょっと大人しくなるまで放置しておこうか。」
「せやね。」
この3日間でチャンネル登録者数も爆増していたが、案の定というかそれらの目当ては新たなスクープを求めてのことだった。期待に沿えなくて申し訳ないから、さっさといなくなってもらうのを待つ。
「ちなみに近況としては、マスコミが連日家の前まで来てインタビューを敢行しようとしてるけど、迷惑なだけだからやめてね。」
《大変だね》
《リンちゃんに会いたいな》
「ウチここにおるで。」
「そう、今日はリンにゲーム実況をしてもらうよ!」
《マジ?》
《ゲーム初心者やろ?》
「ところでなにやるん?」
「ふふふ、長く楽しめるRPGとは決めていたからな、今日やるのは『ビッグファーザー』だ!」
《おおおおおおおおおおおおおお》
《神ゲーキター!》
『ビッグファーザー』、それはマフィアの抗争をモチーフとしながら、超能力や宇宙人などSF要素を前面に押し出した『すこしおかしな世界』を冒険する若者と少女の心のドラマである。
「なんか盛りすぎやない?」
「ちょうど当時、ダークな作風の映画やゲームが流行ってたそうなんだけど、そういう救いのない作品へのアンチテーゼ的な意味合いもあるそうだよ。」
「『フォッグ』がやってたのもこのころかな?」
そういえばそうだな。特に意識したわけではなかったけれど。
《難易度はそこそこだけど、救済措置もけっこう多いんだよねビッファ》
《ビッファ隠し要素も結構多いけど、リンちゃんは何個見つけられるかな》
「おお、なんか専用の呼び名もあんねんな・・・。」
「これ一本を語るだけで夜が明けそうなぐらいなんだよ、ホント。」
「それをこれから夜通しやるん?」
「今日は寝かせないぞ?」
「いやん。」
《オイオーイ》
《まだ昼間だぜ》
《ヒュー!》
なお、ビッファことビッグファーザーはCERO:A、全年齢向けなのでいかがわしいシーンや暴力的な表現はありません。そういう観点から見ても暗い作品へのアンチテーゼということなのだろう。