ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について   作:バガン

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第258話

 「まずは名前だな。」

 「元の名前でいっか。」

 「まてーい、ちょっとは考えない?」

 「別に名前で何か変わるわけでもないやろ?」

 「まあそうだけど、せっかく見てもらうんだから変わった名前つけるとかない?」

 「じゃあ・・・ポチとか?」 

 「犬か。犬は別にいるからそれにつけてくれればよろし。」

 

 《まあまあ、リンちゃんのプレイだし、別に自由でよくない?》

 《リンちゃんのプレイ・・・ゴクリ》

 

 言われてみればそれもそうか。ある程度は凛世に自由にやらせても構わない。

 

 「じゃあ名前はデフォルトでいく?」 

 「うーん、でも遊馬が言うんやったらなんか名前つけてもええかな・・・。」

 「時間かかりそうだな。」

 

 この時代のゲームでは名前を変えられるぐらいしかなかったが、最近ここ10数年のゲームならばプレイヤーキャラクターの見た目や職業まで選べるから、時間がかかってしょうがない。

 

 「じゃあ主人公は『リン』でヒロインが『アスマ』で。」

 「そこは逆じゃないのか。」

 「プレイヤーはウチやし。」

 

 《悲報:ASMさん去勢される》

 《女の子になっちゃ~う!》

 

 なにはともあれゲームは始まった。物々しい字幕と共に、プロローグが開始する。

 

 『来たる世紀末、199X年。』

 

 かつて告げられた予言の通りに、宇宙から恐怖の大王がやってきた。その正体は、地球を新たな密造酒の製造所にしようとするスペースギャングの企みだった。

 

 「やることちっちゃない?」

 「宇宙規模で見ればね。けど地球人の目線で言えば紛れもない侵略なんだよ。」

 「あっ、アスマがさらわれた。」

 「なんか変な気分。」

 

 その宇宙的出会いは、少年を戦士に変えてしまうほどのものだった。戦士が宇宙ギャングに入るところから、この物語は始まる。

 

 「もう10年後くらいかな。」

 「そうだね。10年経っても世紀末なんだけど。」

 

 《さあなんのジョブから取るかな》

 

 プロローグを終えてすぐ、主人公の家から始まる。まずは情報収集、NPCとの会話が始まりと相場が決まっているところだ。

 

 「外出てみよ。」

 

 《まさかのスルー》

 《武器貰ってないやん》

 

 「え、武器あったん?」

 「割と目立つところに置いてあったんだけどなぁ。」

 

 ああ、このゲームに馴れていない感触、新鮮だ。このビッグファーザーは遊馬も何週もプレイしたものだが、それでも最初の武器をとることを忘れたことは無い。

 

 「あ、このバット?」

 

 《よかった、気づいた》

 

 リンは『ボロのバット』を手に入れた。プロローグでは『新品のバット』だったものだ。こういうところから情緒を感じさせられる。

 

 「包丁とかの方がよくない?」

 「全年齢向けゲームで包丁はちょっと。」

 「バットはOKで包丁があかん理由がわからんのやけど。」

 

 そこにツッコむとは。やはり凛世にやらせて正解だったかもしれない。

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