ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について 作:バガン
「で、今日は何時までやるん?」
「無論、クリアするまで。」
「マジ?」
隅から隅まで探索するならかなり時間がかかるが、凛世のキャラから察するに主要なイベント以外はスルーしそうだ。順当にいけば日付が変わる前には終わりそうだが。
「そんな詰めても楽しめへんやろ?」
「まあね。コメントも見ながらのんびり楽しんでいこう。」
《ちょっくら酒持ってくる》
《メシくいながらみてる》
《今のうちにフロってくる》
「あー、いいなー。ウチもなんかお酒飲みたい。」
「チューハイならあるけど。」
「それでええわ。持ってきて。」
「はいはい。」
冷蔵庫に入っていたチューハイと、おつまみに焼き鳥の缶詰を持ってくる。缶詰と言えば、配給の食料品の中にはビタミンのある缶詰があまり入っていなかった。陸の上にいるのに壊血病にならなければいいが。
「はい、お待たせ。」
「遊馬ー、ここどうすりゃええん?」
「はいはい、そこはね・・・。」
最初はあまり乗り気ではなかった凛世も、アルコールが入ったせいか数時間もしないうちにすっかり出来上がってしまう。
「おらアスマーwwwしっかり壁役せんかーwww」
「女の子やぞ。」
「男女平等ですーwww」
大人というよりはむしろ小学生のようなことを言い出した。というかあれだけ顔出しを忌避していたのに『チャースの仮面』も外してしまっている。
《残 念 な 美 人》
《ASMそこかわ・・・やっぱいいわ》
《お前の嫁だぞ、なんとかしろ》
遊馬も自分の酒癖の悪さを自覚している故、今夜はほどほどにしている。相方が熱くなりすぎると、逆に自分は冷めてくるというやつだろうか。色々と心労が溜まっていたのだろうと暖かい目で見てやるが、さすがにこれ以上は・・・と止めに入る。
「酔い覚ましにお茶でも飲ませようか。」
「みそ汁もええでwww塩分あるからwww」
「今から作れと?まあいい。それよりそろそろ晩御飯にしようか。」
《晩飯も食わずに晩酌とな?!》
《食ってらー》
肝心のゲームの方はというと、序盤も序盤の最初のダンジョンに入ろうというところだ。ゲームはまだ普通のRPGを装っており、もう少しすれば面白くなってくるところなので、ここいらで酔いを醒まさせてやった方がいいかもしれない。
「じゃ、一旦ここで放送切るね。」
「ばいばーいwww」
と、配信終了ボタンを押した。放送室だった部屋からネットが遮断されて、元の隔絶された空間へと帰ってくる。
「さ、メシにしようか。」
「うひょひょーwww」
「ほら、ちょっと横なってな。」
「ぬふーwww遊馬だいしゅきーwww」
「はいはい。」
甘えモードになった凛世を抱えてベッドに置くと、消灯して部屋を後にする。
「ま、楽しんでくれたのなら何より。」
夕飯の材料も、野菜が尽きかけているがなんとかやりくりしてみよう。