ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について 作:バガン
「あーあー、もしもーし。聞こえますかー。」
《きこえてる》
《どしたん?》
さて、いよいよラストダンジョンだというところまで来たのに、放送が途切れてしまった。どうやらインターネットが壊れたらしい。
とうとうライフラインの寸断が始まったという事か。おわりのはじまり、すべてのおわり。いよいよもってこの世の最後だ。
「ネットが切れたぐらいでそんな大げさな。」
「いやいや、ネットが死ぬって大変だよこの情報社会で。」
「そのうち直るやろ。」
「直す人間がいないんだよ。」
スマホでの通信は行えていることから、おそらくどこかの回線ケ-ブルが切断されてしまったのだろう。気象のせいか、あるいは怪物のせいか定かではないが、この状況では調査すらままならない。人員が割けるかも不明、つまり復旧は未明。
「ウチ、今月もう通信料ヤバいんやけど。」
「そりゃ使い過ぎでしょ。」
「ネットもアカンようなったら、なにすりゃいいん?」
「ゲームしかないっしょ。」
「またゲーム?」
「配信は出来なくてもゲームは出来る!」
凛世がゲームをする様をこのままスマホ配信するのもいいが、呟イッターで文字通り『実況』するのも面白そうだ。
「なあ、ええ加減もうちょっと危機感持たへん?ウチが言えたことやないかもしれへんけど。」
「危機感ならあるよ。だから、今をしっかり生きておくんじゃないか。この分だといつ電気も止まるかわからないし、それまでにクリア、しよう!」
「それが呑気やねんて。」
ものすごい今更な話だが、普通ならこんな状況にゲームなんかやってる暇はないだろう。さりとて、一介の市民の遊馬たちには他にやれることもないのだ。クラフトゲームなら資材を集めに行くという事も出来たかもしれないが。
「けど、こんな時だからこそゲームをして明るくなりたいんじゃないか。凛世だって楽しんでるでしょ?」
「うん、それはまあそうやけど・・・。」
ゲームの世界に浸っている間だけは、現実の嫌な事から逃れていられる。
人はなぜゲームやフィクションにのめり込むのか?それは現実とは違う体験が出来るからにほかならず・・・。
「はいはいわかったわかった。そんなにゲームに一家言あるんやったら、ゲームクリエイターになればよかったのに。料理研究やのーて。」
「まあ、そこは謎だな。前の僕は一体何を考えていたのか・・・。」
ともあれ、ゲームを続行しよう。オタノシミの様子を配信できないのは非常に心苦しいが、ゴッドファーザーの続きや結末は君自身の目で確かめてくれ!