ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について 作:バガン
「じゃあ奇跡には頼らないけど、仲間には頼ることにした。」
『というと?』
「この状況をどうにかしたいんですけど!」
『OK、どうにかしよう』
さすがトビー、即断即決頼りになる。我らがブレインさまさまだ。
『まず映画のような現象が起こっているということは、どこかに異世界につながるクラックが開いているんだろうね』
「やっぱりか。」
「クラックって?」
「次元の裂け目。」
「なるほど。」
それ以上でもそれ以下でもない。原因は不明だが、とにかく現実に起こっていることだし素直にその存在が信じられる。
『閉じる方法はある。接近してクロノバインダーの波動を浴びせる』
「なるほどぉ、完璧な作戦っすねぇ、不可能だってことに目ぇ瞑れば。」
「どうどう凛世。」
『なにもえっちらおっちら歩いて行けと言っておらん』
『ダークリリィがありますわ』
「ダークリリィって?」
「巨大人型ロボ。」
「すっご。」
答えは思いのほかすぐに見つかった。
『そっちにはゲームPOD、ある?』
「ない。」
『いや、あるでしょ、昔使ってたやつ。』
「昔使ってたやつ?」
『そう、家に元からあったやつ。あるはずだから持ってきて』
「OK。」
えーっとどこにやっていたっけと、いわれるがままに遊馬は部屋の中をひっくり返す。
「あ、ミッケ!懐かしいなこれも。」
埃を被っていたチェストの引き出しの中から、昔から持っていたゲームPODネクスを見つけ出す。あの頃の記憶がそのままで眠っていたかのようだ。
『それをトロフィーに繋いで』
「繋ぐ繋ぐ・・・どっかにケーブルもあったはず。」
『繋いだら、シェアプレイだ!』
「シェア、そうか!」
ゲームPODネクスには、ケーブルで本体同士をつなぐことで片方の本体にささっているソフトをおためしプレイするシェア機能がある。
「これで『ダークリリィ』のデータをシェアすればいいんだな。」
『そういうこと』
一度シェアすれば、お試しプレイは電源を落とすまで続けられる。心配するべきは電池の残量だけれど、画面の明るさを抑えて通常プレイすれば2時間は持つはずだ。
ゲームPODネクスの真っ新な画面に光が灯る。
「よし、じゃあ行ってくる!」
「行ってくる、って?ホンマに?」
「ああ、これはもう僕にしか出来ない事だから!」
「そう、なん・・・じゃあ行ってらっしゃい!」
「おう!」
窓を開いて空を見上げる。星の光一つ見えない霧と夜の闇がただただ広がっている。
「『リバイバル!』」
白い暗黒の世界を、黒い光の弾丸が貫いていく。