ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について   作:バガン

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第280話

 衛星軌道を抜け、大クラックを目指すヴァイスター。レーダーには今のところ何の反応もない。

 

 「で、その回避作戦を使うんだな?」

 

 『そう。』

 

 「どうやって?」

 

 『最終的には出てくるロボット総動員で押し返すんだけど。』

 

 「全員で力ずく?」

 

 『そう。』

 

 「ここには一機しかいないんですけど?」

 

 『何も最初からプランBってわけじゃないよ。』

 

 プランAが失敗して地球崩壊の危機の時、あらゆるロボットたちが力を合わせてスペースコロニーを押し返す・・・というのがハイロボのお約束だ。

 

 『プランAの形はゲームによって微妙に違うんだけど、大概一緒。大気圏で燃え尽きるように破壊するか、バリアーで弾くか、軌道を変えるってところ。』

 

 「FXでは?」

 

 『FXではバリアーで弾く方法。けど、今回はちょっと違う方法をとることになるかな。なにせ、いろんなゲームで手に入れてきたトロフィーがあるからね。』

 

 文字通りにゲームが違うスキルがいっぱいある。たとえば、触れただけで何でも破壊してしまう無敵状態や、反物質を触れ合わさせて対消滅させる光子化などなど。

 

 が、今回は破壊する方法はとれない。ある程度はハイロボFXの道に沿う必要があるためだ。

 

 「で、何を使う?」

 

 『ブラックホールで吸引する。』

 

 「よりによってブラックホールなのか。」

 

 『あんまいい気分はしないけど、レイの星の船を改造したヴァイスターが使うにはおあつらえ向きじゃないかな。』

 

 ブラックホールの力となると、レイの仇であるバミューダのことを連想せざるを得ないが、今は四の五の言ってられない。

 

 大クラックの向こう側からブラックホールとトラクタビームでオービタルリングを引っ張って、大クラックの向こう側の『現実世界』のオービタルリングとぶつけ合う。

 

 現実と空想が交じり合うと、対消滅する。その衝撃で現実改変装置の影響も吹き飛び、ゲーム世界と現実世界の融合状態も切り離される。

 

 『それで万事解決!というのが『ラファエロ』の導き出した答えだよ。』

 

 「信用できるのかそいつは。敵なんだろう?」

 

 『元・敵ね。ばっちりゲーム漬けにしてやったから大丈夫だよ。』

 

 「つまり遊馬のようなゲームオタクの引きこもりに?」

 「それはそれで心配になる。」

 

 『引きこもりなのは元からだったけどね。』

 

 ともあれ、そのおかげ遊馬は作戦を立てられた。根拠として挙げられたのが、その現実改変装置の創造主である『ラファエロ』による情報なのだから信用性は高い。

 

 それ以上に、孤独なゲーム仲間が心を開いてくれたということを遊馬は信じたかった。

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