ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について   作:バガン

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第284話

 コンプレッセは、体表から無数に現した口から呪詛のような『闇』を発する。

 

 『回避行動!』

 

 「おう!」

 

 数だけは多いが所詮直線的な攻撃なんぞに、幾多の戦いを制してきた戦士たちの闘志は揺るがない。ヴァイスターは流星の如くするりするりと弾幕を潜り抜ける。

 

 『ミサイルランチャー、4号弾!2発!』

 

 「4号って、閃光弾じゃん?」

 

 『今見えているあいつは『影』なんだ。実体は別のところにいる。』

 

 「タネが最初から見えてる手品ほどみじめなものもないね。」

 

 ヴァイスターの主翼に備え付けられたミサイルランチャーから2発のミサイルが飛んでいくと、まばゆい光が発せられる。

 

 100万カンデラを超える強い光に晒されたコンプレッセの姿はみるみる内にしぼんでいき、影の差す方向にその正体を捉える。

 

 「熱源探知!」

 「あれが本体ですわね。」

 

 モノクロトーンな幻影とは違う、玉虫色でデロデロとした物体が、オービタルの一角に張り付いている。が、その姿は風に揺られる洗濯物のようにみっともない。

 

 「よし、メーザー砲をブチ込んでやれ!」

 

 単純な生物ならば一瞬のうちに焼けただれて死に絶えるだろう威力を秘めた光の砲撃が降り注ぐ。メーザー、マイクロ波ならば水分を含んだ生物にしか効かないので、機械に対しては比較的安心に放てる。

 

 「こんなものが『完成品』だと納品されてきたら即訴えられるねボクなら。」

 

 『あの糞親父の被造物だっていう観点で言えば僕も同レベルなんだと思うと哀しくてしょうがない。』

 

 「同情する。」

 

 ともかく、メーザーを浴びたコンプレッセはジュワジュワと蒸発していき、まるで干物のように平べったくなっていく。

 

 ヴァイスターは高速でそのそばをすり抜けるが、乗員全員があまりにも弱っちいコンプレッセの姿に半ば呆れていた。

 

 「あれって第二形態とかないの?」

 

 『恐怖を媒介するアメーバ生命体のようなコンプレッセは、倒しても倒してもよみがえってくるうえに、こちらの気力を削いでくるんだけど・・・。』

 

 「ちっとも怖くありませんわね。」

 「拍子抜けだ。」

 「これならバミューダの方が怖かった。」

 

 実際、ゲーム本編でもそれまでに出てくる敵の方がスケールが大きくて、コンプレッセのことを特別強いとも思えないのが全国のプレイヤーたちの共通認識であった。

 

 なのに、さも恐ろしい強敵のように『シナリオ上』では描かれているのだから、FXがシリーズにおいても微妙シナリオと言われる原因になっている。という。(ネットレビュー談)

 

 「今更そんな微妙ゲーに負けるわけないっての!」

 

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