ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について   作:バガン

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第285話

 と、現状さしたるダメ-ジも受けていないヴァイスターであったが、少し困ったことにもなっている。コンプレッセがオービタルに張り付いて盾にしている以上、下手な砲撃を加えることもできない。

 

 「どうする?」

 「格闘戦で引きはがすしかないでしょ。」

 

 『よぅし、テイク・ヴァイスロン・オン!』

 

 遊馬の掛け声とともにヴァイスターは上昇すると、翼を折りたたみ変形していく。

 

 「後は頼むよアスマ!」

 

 そして機体の操縦がダークリリィ側に切り替わり、ヴァイスターはダークリリィを強く羽ばたかせる衣へと姿を変える。

 

 『変形!『ヴァイスロン』!!っと。』

 

 これこそレイの遺した星の船が、奇跡の力でダークリリィを護る翼となったヴァイスターの真の姿、『ヴァイスロン』である。

 

 その威力は、ダークリリィに足りない防御性能はもちろん、恒星間移動に使われる潤沢なエネルギーを戦闘に利用できる内蔵武器に、高い格闘戦能力を兼ねそろえた、スーパーなものとなっている。

 

 そして何より、5人乗りで全員が戦闘に参加できるという心強い乗り物でもある。生きるも死ぬも一蓮托生、遊馬たちの絆の表れでもある。

 

 『おっし、ワイバーハーケン発射!』

 

 ヴァイスロンの両肩に備えられた爪が射出され、コンプレッセに突き刺さる。いわゆるワイヤー装備であるが、これもトラクタービームが使われた無線機動である。

 

 「よし、引きはがされたぞ!」

 

 『トビー、レーザーサーベルを!』

 

 「OK!」

 

 手首にマウントされた筒が伸長すると光の刃が生まれる。トラクターボームによって牽かれたコンプレッセに、すれ違いざまに一太刀浴びせる。

 

 「どうだ!」

 

 『よし、トドメだ!ターゲットスコープ!』

 

 宙に放り投げられたコンプレッセはムシケラのように力なくもがいている。ヴァイスロンはそちらへ向き直ると、手で印を組む。胸と肩のパーツが開き、スピーカーのような機械が現れる。

 

 「「「「ォオオオオオオオオオオ!!!『ヴァイス・フォルテッシモ』!!!!」」」」

 

 乗員の絶叫とともに、破壊の波動が解き放たれた。いかな宇宙最硬の金属や、変幻自在の妖怪変化の類であろうと、寸分違わずに『削り取る』。

 

 いまだかつてこの装備を最大威力で放ったことはないが、その威力は元となったレベリオンの『リオンフォン』の10倍はあるとみていい。

 

 「思ったよりも幕切れはあっけなかったな。」

 

 『僕らが強くなりすぎたんだ。』

 

 波動の光が消えた後には、闇の支配者のなにひとつ形跡は残ってはいなかった。

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