ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について   作:バガン

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第296話

 最初に撃ったのはモンドだった。だがその光弾は空を切る。

 

 「速いっ!アスマ!」

 「えっ?」

 

 その場にいる誰よりも速く反応したトビーがヴァイスロンに乗る遊馬に声を飛ばすが、それもカサブランカによる背後からの奇襲によって無意味に終わる。

 

 「ぐわぁあああ!!」

 「遊馬!」

 「遊馬さん!」

 

 一瞬のうちに前から後ろから鉄拳を打ち込まれたヴァイスターは転倒し、機能不全に陥る。

 

 「真っ先に最大戦力を削ぎに来たか。その程度なら予想の範疇ではあったが・・・。」

 「いくらなんでも強すぎる!ヴァイスターの装甲を一撃で破るなんて・・・。」

 

 倒れたヴァイスターへトドメを刺そうとするカサブランカの前を、光の針の弾幕が遮る。

 

 「ナイス美鈴!」

 「誘導弾でどうだ!」

 

 盾を構えた美鈴のビット兵器『ペタルレイ』と、モンドの『タフG・ランチャー』の、直線と誘導の二種類の斉射がカサブランカを狙う。

 

 ただの一発も当たらなかったが、ヴァイスロンが立ち直るだけの時間は稼げた。

 

 「くっそ、油断した。」

 「しっかりしてよ、キミがボクらの生命線なんだから。」

 

 なんだかんだ冒険を乗り越えてきた遊馬たちと言っても、機動力に関してはカサブランカに大きく劣っているといっていい。それに唯一対抗できるのがヴァイスロンの存在と、各個分散して手数で補う戦術だけだ。

 

 カサブランカはおそらく、一点集中でヴァイスロンとダークリリィを貫いてくるつもりだ。そうなったらもう勝ち目が無くなるかもしれない。

 

 「お返しのジェッターミサイル!」

 

 立ち直ったヴァイスロンの腹が開き、光子ミサイルを上空のカサブランカめがけて乱射する。ボボンッ!と小さく爆ぜるをそれらをバラ撒きつつ、次なる武装を用意する。

 

 「スターレインシャワー!」

 

 続いて網のようなビームを両掌から放つ。広範囲に広がったそれも、網の目をくぐるようにカサブランカは回避する。

 

 「ええい、ジャックバルカン!」

 

 胸部から展開した円筒が高速回転し、弾幕を張る。そのいずれもカサブランカにはかすりもしない。

 

 「ええい、装甲を捨てたレベリオンの機動性はバケモノか!」

 「みなさん、私の後ろに!」

 

 一切衰えることのないカサブランカの勢いの前に、盾を携えた美鈴が立ち向かう。

 

 『ロック不可か、厄介な。』

 

 そのまま突撃を敢行しようとしたカサブランカであったが、防御陣形を組んだのを見て一旦離脱する。

 

 「それを待っていた!スターファイヤー!」

 

 ヴァイスロンの額から白熱光が照射され、一瞬の隙を見せたカサブランカをわずかにこする。

 

 「今だ!!」

 

 バランスを崩したのを見逃さず、モンドはミサイル攻撃を加える。

 

 『甘いッ!』

 

 しかしカサブランカも負けじと、拳圧でミサイルを跳ね返す。

 

 「そこだぁ!」

 

 しかし、その弾幕の背後からハンマーを振りかぶったトビーが飛び出す。

 

 カサブランカもまた身を翻してハンマーによる打撃を回避すると、カウンターが決まる位置に足を動かす。

 

 「なんのっ!」

 

 『ちっ!』

 

 トビーも華麗な空中殺法で翻弄し、体にまといつくハエに気を取られたカサブランカは足が止まる。

 

 「撃て撃て撃てー!!」

 

 その間に残る3人は射撃を加える。流れはまずは遊馬たちの方に来ていた。

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