ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について   作:バガン

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第5話

 「ところで、モンドはどれぐらいダメージ受けた?」

 「これぐらいかすり傷だ。」

 「一回だけとはいえダメージはダメージだ。確認しておこう。」

 

 ゲームPODから、ステータスのウインドウを確認する。

 

 【ムラサメ・モンド】

 HP9989/9999

 

 「10ダメージか。」

 「でも、ボクは100しかHPがないし、ミスズは16だから一発貰えば瀕死だったね。」

 「ひええ・・・攻撃されなくてよかったですわ。」

 

 ゲームバランスはかなりピーキーなようだ。これでは本当に一手一手を慎重に選ばなければ、すぐやられてしまうだろう。

 

 「ん?この項目は?」

 「今度は何?」

 「『スキルポイント』の割り当て、だって。」

 

 どうやら先ほどの戦いでレベルアップしたらしい。レベルアップしただけではステータスは変化しないが、代わりにスキルポイントを貰えて、それを割り振ることで各キャラクターのステータスをアップできるらしい。

 

 「そこにDEXの強化はあるか?」

 「えっと、各ステータスのアップが最大+9まであるみたい。」

 「よし、ではさっそく俺の敏捷を強化しろ。」

 「でも、今の状態じゃ1しか上げられないみたい。」

 「たった1じゃなあ。元が3だし。」

 「焼け石に水ですわ。」

 「らぴ?」

 

 パーティメンバー全員に対して、スキルポイントは共通のようだ。それなら、他の戦闘に有利になるスキルを取得した方が序盤は便利になりそうだ。

 

 「くっ・・・だが、ポイントが溜まったら必ず強化してもらうからな!」

 「はいはい、それでどんなスキルがあるの?」

 「ふんふん、モンドは戦闘スキルを、トビーと美鈴はバフスキルが使えるようになるみたい。」

 「らぴ?」

 「ラッピーは魔法が使えるようになるみたいだね。」

 「あ、これなんかいいんじゃないですか?わたくしの『追い風の応援』!」

 「仲間1人を3ターンの間DEX+3か・・・。」

 「でも、それを使ってもモンドはやっと6だよ。敵を抜けるスピードになるかな?」

 「やっぱりヤケイシニミズだね。」

 「りる。」

 「そんな目で見るな。」 

 

 やはり初期3は遅すぎる。アイテムやスキルで相当バフをかけなければ、先行するのは難しそうだ。

 

 「でも、せっかく美鈴が先攻を取れるのに、手持無沙汰になるのはもったいないね。」

 「では、攻撃力のアップする『鼓舞の応援』はいかがでしょう?」

 「それなら、ボクにかけてもらって、ボクがワイヤーアタックで一体は倒せる計算になるね。」

 「なるほど・・・でもせっかくなら他にどんなスキルがあるのか見てみようか。」

 

 選択肢をスクロールさせていくと、最後のウィンドウにたどり着く。

 

 「最後のこれは、『プレイヤーのアヴァター化』?」

 「アスマがユニットになるってことだね。」

 「頭数が増えるのはいいかもしれないけど・・・。」

 「お前がどの程度の強さかもわからんしな。ヘボかったら、介護する相手が増えることになるぞ。」

 「DEX3の老人の小言なんか聞きたくないネ。」

 「なにおう!」

 「はいはい、喧嘩しないで。」

 

 プレイヤーの分身、いわゆる『勇者』だな。勇者なら強いスキルだって覚えるだろうけど、実際に戦いに出るのはちょっと怖い・・・。というか、勇者が倒れたら即ゲームオーバーになるってことも考えられる・・・。

 

 「よし、決めた。このアヴァター化を選ぼう。」

 「その心は?」

 「みんなばかりを戦わせて、僕だけ後ろで見ているなんて、なんかもどかしい。」

 「自分が一番手持無沙汰なだけとちゃうん?」

 「そうともいう。」

 

 はっきり言って、確かに怖いけどゲームを実際に体験できるなんて機会まずない。ここはせめて状況を楽しみたい。そう、ゲームなのだから。

 

 「それじゃあ、今回はこれを選択するけど、いいかな。」

 「OK。」

 「意義はあるけど、まあいいだろう。」

 「りぽ。」

 「かまいませんわ。」

 「よし、『アヴァター化』、オン!」

 

 決定ボタンを押すと、遊馬の体に光が纏う。冒険者としての、第一歩を踏み出した!

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