ダークリリィ:ゲーマーの僕が有名ゲームキャラたちと同じ空間に詰め込まれた件について 作:バガン
『まずはウォーミングアップから行こうか。避けることに専念して。』
「避けてばかりじゃ敵は倒せないよけど・・・。」
『短気は損気よ。舐めてかかると思わぬ痛手を受けるわ。』
いくら火星の物資やテクノロジーを使って作られたとはいえ、ダークリリィの力はまだ未知数だ。高すぎる出力で自爆はしたくない。例えばまた海面に叩きつけられたりとか・・・。
『ほらほら来たよ!』
「くっ!」
前から後ろから、あらゆる方向から攻撃が飛んでくる。ニードルビームやランス突撃など、その種類もさまざま。チュートリアルの相手としては変化球が多すぎて大変だ。
「当てられた?!クソッ!」
『動き方が甘いのよ!』
それに、遊馬の操縦にもまだまだ粗が多く、スピードが速くとも動きが単調で大振りだ。それだけの相手に攻撃を当てるのは、ワスプにはそう難しくない。
「脚部にダメージ!けどこれぐらいならまだ平気!」
『損傷は軽微だけどオーバーロードに注意して。』
ダークリリィの装甲が脆いというよりは、敵の攻撃がかなり強烈なのだと考えるべきだろう。ジワジワと過負荷によるダメージが広がる様は、毒の状態異常もついているように見える。
「はぁ・・・はぁ・・・だんだん慣れて来てはいるけど、体の方はどうしようもない。」
『それはもっと体鍛えるしかないね。』
本当にゲームばかりしていた引きこもりには辛いことだらけだ。だが反射神経と高度な学習能力によって、敵の攻撃が見切れてきたぞ。
『反射神経に関してはセンサーに体が馴れてきたおかげだよ。肉体とセンサーで齟齬があり過ぎると、降りた時が辛いよ。』
「レベリオン酔いするってこと?」
『そゆこと。』
「学習能力は?」
『それは座布団あげるね。』
「えへへ。」
だが、あんまり避けてばかりもいられない。そろそろ反撃がしたい。が、殴りかかろうとすればすぐさま防御陣を敷いて妨害してくる。
「エルザ、武器は他についてないの?」
『んー・・・あるにはある。けどあんま使いたくなかったんだけど。』
「なんで?」
『低出力とはいえ、リオンフォンを使うのは思い出的にね。』
「内臓武器があるの?」
『リオンフォン改め、リオンビーム。』
「よし!リオンビィイイイイイイイイイムッ!!!」
しかし、なにもおこらなかった。そもそもどこから出るのかも聞いてない。
「こういうのって音声入力じゃないの?」
『まずセーフティを外さないと。アイカメラがそのまま照準になるから。』
「そっか。ならきっと頭から出るんだね。」
『撃ちすぎると冷却が必要になるから無駄打ちしないようにね。』
「よしきた、リオンビィイイイイイイイイムッ!!!」
そう叫びながらスイッチを押すと額から赤色のレーザーが発射され、無人機が次々に焼け落ちていく。