今回は導入話みたいな所もあります。
あの後、鳳翔お姉ちゃんにおかゆを食べさせてもらったり汗を拭いてもらったりしてもらい、最後に
「・・・なんだかお姉ちゃんの妹になったぽい・・・」
と一言呟いてみたら・・・
「お姉ちゃん・・・妹・・・」
なにか呟いてるぽい?
「あー・・・もうそろそろいいか?」
提督さんがキャスター付きの椅子に座りながら「ガラガラァーッ」
とスライドしながら回転しつつ、ベッドのフットボードの奥から登場してきたぽい
「・・・提督。お言葉ですが少々はしたないかと、」
鳳翔お姉ちゃんは少し不機嫌ぽい
「細けぇ事はいいんだよ。取り敢えず、夕立」
「ぽい!」
「明石からの伝言だ「全身にガラス片等による切り傷に頭部に瓦礫片による打撲により2,3日は経過を見る方針で入院」だそうな。」
・・・いやそれだけで済むの?この体?頑丈すぎない?
「んで、その間に出来る事をやるぞ?それと」
と言いつつ立ち上がり、夕立の右隣のカーテンを引きながら
「時雨?お前、いい加減寝たふりは止めろよ?」
カーテンの向こう側が見え、そこに居たのは・・・
「・・・僕だって入りずらかったんだよ・・・
実の姉を目の前にして、他のお姉さんに甘える妹の様子を強制的に陰ながら聞こえてくる姉の気持ちが分かるかい?」
「へ?!し、し、時雨おねちゃんぽい?」
ほっぺたを「ぷくぅ〜」と膨らませてる時雨おねえちゃん・・・
無事だったぽい・・・けども・・・その・・・
「そりぁ・・・ご愁傷様だな・・・」
「それと、夕立?」
と、深海の様に暗い目でコチラを見る時雨おねちゃん
「ぴいっ!」
思わず語尾が変になったぽい・・・
そんな時雨おねちゃんは「ニッコリ」と笑いながら
「・・・僕と言う姉が居ながら・・・夕立なんて知らないっ」
そう言うと寝返りをうって「プイっ」とそっぽを向いてしまった・・・
「そんなぁ〜ぽいぃぃ〜・・・クスン」
とショックを受けていると
鳳翔お姉ちゃんが「パンっ」と両手を叩きながら
「なら、私が夕立ちゃんを妹にいただきましょう♪」
まるで「名案です!」と言わんばかりに頷いてる
「・・・それは・・・ちょっと・・・僕も困るな・・・鳳翔さん・・・」
「なら、仲良くしてあげてくださいね?」
「むぅ・・・」
「時雨おねちゃん・・・ごめんなさい・・・・」
「・・・わかったよ・・・僕も悪かったよ・・・」
「ふふっ♪」
「よかったよかった」と喜ぶ鳳翔お姉ちゃん
これは確かに「お艦」と呼ばれてそうぽい・・・
「お前ら・・・俺・・・忘れんなよ?」
「あっ」
「あっ」
「あっ」
「お前らぁ!揃いも揃って『あっ』じゃねーよ!!おい!!一応この鎮守府の提督だぞ?最高指揮官だぞ?」
提督さん
「う~ん・・・戦いもせずに・・威張るのは・・・ちょっと戴けないぽい・・・」
「う”っ・・・」
「提督・・・貴方という方は・・・お変わられになられたのですね・・・」
「ほ、鳳翔さんまで・・・」
「提督・・・」
「・・・時雨、お前・・・まさか・・・」
「君には失望したよ・・・」
「チキショウ・・・少し位威厳をもって、威張ってもいいじゃねぇか・・・」
え?この「ひょうきん」で「がさつ」で「きさく」な提督さんが?
「無理っぽい!」
「・・・難しいですね」
「無理だね」
「・・・お前ら・・・いい大人が泣くぞ?マジで泣くぞ?」
「泣けば?提督?」
「時雨、お前・・・チキショウ・・・」
「オレら、さながら背景じゃね?」
「なのです・・・」
「あはは~・・・ですね」
「そうねぇ~?天龍ちゃん~?」
「せやなぁ~・・・ウチもいい加減に暇やわ~」
この後、みんなで乱入し、自己紹介が始まるのは別のお話
本当の背景は3人の龍と電ちゃんと明石さんでした(チャンチャン♪)
次回「人と艦娘の信頼関係の築き方」
時雨が提督に厳しいのには理由があります。
「
「
次回はこの二人の関係がメインです