私は艦娘に転生して本当の『仲間』を求める   作:釣果津抜

90 / 111
前回のあらすじ「謎の艦娘、来たる」

今回は砂糖多めなのでブラックコーヒーが必要かも???


柱島鎮守府の長い1日 その6

・・・辺りが暗くなっている・・・?

 

「・・・寝てたのか・・・。」

「おそよう、渚」

 

「あれ・・・?なんで響が真上に・・・ッ!?・・・響?」

「・・・まだ、こうしてたいな・・・。」

 

私は・・・響に膝枕してもらってたのか・・・

跳び起きようとした所で響に止められてしまった。

 

「・・・それとね、コレ・・・。」

「それは・・・ッ!?」

 

私の顔の上で二枚のドックタグを懐かしむようにもてあそぶ、彼女

思わず、私自身の胸元に手をやるが勿論、タグは無い

 

「ホントに・・・あの夕方の砂浜で交わした約束を守りに来きてくれたんだ・・・。」

「・・・覚えてたのかい?」

 

「・・・私は正直、半分位忘れてたよ」

「・・・私もだ」

 

「・・・。」

「・・・。」

 

 

「・・・あの時の小さな青年が、ここまで大きくなるなんて・・・」

そう言うと彼女は私の頭を撫でてくるが・・・少し居心地が悪い・・・。

 

「・・・少し・・・話をしようか・・・

 

海沿いにあるスイーツ店が実家で父親は世界的に有名なパテシエ

そして、私はその後継ぎになる筈だったんだ

 

父は厳しく私に教えてくれた

だが、「高校生」の私は遊びたい盛りの真っ只中だった

 

父親の教えが厳しくて反発しようとして、

それで・・・とあるBarの扉を開いた

 

『そこでアルコール飲料を飲めば私に失望するだろう』

そう考えたのだ・・・

 

そこで当然、Barのマスターに年齢を聞かれて、咄嗟に

『二十歳過ぎの大学生だ、適当な酒を頼む』そう言ったんだ・・・

 

すると、マスターは氷の入ったタンブラーに

「ボルス クレーム・ド・カシス」の蓋を開けてタンブラーの中に注ぎ入れ、

オレンジジュースで満たしステアしてくれたんだ・・・

 

物凄く綺麗な手際だったよ・・・

思わず、見入ってしまい、惚れ込んでしまうほどにね

 

そして、一言

 

『お待たせしました。「カシスオレンジ」です。アルコール度数は3%程

味のタイプは「フルーティー」となっております』

 

目の前に置かれたのは紛れもない私が・・・私自身が求めた物が置かれた

つばを一つ飲み込み、ゆっくりとカシスオレンジを煽ると・・・目を見開いたよ・・・

そして、一言・・・

 

『・・・ノンアルコール?』

すると、マスターが

 

『そうさ、あの「ボルス クレーム・ド・カシス」のボトルの中身はただのオレンジジュース、

もし、君の様なお客様が来た時用に最初から仕込んでおいたのさ』

 

そう言うと、子供が悪戯を成功した様に笑ったのさ

そして、一言『私の酒の肴になる話をしてくれないかい?お代はそれで結構ですから』

 

それは私に対して『愚痴をこぼせ』って言ってきたのさ

だから私は『これはとある世界的に有名なパテシエの弟子であり息子の話です』

 

そう言うと

『・・・それで?』

 

マスターが手を「スッ」と上げて誰かに合図した後、

奥で控えた女性の方が店内側にかかった「CLOSE」の看板をひっくり返して「OPEN」にしてたよ

 

そして、マスターはカウンター越しに身を乗り出して聞いてくれたんだ。

 

その後、マスターに『弟子にしてくれませんか、酒の肴となる話を沢山用意します』

そう言うと困った様な顔をし、暫く考えこんだ後

 

『・・・月に一度、次回の予定は不定期に時間も変えた上でなら・・・』

そう言ってくれたよ・・・

 

私は嬉しくて思いっ切り感情をあらわにして喜んだよ

マスターなりに考えてくれたんだと思う、

 

『彼の鞭が「彼自身の実の父親」なら、私は「彼の飴」となろう』って・・・。

それからの日々は活気付き色取り取りの日々だったよ・・・

 

Barのマスターに会いに行ってる事が親父にバレるまでは・・・

 

 

そして、怖くて怖くて仕方がなかった親父と初めて喧嘩し、夕陽の指す家を飛び出したんだ・・・

 

その時、

舞鶴から近海に深海棲艦が出現した事を知らせるアラートが鳴り響くのにも気が付かずに

 

そして、夕方の砂浜を歩いていると奴が現れたんだ・・・

ボロボロに朽ち果てる深海棲艦が・・・

 

私に・・・砲を向けて・・・発砲された砲弾は・・・私を庇った親父を貫いていった・・・

その刹那、深海棲艦が衝撃で凹み爆風が起き、砂浜の砂を巻き上げて吹き荒れた

 

思わず、両の腕で、顔を覆うと・・・君が居たね・・・

そして、砂浜を歩いて私に近づいて

 

 

『・・・一体何が起こった?・・・親父は?』

『・・・Мне жаль(申し訳ない)

 

君はそう言うと踵を返して

仲間の元に向かって歩いて行ってしまったね

 

 

君の立っていた場所の足元には

切れたボールチェーンと認識票ドックタグが二枚落ちていて

 

私がそれを拾い上げると

君の仲間が私に気が付いて何かを大声で声をかけると

 

君は振り返り私に向かって歩いて来ていて

思わず視線を手元に落し、私は認識票ドックタグを見てしまった

 

 

 

・・・君の名前は・・・響・・・

ドックタグには【第 零八 鎮守府 所属 第六駆逐隊 駆逐艦 響】

 

そう刻まれていて・・・

近づいてきた君に私は

 

『・・・私を・・・助けてくれてありがとうございます。

私は・・・将来・・・貴方が困っている事があれば、私が助けに行きます』

 

私が静かにそう言うと

君は何も言わずに行ってしまったね・・・

 

 

・・・響。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・私は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は・・・君と過ごす内に約束など関係無しに・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

君が好きだ・・・

 

君の仕草が好きだ

君の長い髪が好きだ

君の声が好きだ

君の瞳が好きだ

 

君の全てが好きだ

だけども、私は・・・君の全てを知らない・・・

 

君と色々な事をして、色々なモノを作って、色々なモノを食べたり飲んだりした・・・

そして、新たに私の知らない君が顔を出す

 

その新しい君が現れる度に、私はもっと君を好きになって行く

そして、それが積み重なって、「思い出」になって行く

 

君と過ごした時間やこの思い出は・・・

私の高校生時代よりもずっとずっと色づいていて、輝いて・・・

 

「これからもずっと続いて行く」そう言いきれる理由も無いけども、確信してたんだ・・・

だけども、君が居なければ失わてしまう・・・

 

・・・響。

私は君n

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・はぁ・・・はぁ・・・っ・・・ふふっ♪」

「・・・君が・・・落ちて来た・・・。」

 

私の真上で・・唇を舐めて()()()()()()()()()()()()()を舐めとっている君が居る

正直、夜伽すら感じる・・・

 

そして、唇に残るマシュマロでも、生クリームよりも柔らかい感触が私の唇に残っている

 

「ねぇ、渚?渚には感謝してもしきれない程感謝してるんだよ?

私の当時の日常は小さな幸せを必死になって守る事で精一杯で

 

私の小さな手から零れ落ちない様に必死だったんだ。

けども・・・私の手は・・・小さいから・・・全部、零れ落ちてしまった

 

そんな時に、渚に出会ったんだ

渚は色々なモノを教えてくれた。

 

私の両手から全て零れ落ちた様に見えただけで、

まだ残ってたモノを教えてくれた。

 

そして、渚は私の手から零れ落ちそうになったモノを

私以上に大きな手で支えてくれたね

 

そのお陰で色々な人の笑顔を見たり、

楽しそうに過ごす時間を外とか覗いてみたり、

 

そして、その中に誘われて、混ざってみたり

それも、全部、渚が背中を押してくれた

 

私の日常を・・・幸せを・・・渚が彩ってくれた。

渚が居ない生活なんて、信じられなくなってしまったよ・・・。

 

ねぇ、渚?」

 

「・・・なんだ?響」

 

 

「私は渚が思っている何十倍も甘え坊さんだよ?」

「勿論、知っている」

 

「・・・私は・・・渚が思っている何十倍も面倒くさいよ?」

「全部、愛してやる」

 

「~~~ッ!!・・・わ、私は・・・他のキレイな女の子に目を奪われてると嫉妬しちゃうよ?」

「・・・それは、すまない、「男の(さが)」としか言いようが無いモノなんだ・・・」

 

「・・・むぅ」

「・・・ふくれっ面の君も可愛いな」

 

・・・直ぐにそういう事を言う・・・バカ・・・。

「・・・ふっ」

 

「むぅ・・・なんで、笑うのさ・・・」

「・・・『幸せだ』って感じてるだけさ」

 

「『バカ』って言われて笑う渚なんて知らないっ」

「・・・すまん」

 

「・・・やだ」

「・・・なら、」

 

私は起き上がり、彼女の両肩を持ち、

 

「・・・響」

「・・・ぁ・・・うん・・・。

 

彼女に優しくキスをしたまま、

片手を彼女腰に置きゆっくりとキスをしながら押し倒していく・・・

 

彼女は抵抗もせずに、受け入れてくれる・・・

そして、辺りに響くのは波の音と風の音

 

そして、私達の荒い息遣いだけが辺りに響いて行く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・渚

私を貴方の彼女にしてください、そして、愛してください。」

 

「・・・あぁ、私の愛で君を溺れさせてあげよう」

 

「・・・私は渚の愛に溺れて死んでしまうね・・。」

「それは大変だね」

 

「・・・バカ・・・バカ、バカ、バーカ・・・。

「君になんと言われようと、私は君を愛してる」

 

「~~~ッ!!・・・バカ

「君が好きだ]

 

「・・・。」

「・・・。」

 

「・・・フフッ♪」

「・・・フッ」

 

「なぁ、響」

「何だい?渚」

 

「君の手料理が食べたいな」

「понимаю 今晩は「ビーフストロガノフ」と「ボルシチ」だね」

 

「・・・2品もか?手伝おう」

「大丈夫、材料もあるしボルシチは炊飯器で出来るから」

 

「・・・便利な世の中になったな。」

「だね」

 

「・・・渚、я люблю тебя」

「・・・ああ、私もだ」

 

私達は最後にキスを一つ短く、優しくし、起き上がり、

彼女の部屋に向かった。

 

私は彼女の後を追いかけつつ、歩いて行く最中、

『相手を「好き」という気持ちは口にして言わないと伝わらないな・・・』

 

と思いつつ歩いて行った

 




ロシア語はいつも通りGoogle先生に頼りました

それよりも・・・

あ゛あ゛ッ゛!!www
間の話を物凄く物凄く物凄ーく書きたんじゃァ゛~!!www

ホント、自分の計画性の無さと勢いが恨めしくなる時が多々・・・w

駄菓子菓子!
ほんの時おり触り全力を出すことはできます!!

・・・はえ?「夜伽」って何かって?
ほいっ、コレ!

夜、物語などをして相手になること。寝所で、女が男の相手をすること。
Googleより引用

私から一言
バッサリ言うと『エロい』って事!以上!この話は終わり!ハイ!!終わり!!www

あ?!江戸時代に「カタカナ」や「横文字」なんて無かったんだよォ!!

これは調べても「コレッ!」って奴が出なかったんだよォ!
だから、多分そう!多分だけどな!!www

それじゃ!また次回は!
「柱島鎮守府の長い1日 その7」

Прощай!!(雑)

あ、言い忘れてましたが、次回はシリアスです。
そう、あの2人です


トリはあの大人達に飾って貰いましょうw

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。