今回はシリアス回で珍しく椛さん視点でお送りします
提督さん達と夕飯を取り、
自室に戻って靴を脱ぎ一段上がった居間に上がりちゃぶ台に突っ伏してみると
霞さんとの色々な思い出が走馬灯の様に流れ出した・・・。
「・・・また、コレ、か・・・」
でも、
「・・・いや、じゃない・・・」
麻雀で役満の*1トリロンの霞さんが国士無双で自分が大三元、神薙さんが四暗刻単騎を上がり、
愛宕さんが顔面蒼白と化して皆で笑ったら
泣きながら逃げ出したのを追いかける神薙さんを見送り今度は響さんと渚さんと打ち始めた事や
レースゲームでムキになる霞さんと遊んだ事や釣りをして、静かな時間を過ごしたり、色々な思い出がよぎって行く
あの忌々しい過去の事は一切よぎらず、楽しい事しか、過らない
「・・・もっと・・・楽しい事したい・・・なぁ・・・。」
不意に、扉がノックされて
『・・・私よ。』
「鍵は開いてるよ~・・・」
そう言うと霞さんが入ってきて、
「部屋の電気位つけなさいよね・・・。」
そう言いつう部屋の居間まで歩いてきて、靴を脱ぎ
何も言わずにちゃぶ台の対面に腰を掛けて両肘を置き、
右手で顔を支える格好で自分が口を開く事を待ってる。
なら、
「霞さん、なんで、自分が少佐の階級を持っていているか・・・分かる?」
「・・・「少佐」ってかなり高い階級よね。
・・・階級を利用して身を守っている」・・・かしら・・・」
「じゃあ、何から?」
「え?」
「自分は何から身を守っているか、分かる?」
「・・・分からないわ」
「・・・そうだね。少し話をしよっか・・・
そうだね・・・2020年のベイルートの爆発事故の詳細って言える?」
「えっと・・・海外で起こった事故、よね?」
「原因は?」
「・・・えっと、テロ?」
「違うよ、アレは事故だよ
2020年ベイルート爆発は、現地時間、2020年8月4日18時頃に
レバノンの首都ベイルートで発生した爆発事故でこの爆発はベイルート港で発生して、
192人が死亡、6,500人以上が負傷し、3人が行方不明となっており、
最大で30万人が家を破壊されて住む場所を失った大事故で
原因が保管されていた硝酸アンモニウムの杜撰な管理による引火した事だよ」
「・・・ぇ?」
「ふふっ・・・じゃあ!次!「アメリカ同時多発テロ事件」の詳細は?」
「わ、私達が生まれる前の事件で・・・飛行機が2機の旅客機がビルに突っ込んだテロね?」
「大体はあってるね
アメリカ同時多発テロ事件は、2001年9月11日にアメリカ合衆国で同時多発的に実行された
イスラーム過激派テロ組織アルカーイダによる4つのテロ攻撃の総称一連のテロ攻撃による
死者は2,996人、負傷者は6,000人以上であり、
インフラ等への物理的損害による被害額は最低でも100億ドルとされているね。
この事件を契機として、国際テロ組織の脅威が世界的に認識されるようになり、
アメリカはテロとのグローバル戦争の標語を掲げ始め、
アメリカ合衆国と有志連合はアルカーイダに支援を行った国への報復を宣言し、
アフガニスタン紛争、イラク戦争に繋がったんだ。
更に、
これらの戦争によって不安定化した中東では、シリア内戦やISIL等のイスラーム過激派の台頭、
アメリカ合衆国とイランの関係が緊迫するなどの事態が発生したんだ。
また、国際的にもイスラム原理主義が活発化し、 対テロ戦争の本格的な起点にもなって
航空機のマンハッタン超高層ビルへの大規模衝突事件としては、
1945年のエンパイア・ステート・ビルディングへのB-25激突事故以来となったんだ。
じゃあ、次は連想ゲーム!
自分が関連するキーワードを言うから、それから連想させるモノを当ててね?
それじゃ、
「第一水雷戦隊所属 機動部隊護衛」
「第十八駆逐隊の悲劇 朝もやの強襲」
「礼号作戦発動 日本海軍最後の勝利」
「北の海の怪」
「沖縄特攻」と言えば?」
「・・・私よ、昔の私よ・・・。」
「ピンポン!ピンポンピンポン!!だいせ~か~い!!
霞さんに一つヒントを教えてあげる
・・・実はコレ、インターネットの記事を暗記してるんだ♪」
「・・・なんで、そこまで暗記できてるの?」
「・・・ん~・・・なら!『サヴァン症候群』って知ってる?」
「・・・ぇ?・・・その・・・ごめんなさい」
「・・・サヴァン症候群
素数と約数を瞬時に判断できたり、トランプのインクの触った感触を忘れなかったり、
並外れた暗算をすることができたり、音楽を一度聞いただけで再現できたりと、
人が何処かの部位欠損時に失なった能力を補う為に人体にかかったリミッターが外れる事があるんだ。」
「・・・でも、アンタ・・・目?目でも悪いの?」
「残念、視力は「4.0」、人の限界値って言われてる位だよ?
ついでに言うと聴覚も鋭いよ?全ての音を聞き分ける事が出来るよ?」
「じゃ、じゃあ・・・なんで・・・アンタは・・・」
「・・・ねぇ、霞さん・・・
『人体実験』って・・・信じる?」
「・・・ぇ?」
「・・・ぇ?・・・う、うそ、よ・・・だって・・・だって!!
「人体実験」は・・・」
「『人体実験』自体は今の日本でも行われてるよ?『医療倫理』に基づいて・・・
だけども『医療倫理』に基づかない『非倫理的な人体実験』は・・・裏社会で密かに行われてるんだ」
「う、うそよ・・」
「・・・悲しいけども、ホントだよ。」
「ッ!誰ッ!」
「落ち着て、僕だよ。」
「時雨ち、ゃん・・・?アンタ・・・何を根拠に!!「 『裏カジノ』・・・」・・・は?」
「・・・最初から居たの?」
時雨さんが部屋の入口からやってきたけども、
入り口が空いた様子は無かった
「霞さんが開けてくれたからね」
「まさか、私と一緒に入って来たの?!」
「うん、そうだよ。
それよりも、
僕は『裏カジノ』って言ったんだよ・・・
その前に一つだけ確認を
僕は
『裏』について話してるから、僕が呼び出されて理由は分かった。
でも、僕の『過去について』なんで知ってるんだい?」
彼女がそう言うとFN57の銃口が僕の眉間を正確に捉えてる
「時雨ッ!!」
「動かないで・・・後は分かるよね?」
「・・・ッ!!」
霞さんが膝立ちしたまま、歯を食いしばって時雨さんを睨んでる
けども、ただの脅し、本当に弾くつもりはないみたい
「そーゆーセリフは・・・セーフティーロックを外してから言ってよ?」
「まぁね、今の所はただの脅し・・・『今の所は』、ね・・・。」
「まぁ、正直に白状すると、三笠様だよ。
時雨さん、三笠様に過去を放してたよね?
それで、「霞さんと話を円滑に進める為の証言してくれる」って、それで、ね?」
「なる程、ね・・・それなら納得したよ」
そう言うとスカートに隠したホルスターにFN57を仕舞って
「さて、質問は後で聞くとして、
まず、僕からだね簡単に言うと僕は『とある事情』で裏社会に詳しいんだ
そこで、昔、仕事で超大型の違法カジノ・・・それも、警察や検察の上層部や政治家・・・
小説やゲームの中でしか見れなさそうな人達が集まるカジノに行った事があるんだ
そこでとある噂を聞いたんだ
曰く、『このカジノの特賞はこの世で最も美しい美男美女らしい』
曰く、『彼らと彼女達の間に新たに赤ん坊が生まれたらしい』」
曰く・・・『人体実験が行われていて、更に美しくなるらしい』
と・・・それで探りを入れてみたら・・・
艦娘と人などの遺伝子を使って
人工的に優れた能力を持つ者を作りだす非人道的行為が行われてた跡が残っていたよ・・・
完全に行動を読まれて逃げられてたよ
ま、その後が一番大変だったけどね?」
そう言うと時雨さんは「クスクス」と思い出して何事も無かった様に笑ってるけども何者なの?
「・・・じゃ、じゃあ・・・人体実験は・・・」
「・・・うん、確かに行われてたよ、「最近までは」ね?
とある人物が斬り込んだんだ」
「それって・・・三笠様?」
「Exactly 彼女が海軍の権力を使って切り込んだんだ、日本の海を支える影響力は大きく
『今の日本で海軍は一番権力を持ってる』そう言っても差し支えないからね。
それで?もう一つの噂通りなら・・・椛さんは・・・。」
「そうだよ、自分は見たモノ全て、つまり技などを一瞬で覚えて、
一生覚える続ける「絶対記憶」、だから、お化けとか怖いモノを見ると、ね・・・
それと、聞いた音を全て音階で表せる「絶対音感」、
そして、一般的に「五感」と呼ばれる感覚が鋭く
ソレを一生、覚えて居られる「絶対感覚」、
後は頭の回転が物凄く速かったり
この長い髪にこの声にこの目・・・。
全てが・・・全てが・・・誰にも劣らぬように
親は居ない、居たとしても機械、かな・・・。
全て、世の中の全てを機械の画面が教えてくれたよ?」
「・・・アンタ・・・バッカじゃないの!!」
「・・・霞さん?」
「・・・なんで・・・なんで・・・そんなっ・・・大事な事・・・
・・・なんで言ってくれなかったのっ!!」
なんでって・・・それは・・・
「自分は物心ついた時から使えるモノは何でも使って、
一人で生きて行くって決めたので」
「ッ!!・・・起きて」
「え?」
「起きなさいッ!!」
霞さんがちゃぶ台を叩きながら突然大声を出したので思わず
「は、はい!!」
と言って起き上がると乱暴にちゃぶ台を乱暴に退かし
「そしたら・・・ッ!
歯ぁッ食いしばんなさいッ!!」
そう言われた、瞬間、頬に鈍く鋭い痛みが走って、
気が付くと天井が見えてた
「・・・いたい・・・。」
今、思いっ切り「グー」で殴られた・・・
「・・・ッ・・・なんで・・・なんでっ・・・そんな・・・さみしい事・・・いうのよ・・・バカぁ・・・」
「かす、みさん・・・なんで・・・泣いてるの?」
霞さんが僕の胸の上で、僕にしがみ付きながら泣いてる・・・?
「・・・椛さん、部外者の僕がでしゃばる所じゃないけども、一つだけ、
霞さんは『椛さんの為を思って怒り、悲しんで涙を流してる』んだよ、彼女は・・・」
なんだろう・・・あったかい・・・?
殴られたのに?怒られたのに?
・・・。
コレが・・・前に・・・三笠様が言ってた・・・
「叱られた後の優しさ」・・・なのかな・・・?
「なんだろう・・・もの凄く温かくて心地いいな・・・あ、れ・・・自分・・・あれ?」
・・・なんでだろう・・・訳も分からずに涙が溢れて・・・
「・・・ッ・・・ぐすっ・・・あぁ・・・うそ・・・おかしいな・・・うぅ・・・ッ!!
うわああぁぁぁぁぁぁっ!!あっ!!ああっ!!ああっ、
・・・ぐすっ・・・うう、ああ・・・あああああっ!!」
「バカッ!!バカバカバカッ!!ばかぁ・・・うぅ・・・」
霞さんと、二人で目をはらしながら、泣き合って、
気が付くと時雨さんは何処にもおらず部屋の鍵はしっかりと閉められてた
取り敢えず、涙を拭いて起き上がる
そして、霞さんと目と目が合うけども・・・
「・・・何よ」
「・・・霞さんこそ、なんですか」
何故か、顔を見れない・・・?
あれ・・・?なんだか・・・恥ずかしい・・・?!
あれ?・・・あれあれ?!
ナニコレ・・・分かんない・・・
彼は
「とても無邪気で元気一杯で、とても器用だけども、どこか不器用でいて
誰にも弱みを見せない勇気を併せ持ち、それを貫く強い信念を持っている」と、
私は勝手に思うのです。
光が強くなれば、闇が強まり、闇が強まれば、光が強まる・・・
このバランスは絶対に崩れない
故に、今の彼があるのです
だから、彼は脆い、あまりにも脆すぎる
それを支える存在が必要です。
そして、「不器用だから」こそ、
遅れた二人は同じ立ち位置に立ちました
ならば、ココから始めましょう
彼と彼女の皆と比べると少し出遅れたスタートを
・・・
・・
・
。
ーオマケー
「・・・スp・・・僕はクールに去るとするよ・・・。」
次回、「柱島鎮守府の長い1日 その8」
月光が照らすは彼と彼女・・・
さて、今宵のカクテルは少し、特別な様ですよ?