【相変わらず一瞬の云々……っていうのをやってるの?里抜けしてまで?】
「里抜けして人を食い殺してるやつに言われたかないんだよ!」
「おいデイダラ、ぐだぐだ口喧嘩してる場合じゃねぇだろうが……」
サソリに諭されてばつの悪そうな顔をするデイダラ。
サソリの旦那は待つのも待たされるのも嫌いとかいう超絶短気マンですからねえ。
実際スカウトしに来たのに喧嘩になるのは本末転倒ではあるけど、仲がギッスギスだからしかたないね。
……さて、デイダラとの本格戦闘の前に今回は用が無いサソリのほうを引き離す事が必須です。
「……ということで、オイラたちの組織がお前をスカウトしてるってわけだ。個人的には不本意だがな。うん」
【……。】
「で、どうするんだ。入るか、入らないか。どっちだ」
さて、加入するかしないか問いただされてますが……返事はNOです!
【胡散臭い。手伝う義理もない、つまり……入る理由も無い。】
【スイセンは誘いを断った。】
【……逃げますか?】
さて、こうして断ると選択肢に今すぐこの場を離脱して逃げるかの選択肢が出る。
これにはいを押して逃げる!
逃走方法は、サソリが追いかけてこられない空に、口寄せ獣の巨大蝙蝠の野衾に乗って飛んで逃げる方法です!
【じゃあね。】
「あっ、くそっ、逃げるんじゃねえ!入るんだったら仲間になっちまうが、断って逃げるんなら……遠慮なくぶっ殺せるぜ!今こそ見ろ!震撼しろ!オイラの芸術を!」
「あのクソガキども……!」
野衾で飛んで逃げるゲスちゃん、粘土ドラゴンに乗って追いかけるデイダラ、飛べないので置いてけぼりの旦那……。
とにかくこれでゲスちゃんをデイダラが追いかけるので、サソリの旦那から引き離す事ができました。
適当に遠くに行って、戦いやすい森だのなんだののあたりまで行ったら本格的に戦闘開始です。
あっ、移動中に蓄えておいた血液を補給してゲスちゃんを取り急ぎ強化しておきます。
飲む血液は勿論雷遁系の術を使っていた忍のものを飲んで、肉体を雷遁適正に作り変えます。
移動中にあっちから爆弾投げられたりしますが、こちらもデイダラより上空の位置を維持していればそんなに当たらないです。
飛んで移動してカーチェイスならぬ空中チェイスしてる間にちょっと余談ですけど、ここで断ったらドンパチ!っていうのは逃げようが逃げまいが変わらないのですが、ここ好感度高いとあっちが退く可能性もあったんですよね。
だから、わざわざクソ煽りしてデイダラの好感度下げてたんですね。ここでスムーズにドンパチに移動するために。
……よし、良い感じの場所にたどり着いたので、まずはデイダラをドラゴンから叩き落としてダメージを与えてみましょう。
つまり、野衾を粘土ドラゴンに隣接させてゲスちゃんがそっちに飛び乗ります!
ここはタイミングが重要、隣接すると距離が近くなる分爆弾が当たりやすくなりますのであっちが投げるより前に飛び移る必要性があります。
……壱、弐の、参!
よし、飛び移る事に成功しましたので……まず一発殴ります!
デイダラは中長距離専門なので、完全近接戦闘のほうはぶっちゃけそう強くもないです。その辺の忍よりかはできるんですけどね。
ですので体術中心に鍛えてるプラス吸血による強化でフィジカルおばけと化しているゲスちゃんの蹴りと殴りでぶっ飛びます。
特徴に虚弱引いてるとは思えねえ破壊神パンチ&キックです。
しゃーんなろー!……とは言わないですが、チャクラ使わずこの殴りができるのが吸血の強みですねえ!
ぶっ飛ばしてドラゴンから叩き落すと、デイダラは面白粘土生物を作ってそいつをクッションにしますのでゲスちゃんも地上に降ります。
まずトロフィー取るためにC4カルラを使ってもらう必要があるので、そのためにはデイダラを追い詰める必要があるのでひたすら蹴ったり殴ったりします。
あっ殺さないよう注意は必要です。
吸血鬼モードだと、多少ダメージ食らっても自己回復力も強化しています。
ですのでデイダラの攻撃は爆弾主体で命中すると手痛いものが多いのですが、ゲスちゃんはある程度なら命中しても平気ってなるので安定感がありますねえ。
実際ある程度命中してますが無視して殴ったり蹴ったりしてます。
蹴ったり殴ったりを爆弾をかわしてやっていくうちに……多分そろそろですね……。
「はぁ、はぁ、ガンガン蹴り飛ばしやがって……!」
【もう帰った方がいいんじゃない?これ以上やっても意味無いよ。】
「無意味じゃねえ……っ!見てろ、これは最高傑作だ……っ!」
よしよし、C4カルラを打ちましたねえ!
よかった、ダメージコントロールうまくいってます。
ここは原作通りサスケェ!がやったように、やられたフリ大作戦をして勝ちを確信したところで殴る戦法でいきましょう。
しかし、いつ見てもC4カルラを吐き出すシーンがなんというかこう……ゲ……な感じが。
【嘔吐?体調不良?】
「ちがう!これはオイラが生み出した芸術の中でも特別なやつだ、こいつをもってしてお前の存在を昇華してやる!」
【……。】
出ました、ダイダラボッチみたいな巨人型爆弾のC4カルラ!
いよいよこのRTAも大詰めです!
「はぁ、はぁ、ガンガン蹴り飛ばしやがって……!」
「もう帰った方がいいんじゃない?これ以上やっても意味無いよ」
「無意味じゃねえ……っ!見てろ、これは最高傑作だ……っ!」
無意味じゃ無い、俺の生み出すものは無意味じゃ無い!
生白い肌に対して正反対な赤い舌が昔と変わらない言葉を吐き出すものだから、俺は己の……元からある口に粘土を放り込んだ。
使うチャクラ量も通常のものとは大違いなせいか、頭に虚脱感と痛みが走るがそんなものは関係ない。
見ろ、見ろ、見ろ!
お前を塵にする芸術を!
「嘔吐?体調不良?」
「ちがう!これはオイラが生み出した芸術の中でも特別なやつだ、こいつをもってしてお前の存在を昇華してやる!」
これで終わりだ。
もし、これで終わりにならなかったならば……お前も道連れだ。