「優くん、もう少しで来るって」
「早く感想もらいたいね。今までで一番の出来だったもん!」
ライブも終わり、優くんが来るまでみんなで話して待っていると、一人の女性が近づいてきた。
「あ、よかったよかった」
「あれ? 運営の人……だっけ?」
「確かそうだった気が……。どうかしましたか?」
「いやー、渡そうか少し悩んだんだけどね。参加した君らにも知る権利はあるだろうし、はいこれ」
「これは?」
どこか引っ掛かりを覚える言い回しだったけれど誰も突っ込むことはなく、渡された紙を千歌ちゃんが受け取る。
「今回のライブの投票結果だよ。確かに渡したから、私はこれで。またねー」
そう言って用は済んだと、どこかへ行ってしまった。
「それで、私たちは何位だったのよ」
「とても気になるずら」
「待ってね。今見るから」
千歌ちゃんの周りにみんな集まり、渡された紙に視線を落とす。
上から順番に見ていくが、なかなか私たちのグループ名「Aqours」が見つからない。
「あっ……た」
「…………最下位」
「うそ……」
ようやく見つけた場所は一番下。
「……………………ゼロ、票」
さらには誰も私たちに票を入れてないことがわかり、みんな口を閉じてしまう。
「あ、いたいた」
「ぁ…………ゆう、くん」
来るのを待っていたけれども。
今のタイミングはあまりにも悪かった。
「雰囲気悪いけど、どうかしたの?」
「…………っ……」
「ん?」
「誰も! 私たちに票を入れてくれなかったの!」
感情のまま声を出し、千歌ちゃんが告げるも。
優くんの様子が変わることはなかった。
まるであらかじめこうなる事が分かっていたかのような……。
「優は、……優も私たちに票を入れなかったの?」
「そ、そうだよ! 優くん、私たちに票を入れてくれなかったの?!」
優くんがどこのグループに入れたのか。
みんなが優くんのことを見るが、善子ちゃん、千歌ちゃんの言葉を聞いてピクッと反応し、どこか雰囲気が変わる。
「千歌は、Aqoursは。観客の誰も心を動かすことはできなかったけれど、頑張ったねと、良くやったといった身内の票が欲しいのか?」
失望した優くんの視線に耐え切れず、私は思わず目をそらしてしまう。
ほかのみんなも私と同じで優くんから視線をそらし、千歌ちゃんに至ってはショックがでかすぎたのか手に持っていた紙を落とすほどだ。
「僕から見て、今日の千歌たちのパフォーマンスは今までで一番良かったと思うよ。それは確かだ。……けれど、そのレベルじゃ足りていないのもまた事実なんだよ」
落ちた紙を拾った優くんは私に渡してきた。
私たちを思ってくれてのことなのだろうけれど、今の私たちが受け止めるには大きすぎて。
少しばかりの時間が必要だった。
「曜、もし千歌が、みんながまだやる気なら、声かけて」
「え、あ、うん。分かった……」
私の返事を聞いて、少しだけ優くんは微笑んだように見えた。
けれどすぐにさっきまでの雰囲気に戻っちゃったのは締まらないから、なのかな?
「それと僕、少しこっちで用事ができたから。先にみんなで帰ってて。…………それじゃ、また今度」
それだけ言うと優くんは荷物を手に、離れてしまう。
向かった先を見れば女の子が二人、優くんを待っていたらしく。
少し話してこちらを一度見た後にどこかへと行ってしまった。
監禁エンドはバッドエンドか否か(ヤンデレ娘の)
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バッドエンドではない
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バッドエンド