「そ。よろしくね」
ライブの翌日には休みを挟んでいるのだが、ただ疲労がたまる一日だった。
何もしない筈だったのに、メンバー全員が家に押しかけ、μ'sについて聞いてくるのだ。
僕の家を知っている千歌と曜、果南には取り敢えずお仕置きした。
梨子がなんとも言えない感じでお仕置きの様子を見ていたのだが、何だったのだろうか。
ただ答えるのもつまらなかったので筋トレをしてもらい、九十回ごとに一つの質問を答える事にした。
八つ質問に答えたから七百二十回とそこそこやっている。
朝早くから来ていたため昼前には終わり、そこからも色々と大変だったのだが、もう過ぎた事だ。
ほぼ練習の日々だった夏休みも終わり、今日から二学期が始まった。
始業式特有の先生の話を聞き流し、窓の外へと目を向けてゆっくりと形を変える雲をボーッと眺める。
午前で終わりなため、午後からは浦の星女学院へと向かえるわけだが。
これが通常授業の日だと僕が着く頃には日の関係で練習もほぼ終わりになってしまう。
そこら辺もみんなと話しておかないと。
「おーい、桜」
課題の提出や明日からの注意事項も終わり、支度をしていると声をかけられる。
彼はクラスメイトの一人であり、マネージャーになる前はそこそこ一緒に遊んでいた。
「今日はオフだからゲーセンいかね?」
「行きたいのは山々なんだけど悪いね。僕の予定は三年になるまで埋まっちゃってるんだ」
「前にもそう言ってたけど、何か始めたのか?」
「まあね」
「ほー。今までいろんなの断ってきた桜がねぇ。ま、そういう事なら空いてる時に声かけてくれや」
「うん。また今度」
まだ教室に残っていたクラスメイトにも声をかけ、学校を後にする。
よく休みを潰されるから、メールの一つでもいれて遊ぼうかなと少しは考えたけれど。
今は結構大事な時だし、なによりみんなと居るのが楽しい。
曜のことも今では日常の一部となるほどには慣れてしまっていた。
関係がバレた時のことが唯一の不安であるけど、それ以外では殆ど変わらずに進んでいる。
このまま何事もなく、なんて考えるのは何かが起こる前兆なのだろうか。
「優くん遅いよ!」
「昼も食べずにこっち来た僕へなんたる仕打ちか」
「痛い痛いっ!」
部室へ荷物を置き、コンビニで買ったサンドイッチを手に屋上へと向かえば、先ほどの千歌の出迎えである。
取り敢えず千歌にはアイアンクローでお仕置きをしておく。
ストレッチは終わっているようで、僕は昼食を食べながらみんなの練習を見る事に。
「あ、優」
「どうした?」
「後でちょっと時間ちょうだい」
「別にいいけど」
「そ。よろしくね」
何か相談でもあるのだろうか。
でもヨハネからは何か悩みがあるように見えなかった。
むしろ何か楽しいことが待っているような……。
「優くん、準備できたよー!」
「それじゃ、始めよっか」
声をかけられた事により、思考が中断される。
何か引っかかっていた気がしたのだが、練習を見ているうちにそんなこと忘れてしまっていた。