君が好き   作:不思議ちゃん

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大丈夫じゃないかな

 あのあと、ダイヤさんの家に呼ばれたりとかあったが、色々とありながらも曲が完成したようだ。

 

「マリーさん、どうかしましたか?」

 

 千歌の家にみんな集まっているのだが、スマホを確認していたマリーさんの顔色が変わる。

 

「天候の悪化で学校説明会が一週間延期になるって……」

「なーんだ。延期なだけで中止じゃないんだ」

「アホがおる……」

「千歌ちゃん、学校説明会が一週間ずれると、その日には何がある?」

「へ? 何ってラブライブの予備予選…………ああっ!?」

 

 気付くのが遅い千歌にみんな呆れながらも、この問題をどうしたら良いか考えていた。

 もう一週、学校説明会を伸ばすことが出来ないのは、時間がないみんななら理解している事だろう。

 

「今日は時間も遅いし、一旦みんなで考えて明日話し合おう」

 

 このままだとただ時間が過ぎていくだけである。

 話し合おうにもまともな議論にすらならないだろう。

 慣れない作詞で疲れている子もいるし、気持ちをリセットするのにも丁度いい。

 

 明日、また部室で話し合う事を決めて解散した。

 

 

 

 

 

「学校説明会をもう一週伸ばそう!」

「そんな時間ありませんわよ!」

 

 翌日の放課後、僕が合流して話し合いが始まろうとしていたわけだが、開口一番にアホミカンがやってくれた。

 

 こんなのがリーダーで、みんなよく付いてきたなと思うよ。

 

「学校説明会が始まるの午後なんだから、予備予選やってから戻ってくればいいじゃない」

「善子さんの案を私も考えましたが……これを見てくださいまし」

 

 そう言ってダイヤさんはテーブルに地図を広げ、赤ペンで二ヶ所、丸をつける。

 

「こちらが私たちの今いる学校。そしてこちらが予備予選の会場ですわ」

「結構距離あるね」

「これじゃ移動に時間かかるずら」

「待って。予備予選で一番に出来れば少し余裕持って間に合うわ!」

 

 僕が何を言うでもなく、みんなでどんどん発言している。

 一歩引いた位置でそれを見ながら、こういうのいいな。と浸っていると、話が止まっている事に気付いた。

 

 どうしたのかと思えば、みんなして僕の方を見ている。

 

「え、どうしたの……?」

「何してますの」

「時間がないんだからそんなノンビリしてる暇ないわよ」

 

 手を引かれ、みんなの輪の中に入れられる。

 別に疎外感を覚えていたわけではないが、思わず口元が緩んでしまう。

 

「優くんは何か案ある?」

「バスだと時間かかるけど、車はどう?」

「うーん……」

「私たちじゃ免許持ってないし」

「両親も仕事があるから……」

「知り合いに頼むとか」

「誰かいい人いるずらか?」

「一応、聞くだけ聞いてみるけどあまり当てにはしないでね」

 

 μ'sのみんなは全員免許を取ったって言ってたし、誰か都合よく空いてる人が居れば良いんだけど。

 

 グループチャットに取り敢えずメッセージを打ち、再び話し合いに参加する。

 

「順番を決めるの、本来学校説明会があった日の前日だっけ?」

「そうだね」

「そこで一番を引ければ何の問題もありませんが……」

「まー、あとはダメだったらまたその時に考えようよ」

 

 みんなどうにかしたい気持ちはあるが、果南の言うことも正しかった。

 今出来ることにも限りがあるため、どうしたって仕方がないのだ。

 

「この問題がどうにかなっても予備予選突破できなかったら意味ないからね。気を引き締めて練習するよ」

 

 手を叩いて散っていたみんなの気を集める。

 

 これからの指示を出しながら、今回のくじ引きは大丈夫じゃないかなと思っていた。

 細々としたところだけど変わっているのだから、くじ引きだってそうであるはずだ。

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