『この日にわたしたちのファーストライブがあるから観に来てね!』
『……泊まりがけで東京行く予定あるから無理だわ』
『えーっ!? 何で!? 優くんが観に来てくれないのなら日にちずらす!』
『ダメに決まってるだろ』
『あいたっ』
雨が降るなか、傘をさして登りたくもない階段を上りながら思い返していたのは先日のやりとりだった。
僕としても千歌に無理矢理ダンスや歌の練習に付き合わされたのだ。
どのような出来を見せてくれるのか直接確かめないと気に食わないのだが、個人的にやらなきゃいけないと思っていることがある。
「…………ふぅ」
普段ならどうという事はないのに、雨が降るだけでどうしてこうも体が重くなるのだろう。
時間を確認すれば、予定よりも早く踊り始める少し前……か。
手水舎で手を清め、境内を歩いて拝殿の前に立つ。
賽銭箱に百円を入れ、二礼二拍手──
「彼女たちが
心から思いを込めて願い、最後に一礼。
……さて、後はどうしようか。
「相変わらず綺麗な参拝やね」
「……久しぶり。希さん」
振り返り見れば、少し離れたところに希さんが立ってこちらを見ていた。
少し寂しげに微笑んだ後。行こか、と言って歩き始めるので小走りで近づいて横に並ぶ。
「どうしてここに?」
「それはウチのセリフなんやけど……まあええか。占い通りこうして優くんと会えたわけやし」
「ほんと、その占い凄いよね」
どこに行くのかなんて事は聞かない。
雨の音が響くなか、こうして変わらず接してくれるだけで十分なのだから。
「ウチ……ううん。ウチら全員、優くんに怒っとるんやからな?」
「…………どの事に対してだろう」
「ウチらに話してない隠し事そんなにあるん!? …………コホン。そうやなくて、本当は分かっとるやろ? 黙って勝手に引っ越してったことや」
「そうは言っても親の仕事の関係で一年をコッチで過ごしただけだから、引っ越したってよりは戻って行ったと言うか」
「屁理屈を言わんの。何も言わずに行っちゃうからとても寂しかったんよ? 連絡も全然くれへんし」
「…………それは、ごめん」
しばらく無言のまま歩き続けるが、その沈黙は重いものではなく。
互いに何を話したらいいか探っているようなこの時間は嫌じゃない。
希さんから色んな感情がごっちゃになって漏れ出ているような感じがするけれど、僕に対して思うところなんてそんなにあっただろうか。
ふと、希さんが立ち止まったので同じく足を止めるが、あまり見覚えのある場所でなかった。
「……ここは?」
「ウチの家やで」
「そっか。それじゃ俺はこれで」
「なわけないやろ? 上がっていき」
どこなのか分かるや踵を返して去ろうとしたが、腕を掴まれそれは叶わず。
半ば引き摺られるようにしてマンションへと連れ込まれてしまった。
「ここなら逃げられることもないし、暖かいからユックリ話が出来るな?」
「えーっと、ホテルのチェックインが……」
「まだ決まってないやろ?」
「…………」
「…………」
「…………」
ポーカーフェイスは得意なのだが、希さん相手だと勝てる気がしないのは何故なのだろうか。
諦め、降参の意を込めて両手を挙げれば掴まれていた腕が解放される。
ここで逃げようものならそれこそ地の果てまで追ってきそうなので大人しくするしかない。
「冷えただろうし、シャワー浴びる?」
「着替えないし」
「優くんの着替え、まだあるで?」
「…………」
ここで『何で?』なんて聞こうものなら何かヤバイ気がしたので黙って受け取り、先にシャワーを借りる。
希さんも冷えてるだろうし、簡単に済ませて出ればテーブルに暖かい飲み物が用意されていた。
回答の中で好きなキャラを教えていただけたらと
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曜
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梨子
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善子
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花丸
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千歌