寒いのは嫌だったが、一年生たちで考えたというパフォーマンスを見に北海道へ行ったり。
年明けにマリーの運転する車で唐突に星を見に行ったり。
浦の星女学院最後の新学期を迎え、閉校祭を
星を見に行く前には曲をみんなに渡しているため、これらの一つ一つがまた彼女たちの想いになるだろう。
衣装も曜とルビィに作ってもらい、ほぼできているし、ダンスの出来も日に日に良くなってきている。
ラブライブの決勝を明日に控えた今、贔屓目なしにトップで優勝を飾ることができるだろう。
「まさか、みんなで観に来てくれるとは思わなかったよ」
「早めに予定が分かってたからね」
「本番は明日だけどね」
Aqoursのみんなは今頃神田明神を訪れてるだろうけど、僕はまた別行動を取っていた。
本当ならみんなと一緒に参拝したかったんだけどね。
「久しぶりにμ's10人揃ったのだし、どこに行く?」
「あ、僕そんな時間ないよ?」
「まあ、そうよね」
僕だけ呑気に遊ぶなんて出来ないし、なんなら既に緊張してるまである。
今もみんなと一緒にいたい気持ちを抑えてμ'sのみんなと会っているのはちょっとした決意表明みたいなものだ。
「穂乃果ちゃん、駄々こねても仕方ないよ?」
それを伝えてみんなの所に戻ろうと思っていたのだが。
穂乃果が腰に引っ付いて離れようとしない。
「ねえ、穂乃果」
「一緒に遊んでくれる気になった?!」
「いや、違うけど……」
「なら話聞かない! 一緒に遊ぶって言うまでこうしてるもん!」
あまりな子どもっぷりにキレた海未が無理矢理引き離そうとするけれど、それを止める。
「僕にとってμ'sはとても大切な存在だよ」
改めてこう口にするのは恥ずかしいけれど、今まではぐらかしてきた分のツケだと思えばどうとでも……。
「でも、それと同じくらいAqoursのみんなも大切なんだ」
「私たちを前にしてよく言えたわね」
「拗ねないでよ、にこ。みんなには隠さず話して置きたかったんだ」
「…………ふんっ」
腕を組んでそっぽを向くにこにみんなは苦笑いだが、何も言わない。
それはみんなも同じことを思っているからだろう。
腰にしがみつく穂乃果の力が弱くなったのでそっと外し、手を引いて立ち上がらせる。
「だからさ、見て欲しいんだ。もう一つできた、僕の大切なものがどんななのか」
みんなの顔を見回し、そう口にする僕の胸には何故だか寂しさを抱いていた。
どうしてなのかは分からないけど。
みんなと分かれた後、僕は神田明神を訪れていた。
手を清め、参拝し、絵馬を見て回る。
浦の星だけが特別な思いを抱いて臨んでいるわけじゃないのだ。
他の学校、スクールアイドルだって、それぞれの思いを抱いて臨んでいる。
「……千歌たちも書いたんだ」
一枚の絵馬に九人分とはなんともまあ欲張りな。
僕も絵馬を買い、筆を走らせてみんなの隣に並べて掛ける。
──浦の星女学院スクールアイドルAqoursの名を永遠に