Re:緋弾のアリア   作:Sinku

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小説書き始めたらどハマりしました笑
書いている時が凄く楽しいです(๑ ˃̵͈́∀˂̵͈̀ )
第3話をお楽しみください!


3.

「ッ…。」

 

(痛ッてぇ……)

 

気がつけば彼女を抱き抱えながら体育館の跳び箱に突っ込んでいた。

跳び箱にぶつかる瞬間、彼女を咄嗟に庇ったため衝撃をモロに受けちまった。体の節々が痛んでしょうがないが、死ななかっただけ良しとしよう。

そんな事を考えながら身体を動かそうとする。

だが———身動きが全く取れない。ところどころ動かせるが、ぬ、ぬけ出せんッ!

俺は彼女を抱き抱え、尻もちをついた姿勢で跳び箱に収まっている。

そのせいか抜け出そうにもスッポリはまっていて脱出ができないのだ。

 

(あー、くそッ…)

 

悪態をつきながら現在の状況を再確認する。

女の子、を抱き抱えながら、跳び箱にはまって、抜け出せない。

…女の子?

ヤ、ヤバイ!たった今再認識したが俺は今、女子と密着してるのだ。

俺の脇腹を左右の細くスベスベしたふとももでガッチリと挟み、両肩には彼女の腕が乗っていた。

そのことを意識すると、フワッ…。

甘酸っぱいクチナシのような香りが俺の鼻を刺激する。

 

(うっ…)

 

ジワッ…と俺の体の芯に、熱くなった血液が集まる。

ヤバイヤバイヤバイヤバイッ!

この状況はかなりマズイ。このままではあの()()()になりかねないぞ。

 

「お、おいッ…!」

 

この状況を打開すべく、少女に声をかける。

だが返事がない。未だに少女は眠るように気を失っていた。

打つ手なしッ。まさに断頭台に上がってるような気分である。

あれこれ考えて、ワタワタしていると特徴的な少女の容姿が目に入る。ツンツンと長い睫毛に、桜の花びらのような小さい唇。ツインテールに結われた長い髪は、隙間から入る光に、キラキラ…と豊かなツヤを煌めかせていた。色は珍しい、ピンクブロンド。

 

(この状況で観察するとか変態かっ!)

 

ついつい見入ってしまった自身が恥ずかしくなる。

だが———そう、()()()。文句なしに可愛い。

見入ることが可笑しくないレベルで可愛いのだ。

まるでファンタジー映画から飛び出してきたような可憐さである。

すると少女が身動ぎし、名札がちらりと見えた。

名前は—————『神崎・H・アリア』

 

(ってそんなこと考えてる場合じゃない!)

 

早く抜け出さねば。そう考え、脱出しようともがく。この状況を誰かに見られた場合、確実に誤解される。

はたから見れば中等部かそこいらの年齢の子と体育倉庫、それも跳び箱というさらに小さな密室で()()()()()()をしているようにしか見えない。

このままでは通報、教務科(マスターズ)による拷問、逮捕から武偵三倍刑で懲役をくらうことになる。特に教務科(マスターズ)がヤバイ。冗談抜きで俺の命に関わるぞ。

とゴゾゴゾともがいていると上から幼いアニメ声が聞こえた。

 

「……へ……へ…」

 

「———-?」

 

「ヘンタイ—————!!!!!」

 

ドガッと。俺の顔に拳が叩き込まれた。

いてえっ!

 

「さっ、さささっ、サイッテー!!!」

 

どうやら意識が戻ったようで、ぎぎん!と俺を睨んでくる。

そのままボコスカと俺の頭を、殴りまくる。

 

「ちょっ!おい、やっ、やめろ!」

 

そう静止するが御構い無しだ。

俺がそう言っている間にもボコスカ殴りまくり、現在進行形でタンコブを量産中。このままいくとタコになりそうだ。

だがまあ正直、彼女に殴られても文句は言えない。彼女からすれば、気絶している自分の身体をゴゾゴゾと知らない男が弄っているように見えたのだ。むしろ殴られてしかるべきである。

そんな風に考え甘んじて殴られ続けていると——。

 

 

————ドガガガガガガガガガンッッ!!

 

 

突然の銃撃音と、轟音が体育倉庫を襲った。

これは———。

 

「ッ!まだいたのねっ!」

 

アリアはそう叫びながら、外を睨む。

まだ…?そうか、さっきのセグウェイかっ!

自身に起こっていた状況を思い出し、冷静になる。

アリアが全機片付けたと思ったが、まだ残っていたようだ。

 

(クソッ!!)

 

そう悪態をつきながらも胸のホルスターからベレッタを抜く。

アリアもばっと、スカートの中から二丁のガバメントを抜くと、一足早く応戦し始めた。

 

 

バリバリバリバリッ!!!!

 

 

空中で射撃していた時のように大型拳銃ならではの銃撃音が鳴り響く。その銃撃音を聴きながらも、負け時とベレッタのセレクターをフルオートにし応戦する。

 

 

バババババババッ!!!

 

 

9ミリパラベラムらしい軽くはありながらも力強い音が響く。

だが————-ダメだ。俺が応戦したところで焼け石に水である。

 

「ダメッ!これじゃあ火力負けするわ!」

 

アリアはそう叫ぶ。先程確認出来たが向こうは短距離銃(サブマシンガン)。それも七丁だ。対してこちらはガバメント二丁にベレッタ一丁のみ。弾数も圧倒的に向こうに分があり、ジリ貧になるのは眼に見えている。

 

(どうする————)

 

応戦している中でベレッタがホールドオープン。弾切れとなる。

リロードの為、一度跳び箱の中に身を隠す。

あの()()()なら…。そう考えながらも手は動かす。

マガジンを即座に排出、ホルダーから新たなマガジンを取り出し、ガチャッっとリロード。再び応戦しようとしたその時——————。

アリアが胸を俺の顔に思いっきり押し付けていた。

 

(や、柔らかッ…)

 

恐らく先に弾切れになりリロードし終えていたアリアは、俺も弾切れになったことに気づいたのだろう。急ぎ応戦すべく身体を前のめりに突き出してしまったのだ。その先にリロードしていた俺の顔があるとは知らずに。アリアは集中しているらしく、密着していることに気づいていない。

 

ああ。

ああ————-これはアウトだ。

 

ジワ…と血液が沸騰するような()()()()を感じる。

体の芯が熱く、堅く、ムクムクと大きくなっていくような——言いようのない感覚。

ドクンドクン———。波打つ毎に比例してドンドン感覚が増大していく。火傷しそうに熱くなった血液が、身体の中央に集まっていく。

なってしまう。なっていく。変わっていく——その感覚が治ると同時に俺の頭は冴えわたっていた。

 

 

(ああ————)

 

 

なってしまった。あの()()()に。

古くから遠山家に伝わる——-ヒステリアモードに…!

 

 

スガガガッ! ガキンッ!

 

 

再び弾切れの音を派手にあげたアリアが、身をかがめてガバメントをリロードする。

 

「——-やったか」

 

俺は低い声でそう呟いた。

 

「ダメ。射程圏外に追い払っただけよ。きっとすぐまた戻ってくるわ。」

 

アリアはそう言いながら跳び箱から外を覗く。

その彼女を見ながら俺は笑った。

 

「強い子だ。それだけ出来たら上出来だよ」

 

女性をあやすような優しい声でアリアにそう話す。

 

「…は?」

 

いきなり口調が変化した俺に彼女は眉を寄せながらこちらを見る。

雰囲気まで変化したことに気がついたのか、首を傾げながらカメリア色の小さな眼をくりくりさせている。

 

(勘の鋭い子だ)

 

そう考えながらも、アリアの細い脚と小柄な背中に手を回し、俗にゆうお姫様抱っこの状態ですくっと立ち上がる。

 

「きゃっ!?」

 

いきなり自分が抱きかかえたことに驚いたのか、小さな声が桜色の唇から漏れる。

 

 

 

「ご褒美に、少しの間だけ——君をお姫様にしてあげよう」

 

 

 

キザにそう言いながら彼女にウインクする。

そんな俺を見たからか、はたまた言葉を聞いたからか。

 

——————-ボンッ。

 

そんな音が似合うほど急速に顔を赤らめていき、ネコっぽい犬歯をむき出しにした。

俺はバッと桜花気味に地面を蹴り、一息で倉庫の端まで飛んだ。

そして、丁寧に積み上げられたマットの上に—-ちょこん。と座らせる。

その際に、自身の上着を脱ぎ、スカートの上からかけてあげる。

さっき抱き抱えた時に気づいたのだが彼女のスカートの金具が壊れていたのだ。少女(レディ)が身体を冷やすのはいけないからね。

 

「な、なな、なに…?いきなりどうしたの!?」

 

目をパチパチさせながら、ガウッとそう叫ぶ。

そんな彼女を安心させるように優しい声で返す。

 

「お姫様はその席でごゆっくり。言っただろう?少しの間だけお姫様にしてあげるって」

 

そう言いながらアリアにニコリと笑いかける。

再び顔を真っ赤にし、小さな口をあぐあぐとさせる。

そんな空間を邪魔するように————。

 

 

————-ズガガガガガガンッ!!

 

 

再び、UZIが体育倉庫に向け銃撃してきた。

 

(無粋だな…。)

 

お姫様との時間を邪魔され、眉を寄せる。

幸いなことに倉庫の端にいるため、当たることはない。

この時間を邪魔する不届きものを成敗すべく、外へと足を向け歩き出す。そんな俺を見て心配したのか、アリアから声が上がった。

 

「あ、危ない!撃たれるわ!」

 

そう言いながら止めようとしてくれる。

優しい子だ。だけど大丈夫。

王子様は最後にお姫様を迎えにいくものさ。

 

「アリアが撃たれるよりずっといいさ」

 

外に向かい背を向けながらも、そう彼女に伝える。

それにお姫様には傷ついてほしくないからね。

 

「だ、だから!いきなりどうしたよの!?何するの!」

 

赤面し混乱しながらも問いかけてくるアリアに向き直り、俺は———-。

 

 

 

「アリアを、守る」

 

 

 

そう呟いた。外に身を晒すと同時にセグウェイに搭載されたUZIが一斉に撃ってくる。セグウェイはいつのまにか7台から倍近い14台にまで増えており、それに伴い銃撃の激しさも増していた。

モテる男は辛いね。そう思いながらも銃弾は刻一刻と迫ってくる。

だが、当たらない。当たる訳がない。

ヒステリアモードになった俺には銃弾が全てスローモーションで視えてしまう。

銃弾は俺の頭部、頸部、大腿部といった人間の急所目掛けて飛来してくる。頭部だけなら逸らすだけで避けられるが、あいにく今は上着がない。最初に頭部に飛来してくる銃弾を頭を軽く反らしてやり過ごし、その姿勢のまま片手で持っていたベレッタで銃弾を迎撃する。

 

 

————-ガキキキキキキキンッ!!!!

 

 

空中で金属同士がぶつかり合うような甲高い音が鳴り響いた。

その音に連なり、火花のコントラストが美しく空中を彩る。

先程使った技は『銃弾弾き(ビリヤード)』。銃弾に銃弾を当て、強制的に逸らす技だ。兄さんと爺ちゃんが宴会でやっているのを見て覚えた。

弾くと同時にベレッタがホールドオープン。

弾切れになったが、そこはヒステリアモードの俺。

事前に放り投げていたマガジンを、空中で即座にリロードし、左から右へ、腕を横薙ぎにしながら射撃する。

俺が放った銃弾は、それぞれの銃口へと真っ直ぐに飛び込んでいく。

 

 

———ズガガガガガガンッ!!!

 

 

派手な音を立てながらセグウェイに搭載されていた全てのUZIが吹っ飛んだ。俺もまだまだだかな。

 

(これにて一件落着かな。)

 

そう思いながら俺はアリアの元へと向かうのであった。

 

 




今回はあまり遠山の技を出せなかったです。( ´•̥ω•̥` )
今後の参考にアンケートを取りたいと思います。
もし良ければ答えて下さると嬉しいです!
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