Re:緋弾のアリア   作:Sinku

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戦闘回は最新刊までポンポン思いつくのですが、道のりが遠いです…
特にやりたい回が元公安0課戦と遠山金又戦なので、既に思いついていながらも書けないのが凄くもどかしいですね(>_<。)
とりあえず一巻で1番やりたい戦闘回はバスジャックなので、先ずはそこまで頑張りたいと思います!



5.

ーーヒステリア・サヴァン・シンドローム。

通称HSS。この特性を持つ人間は、一定量以上の恋愛時脳内物質βエンドルフィンが分泌されると、それが常人の約30倍もの量の神経伝達物質を媒介し、大脳・小脳・脊髄といった中心神経系の活動を亢進させる。

つまり性的に興奮すると、神経伝達が鍵となる思考力・判断力・反射神経・視力・聴力などが常人の約30倍にまで跳ね上がるのだ。

俺はこのスーパーモードを『ヒステリアモード』と呼んでいる。本来の名前は別なんだがそっちの呼び方が嫌だから命名した。

 

(…女子と接触してなっちまった……)

 

俺はそんな事を考えながら鬱々と新しいクラスへ向かっていた。

あのチャリジャックの後教務科(マスターズ)で報告すると、エラく褒められた。曰く今まで同様の事件で五体満足だったのは俺だけだったらしい。「武偵殺し」の件で、メディアに武偵という存在をボロクソに叩かれていたため、鼻を明かしてやったってエラく喜んでた。まあそれは一般的な武偵の教官だけだったが。教務課(マスターズ)で特にやばい連中は模倣犯とはいえ「武偵殺し」って言葉をだしただけでピリついてたしな。犯人を捕まえていないから当たり前だが、犯罪者ごときに武偵が翻弄されたことにイラついてんだろう。蘭豹なんか舌打ちしながら机を破壊してたし。まあ、今はそんなことよりもーー。

 

(明日からどうすればいいんだよ…)

 

そう。俺が鬱々としているのは理由がある。

ヒステリアモードになることには抵抗はない。一時期は武偵中学時代に痛い目を見たため逃げ続けていたが、爺ちゃんとの鍛錬で向き合うことができた。その証拠に爺ちゃんや父さん、兄さんのように自身でヒステリアモードになる為の技を習得できたしな。遠山家の男は自在に操れるようになることで一人前に見なされるから、習得できた時はたいそう喜んだよ。

ただ痛い目を見る原因となった欠点については治らんかったので、とうに割り切っている。

それはいい。それはいいんだが…俺にとっては()()()()()()()()()()()()が問題なんだ。

 

(いつか本当に刑務所にぶち込まれかねんぞ…)

 

そういう本やDVDは別にいい。そもそもああいうものには興味がないし、ヒステリアモードのためと思えばなんとか割り切れる。こちらに実害がでることもない。だが生身の女子は別だ。この体質を知られれば中学時代のように利用される可能性がある上に逮捕されかねん。

今までは何故が女子たちが俺に好意的になるため、なんとかなっていたが通常ならセクハラでアウトである。

しかも今回は同級生の女の子だ。同級生の女の子にセクハラして性的興奮した挙句、口説いた後、顔を合わせることに耐えられるか?俺はできん。寧ろそれでも大丈夫な人を見てみたいね。

 

(今後は出会わんことを祈るしかないな…)

 

そう思いながら、新しいクラスである2年A組の扉を開けた。

 

 

 

 

 

 

「先生、あたしアイツの隣に座りたい」

 

そんな声とともに俺の儚い思いは消え去った。

 

(嘘だろ…!)

 

薄情なことにも俺が扉を開けた時にはクラス最初のHRが始まっていた。その上目の前にあのピンクのツインテールが。

しかもそいつが扉を開け注目されている中でそんな事を言ったもんだから、クラスの中の女子はわあーと大歓声。男子は恨みがましい視線を向けてくる。まさに針のムジナである。

絶句。ただ絶句するしかない。

俺がそんな状況で固まっていると、担任である高天原先生がパンパンと手を叩き場を沈めた。

 

「はい、お静かに。彼女は去年の3学期にロンドン武偵高から強襲科(アサルト)で転入してきた神崎・H・アリアさんです。皆さん仲良くしてくださいねー」

 

なるほど、通りで記憶にないわけだ。俺は元々彼女と同じ強襲科(アサルト)だったが、去年の3学期に探偵科(インケスタ)に転科している。転科した後は一度も専門棟に顔を出してなかったし、放課後は任務(クエスト)も殆どせず爺ちゃんと鍛錬三昧。顔を合わせる機会すらないんだから当たり前だな。

 

(ってあいつ何て言った?俺の隣に座りたい?)

 

聞き間違いだろうか。そんな事を言っていた気がする。

というか聞き間違えであってくれ…!!

だがそんな俺の思いも虚しく、別のところから声があがった。

 

「よ…良かったなキンジ!先生!俺、転入生さんと席代わりますよ!」

 

身長190近い男が満面の笑みで俺を見つめ、勢いよく席をたつ。武藤お前もこのクラスだったのか…。って俺が1年の時のクラスとほぼ変わってねえじゃねーかッ!見回すとメンツがほぼ去年と変わっていないということに気づいた。最悪だ…。

 

「あらあら。それなら丁度いいわねぇー、知り合いなら仲良くなりやすいと思うし…じゃあ武藤くん、席を代わってあげて」

 

先生は俺とアリアを交互に見ながらそんな事を言ってくる。

いつのまにか完全に武藤の提案が通ってしまった形でである。

わーわー。ぱちぱち。

そんな状況を楽しんでいるかのように周りから拍手喝采。

おい、男子はさっき睨んでただろうが…!武藤に至ってはこちらにサムズアップしてくる。後で覚えておけよ。

取り消して貰うべく抗議しようとしたとき、アリアが、

 

「キンジ、これ、さっきのベルト」

 

体育倉庫で貸したベルトを放り投げながら、火に油を注ぐような事を言ってきた。しかも呼び捨てである。

 

(これでじゃ知り合いではないとシラを切る作戦ができんぞ…!)

 

俺がベルトをキャッチするとーー。

 

「理子分かった!分かっちゃった!ーーこれ、フラグバッキバッキに立ってるよ!」

 

武藤の近くに座っていた峰理子という女子が、ガタン!と勢いよく席を立つ。理子お前は余計に場を掻きまわそうとするな!

 

「キーくん、ベルトしてない!そのベルトをツインテールさんが持ってたってことはーー彼女の前でベルトを取るような何らかの行為をしたってこと!つまり2人は熱い熱い恋愛の真っ最中なんだよ!」

 

そんなお馬鹿推理をクラスの中でぶち上げる。

おい、そんな事言ったらーー。再びクラスはわあーと大盛りあがり。

バカの集まりである武偵高は何でもかんでも盛り上がる。いい事でもあるが今回は違う。先生がワタワタと沈めようとしているが、これは沈静化しそうにないぞ。

てか理子!なんだ恋愛って!

 

「キ、キンジがこんな可愛い子といつの間に!?」「ちょっといいなって思ってたのにフケツ!」「遠山くんには不知火くんがいるのに!」「って白雪さんはどうしたんだよ!後で轢いてやる!」

 

そんな声があがる。大抵は面白がっての発言だが数名落ち込んでいる女子もいた。なぜた。っておい、何個か変なもん混じってるぞ。なんで不知火が出てくるんだ。あと武藤なぜ白雪の名前を出す。

反論することもめんどくさくなったので、意識を飛ばしているとーー。

 

 

ずぎゅぎきゅん!

 

 

鳴り響いた二発の銃声が、盛り上がっていたクラスを一気に凍りつかせた。

ーー真っ赤になったアリアが、二丁拳銃を天井に向けて打ったのである。

 

(う、撃ちやがった…!!)

 

チンチンチチーン…カランカラン

 

拳銃から排出された空薬莢の音が、静けさを更に際立たせる。

先程騒いでいた連中はまるで軍隊のような連動した動きでその場に着席。

こいつらも武偵高の生徒であるため、拳銃の音にはなれている。それに武偵高では別に射撃場以外で発泡することが禁止されている訳ではない。そこらじゅうから毎日聴こえてくるため、驚く人の方が少ない。だがーー自己紹介で威嚇射撃をしたものは恐らくこいつだけた。

皆本能でこいつに逆らうとヤバイと気づいたんだろう。じゃないと生き残れないからな。賢いねーほんと。

 

「れ、恋愛なんて…くっだらない! 全員覚えておきなさい! そういうバカこと言うやつには……」

 

天井に向けていた銃口を下ろし、こちらに向けてくる。

ていうかアリアさん?その銃口俺だけに向けてませんかね…?

小さなピンク色の唇を震わせながら、特徴的なアニメ声で、

 

「ーー風穴開けるわよ!」

 

そう俺に言っていたように叫ぶのであった。

 

 

 

 

 




アンケートにご協力ありがとうございました!
緋弾のアリアAAのキャラを入れて欲しいという方が多いので、無理のない範囲で参戦させようと思います!
ただAAは原作を持っておらず、軽くアニメでしか見た事がないので、どなたかAAの時系列的なものを教えてくださると助かります。
今後ともよろしくお願いします!
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