Re:緋弾のアリア   作:Sinku

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第6話です!
いきなりUAが激増してて驚きました笑
緋弾のアリアを、キンジを好きな方が多くて感無量です°ʚ(*´꒳`*)ɞ°
話数別のアクセスを見てみたらやっぱりキンジが活躍する戦闘回が人気でした!私もその回が好きなのでみんな考えることは同じですね!
次の戦闘回は恐らくバスジャックになるかなーって思いますので、気長にお待ちください!


6.

昼休みになると同時に、遠山家の歩法技『(おぼろ)』を用いて教室から脱出した。クラスのアホどもからすれば目の前から一瞬で消えたように見えたため、たいそう驚いただろう。

 

(武藤と理子のやつらめ…)

 

心の中で数名に対し悪態をつく。

率先してクラスを扇動しやがって。本来抑える役の不知火も笑ってみてるし、どうしろってんだ。だいたい俺にアリアのことを聞いても答えられるわけないだろ。今朝初めて会ったんだから。

 

(どうすっかなぁ…)

 

頭を悩ませながら青い空を見上げる。

理科棟の屋上に避難したまではいいが、昼休みが終わればクラスに戻らなければならん。それまでになんとか打開策を提示したいところだが全く思いつかない。

 

「はぁ…」

 

溜息をはきしょんぼりしているとーーギィ…。

屋上の扉が開かれる音がした。誰かきたのか?

目を向けてみるとーークラスのそれも、強襲科(アサルト)の女子が数名喋りながらやってきた。彼女らは俺に気づいてないらしく、無警戒に話している。まあ、屋上の更に上の屋根で寝っ転がってるから気付く訳がない。

 

(もうちょい奥いくか)

 

会話を聞くつもりはないが、盗み聞きしていたと思われたら癪だ。

そう考え貯水タンクの裏まで移動したが…たかだが数メートル程度。否が応でも彼女らの会話が入ってきてしまう。

 

「さっき教務科(マスターズ)から出てた周知メールあったじゃん。あれって絶対キンジじゃない?」

 

「2年男子が自転車を爆破されたってやつ?あ、そうかもキンジ始業式にいなかったみたいだし」

 

「キンジってば不幸だね〜。自転車爆破されて、その上アリアでしょ?」

 

あーそいやさっき周知メール来てたな。内容見ずに放置してたけどさっきの件だったのか。始業式にいなかったのは俺ぐらいなもんだから速攻でバレてるが…さもありなん。っても流石は武偵高、広まるのが早いねー、ほんと。

 

(にしても…アリアか)

 

正直、アリアの情報は欲しい。悩みの種である対象の素性すらわからないのであれば対策のしようがない。名前が上がったということは、今後アリアの話題に流れる可能性がかなり高いぞ。この好機(チャンス)を逃すわけにはいかない。

悪いとは思うが…このまま会話を聞かせてもらうことにしよう。

ごめん。ーー心の中でそう謝り、意識を会話に集中させる。

 

「キンジちょっと可愛そうだったよねー。まあ、私も気になってたから質問してたけど」

 

「だったねー。それにアリア、朝からずっとキンジのこと探って回ってたし。いきなりキンジのこと聞かれたからビックリしたよ」

 

「あ、私もアリアに聞かれた。キンジってどんなやつなのーとか。どんな武偵なのーとか、あと実績も聞かれたかなー。『昔は強襲科(アサルト)で凄かった。今でも教務科(マスターズ)や学年問わず一目置かれてる存在』って答えといた。まあ、実際一目置かれてるのは事実だし」

 

「だよねー。あ、そういえばさっき教務科(マスターズ)の前でアリア見かけたよ。なんか資料とか漁ってるみたいだった。蘭豹とかにも色々聞いてたっぽい」

 

「蘭豹にまで聞くとかマジ? ガチでラブじゃん」

 

彼女たちの会話の節々からいくつか情報を得ることができた。にしてもーー

 

(朝から探られてたのか…)

 

ってことはチャリジャックの後からずっとストーキングされていたってことだ。マズイな…恐らくかなり調べられてるぞ。こっちは何一つ分かってないってのに。

 

「キンジがカワイソー、女嫌いなのに、よりもよってアリアだしねぇ。」

 

「だよね。にしてもアリアって空気読めなさすぎじゃない?ヨーロッパ育ちかなんか知らないけどさー、さっきの教室とかモロじゃん」

 

「きっと()()()()は、日本人に合わせる必要なんかないって思ってんじゃない? そんなんだから、トモダチできないんだろうけど」

 

「あ、やっぱり? この前、お昼も1人でお弁当食べてたの見たんだよね。教室の隅っこにでぽつーんって。」

 

「うわっ、なんかキモぉー!あたしには耐えられないわー」

 

これ以上有効な情報は得ることがないと判断し、耳を傾けるのをやめた。

どうやらアリアは、この変人揃いの武偵高の中でも浮くぐらい目立つキャラらしい。だが…悪口とかは聞くもんじゃないな。こっちの気分まで沈んでくる。若干イライラしながらも先程得た情報を整理する。

朝からのストーキング、相手には情報を掴まれてる、ヨーロッパ育ち、トモダチはいない。

 

(…ロクな情報集まらなかったな)

 

まあ、アリアには俺の情報が知られている可能性があるということがわかっただけ良しとしよう。結局、打開策も浮かばないし。

そう考え、女子たちが屋上から立ち去るのを待ってから俺も教室に戻るのであった。

 

 

 

 

 

 

ーー放課後。

戻った後も根掘り葉掘り聞かれたが、なんとかまくことができた。クラスのバカどもから解放されたが、状況は全く好転していないため、軽く沈みながら寮への帰路につく。

 

(とにかく早く休みてえ…)

 

朝から白雪、チャリジャック、アリア襲来、発砲事件、アホどもからの質問責め…かなり濃い1日を過ごした。身体は平気だが、精神が限界だ。早く自室にてリラックスする必要がある。だがーー誰かに付けられてるみたいだ。気配を隠すのが上手くてギリギリまで気づかなかったぞ。

 

(風魔か…?)

 

この気配には覚えがある。恐らく神奈川武偵中時代の戦妹(アミカ)、風魔陽菜だ。そういえばあいつも東京武偵高に進学するって言ってたな。

 

「風魔」

 

その声を合図にーーざざざぁ。

春風に混じり桜の花吹雪が舞い踊る。桜の花がふわりふわりと幾多にも重なりながら舞い散る様は綺麗だが…周囲にもたらす被害は尋常じゃない。これが街中ならエライことになってたぞ。

花吹雪が収まると、真新しい東京武偵高のセーラー服に身を包んだ風魔が昔ながらの忍者が殿様に傅くように、地面に片膝をつきこうべを垂れた姿勢でいた。

 

「は、ここに」

 

こいつ昔から俺と会うときはこんな感じなんだよな…。

武偵中時代にこいつに押し切られる形で戦妹(アミカ)にしたが、忍者的な様相は相変わらずである。

 

「お前、見ない内に随分と腕を上げたな。ギリギリまで気づかなかったぞ」

 

「是。師匠を想い一心不乱に修行を行っていた成果にござる」

 

「あーとりあえずその姿勢と堅苦しい話し方はやめろ。今は任務(クエスト)でもないんだから普通でいい」

 

とりあえず早く立ってくれ。周りからの色物を見る視線に耐えられん。

すいませんね、皆さん。こいつはこんなヤツなんで勘弁してください。

 

「承知、でござる」

 

その言葉で姿勢を正し始めた、だが…様子がおかしい。

何故か体が震えているな、何かを我慢しているような感じだ。

 

「師匠〜! 会いたかったでござるよ〜!」

 

突然、溜め込んできた気持ちが爆発するかのように満面の笑みで大きく手を広げ抱き着こうとしてきたッ!犬の尻尾がブンブン振られているような幻覚が見える。や、やめろッ!こっちくんな!

至近距離であったためかなりギリギリだったが、何とか頭を抑えることに成功する。危なッ。

 

「お、おいっ!離れろッ!」

 

抑えながらもなお抱き着こうとしてくる風魔を必死で抑えながら、そう言うと

 

「ぶ〜、師匠のいけず、でござる」

 

渋々ながら離れていってくれた。

白雪もだがなんで俺に会っただけでそんな嬉しそうにするかね。全く持って分からん。

 

「はあ…んで何しにきたんだよ」

 

「拙者、本日から師匠と同じ東京武偵高生になったでござる。いち早く師匠にお会いしたく参った次第。」

 

頰を軽く染め黒髪のポニーテールを指でクルクルしながら、落ち着きなさげにしている。ようするに挨拶がしたかったってことか。

 

「ならもういいだろ、今日は色々あって疲れたんだよ」

 

風魔の突飛な行動は昔からだ。そのことに頭が痛くなるが、目的を達成したのならもういいだろう。というか比較的にこいつは安全ではあるが、女子と長時間一緒にいたくない。

 

「待ってほしいでござるっ!あともう一つあるでござるよ!」

 

「…なんだよ」

 

風魔の言葉にゲンナリしながらも、ぶっきらぼうに返す。

 

「久しぶりに修行をつけてつけて頂きたいにござる。拙者の成長した姿を師匠にお見せしたいでござるよ」

 

修行か。今までめんどくさいため使いっ走りみたいなことを修行と称してやらしてきたが…この様子では納得しそうにないな。目をキラキラさせてるよ。

 

「はあ…わかったわかった。またつけてやるから今日は帰らせてくれ。さっきも言ったろ、色々あって疲れてんだよ」

 

流石に今から修行をつけてやる気力はないぞ。

頼むから帰らせてくれ…!!

 

「ほ、ほんとでごさるか!! 」

 

嬉しそうだなー。修行ってもただ組手するだけだぞ。まあ、言ってしまったものはしょうがない。ただめんどくさいので、できる限り先延ばしにしておこう。それで忘れてくれたら万々歳だ。

 

「っても暇な時だけだからな」

 

「大丈夫でござる!久しぶりの師匠との修行、武装を新調して奮発するでござるよ!」

 

「はあ…んじゃもういいだろ。俺は帰る」

 

「約束でござるよ! では…(にん)!」

 

の言葉を合図に再び桜の花吹雪が舞き起こる。みるみる人を1人包めるくらいの大きさになり風魔を隠していくとーー桜が散る頃には風魔の姿はなかった。いちいち派手にしかできんのか。

 

(帰るか…)

 

桜の花びらが散らばっているが、今は桜の季節。放置しても問題ないだろう。そう考え、寮に向けて足を進めるのであった。

 




AAとの時系列を合わせながら書くために早めに風魔に登場してもらいました!
AAと絡めながら書いているので、恐らく一巻の内容が終わるまでに結構時間がかかると思いますが、気長に見ていだだけると嬉しいです!
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