ありふれないジェダイとクローン軍団で世界最強   作:コレクトマン

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新型コロナの感染者がまた増えた。厄介極まりないが、それでも書き続ける。


18話目です。


一族の家宝、ジャンゴという男

 

 

将軍から発せられた言葉に俺達は驚きを隠せないでいた。本来ならジオノーシスで戦死した筈の俺達クローンのオリジナルであり、戦いの術を教えて下さった教官。ジャンゴ・フェットが目の前にいたのだ。

 

 

「おいおい、マジかよ…フェット教官か!?」

 

「確か教官はジオノーシスで戦死なされた筈じゃ?」

 

「ほう…まさかジェダイだけじゃなく、俺のクローンに会うか。それも、コマンドーの方か」

 

 

どうやらフェット教官は俺達がここにいることを想定してはいなかった様だ。しかし、そんなことはどうでもいい様に将軍は警戒態勢を解かず、フェット教官にライトセーバーを向けていた。

 

 

「再会のところ悪いが、ジャンゴ・フェット。お前には聞きたいことが二つある。一つは、何故死んだ筈のお前がこの異世界トータスにいる?そしてもう一つは、この異世界でお前は何をするつもりだ?」

 

「相変わらず疑り深いな、ジェダイ。…まぁ、依頼主(クライアント)からは俺の秘密を明かすなとは言われてはいないからな。いいぜ、話してやるよ」

 

 

そうしてフェット教官は、将軍が気にしていた何故この世界にいるのかを。自身が死んだ後のことを語った。

 

 

 

フェット教官は、あのジオノーシスの戦いで戦死したのは覚えていた。しかし…運命の悪戯か、彼の魂はこの異世界に呼び寄せただけではなく、生前の肉体やブラスター、マンダロリアン・アーマー一式を持ってこの異世界に呼ばれたのだ。フェット教官を召喚(…というよりは復活と言った方が良いが、ややこしくなるため召喚として例えるとした)したのは将軍をこの異世界に召喚させたイシュタルという聖教教会の教皇だった。……まさか将軍達が召喚される前に先にフェット教官が召喚されるとは思わなかった。

 

 

 

…話を戻そう。召喚されたフェット教官は、召喚された将軍達と同様にこの世界を救ってくれと頼まれたそうだが、フェット教官はその頼みを断ったそうだ。フェット教官はイシュタルに“俺を雇いたければこの世界の通貨を2000万を払う事だ”と告げた。2000万という巨額にイシュタルは混迷し、最終的にその金額は払えないとの事だった。

 

 

 

払えないと分かったフェット教官は、このままハイリヒ王国にいても意味がないと判断し、ハイリヒ王国から去ったそうだ。そしてフェット教官は、何故この世界に呼ばれたのか余り気にせず、生前と同様に世界を放浪しながらもこの世界の賞金稼ぎとして今を生きることにした様だ。…無論、もしこの異世界から出る手段があるのなら、フェット教官はこの異世界を一種の隠れ家として利用するつもりの様だ。

 

 

「…んで、依頼主からは誰でも良いから人間を一人か二人を殺してこいって依頼なんでな。丁度帝国兵どもがいたんでそいつ等に目を付けたのはいいが、予想外にもお前達がいたってことだ」

 

「…つまり、お前とこうして会えたのは偶然という事か?」

 

「そう言う事だ。…もっとも、ジェダイ以外にも俺のクローンと会うとは思ってもいなかったがな」

 

 

そう言ってフェット教官は、将軍がライトセーバーで首を刎ねた帝国兵の小隊長の首を回収した。

 

 

「こいつは貰っておく。賞金をもらうのに証拠は必要不可欠なんでな。「あ…あのっ」……ん?」

 

 

フェット教官が帝国兵の小隊長の頭を持ってこの場から去ろうとした時に、シアがフェット教官に声を掛けたのだ。

 

 

「……こ、こんなことを言うのは変ですが、貴方が殺した人は戦意がありませんでした。あの人は見逃してあげても良かったのでは…?」

 

「…つまりだ。そこのジェダイと坊主が強すぎたからせめて慈悲として見逃して欲しかったとでも言うのか?甘いな…そいつは無理な話だ。そもそも一度剣を抜いたなら殺される覚悟をしておくもんだ。だが、そいつにはそんなもんは無かった。だから殺した。それ以外の理由がいるか?」

 

「で…ですが「そいつの言う通りだ」…ハジメさん?」 

 

 

その時にフェット教官の話を聞いていたハジメが口を開いた。

 

 

「一度剣を抜いた者が、今更相手が強かったからと言って見逃してもらおうなんて都合が良過ぎだ。……こいつはとある悪逆皇帝が言った言葉だ。“撃っていいのは、撃たれる覚悟がある奴だけだ”ってな」

 

「…成る程な。撃っていいのは、撃たれる覚悟がある奴だけ……か。坊主の覚悟は良く解った、お前とは話が合いそうだな。…俺を雇うって考えてんなら、最低でも2000万以上は用意する事だ。それとクローン、また会う時は敵同士ではないことを祈るぜ」

 

 

そう言ってフェット教官は依頼が完了した事を依頼主に伝える為に、帝国兵の小隊長の首を持ちながらジェットパックでこの場から離れるのであった。…何故戦死した筈のフェット教官がこの世界にいるのか未だに俺でも分からなかった。

 

 

ボスSide out

 

 

 

ジャンゴがこの場から去った後に俺はライトセーバーのスイッチを切り、再び腰に懸架する。そしてシア達を方を向くと、俺やハジメに対して脅えている様に見えた。ユエはシア達にその様な目で俺たちを見るなと俺たちの前に立つ。…無理もない。何せ帝国兵を相手にこっちは技術的にも、身体能力的にもバグリ過ぎるくらい上でありながら一方的な虐殺を行ってしまったのだ。出来るならばこんなことはジェダイとして避けたかったが、避けられぬ運命だった様だ。

 

 

「…すまない。君たちは争いが苦手な一族であることは分かっていたが、どうしても交戦は避けられなかった」

 

「いえ、謝るのはこちらの方です。ハジメ殿、ライデン殿、申し訳ない。別に、貴方に含むところがあるわけではないのだ。ただ、こういう争いに我らは慣れておらんのでな……少々、驚いただけなのだ」

 

「ハジメさん、ライデンさん、すみません」

 

「いや、いい…それよりさっさと樹海に向かうぞ」

 

 

俺とハジメは、帝国兵たちを一掃した後に残った二台の大型の馬車を回収し、それを一台ずつシュタイフとスピーダーに取り付け、ハウリア一族が馬車に乗せられるだけ乗せ、余った人数は馬車を引く役割だった馬に乗った後に馬車が壊れない様に、他の馬と時速を合わせられる様に時速13kmをキープしながら、樹海へと移動を開始するのだった。

 

 

 

…ある程度の距離を進んだ俺達は、七大迷宮の一つにして、深部に亜人族の国フェアベルゲンを抱える“ハルツィナ樹海”を前方に見据えた。樹海の入り口付近でスピーダーを止めて、俺達はそれぞれ乗り物から降りた。その時に俺はハジメにあることを聞こうとした。

 

 

「…なぁ、ハジメ?」

 

「ん?どうした雷電?」

 

「今更かもしれないが、聞いていいか?帝国兵たちと戦った時にだが、お前は何で“纏雷”を使わなかったんだ?」

 

 

本当に今更かもしれないが、何故あの時に纏雷を使わずに戦ったのか知りたかった。……まぁ正直に言えば、これ以上のオーバーキルは流石にやり過ぎだと思う。

 

 

「あぁ、そのことか。…まぁ一言で言えば()()だな」

 

()()?……どう言うことだ?」

 

「これからは街中で戦う場面も出てくるかもしれない。敵を“電磁加速砲”で木っ端みじんにするのが、背後の民家や住民まで吹っ飛ばすわけにもいかないだろ?それと、あの帝国兵……基、人間殺しても何も感じなかったが、だからと言って俺は無差別の殺人鬼になるつもりは無い」

 

「ハジメ……今は大丈夫なんだな?」

 

「あぁ、これが今の俺だ。これ以上は堕ちるつもりはない。これからもちゃんと戦えるってことを確認できて良かったさ」

 

 

ハジメはハジメで初めて人を殺したことに感傷に浸ってた様だ。…それもそうだろう。俺ならまだしも、ハジメは争いとは無縁の生活を送っていたのだ。だが、この異世界に来てから状況が一変した。俺達はオルクス大迷宮で奈落に落ちてしまい、俺が合流する前はハジメは一人だけだった。味方もいない状況では追い込まれてしまい、最終的に性格が変わってしまうのも無理もない。そう考えている時にシアが、俺達のことを気になったのか詳しく聞きに来た。

 

 

「あ…あの!ハジメさんとユエさん、ライデンさんのこと、教えてくれませんか?」

 

「?……俺達のことを?」

 

「はい!旅の目的とか、今までしてきたとか、三人自身のこと…もっと知りたいです!」

 

 

シアはまるで夢見る子供の様に興味を持っていた。俺はハジメに俺達が体験して来たことを話すかどうか話し合ったが、ハジメはあっさりと了承した。何故了承したのか聞いてみたら“お前は弟子を育てる側だろ?”とのことだった。…いやっハジメよ。まだシアはジェダイの弟子ではないのだが?…無論、ちゃんと修行させるけども。……そんなこんなで俺はシアに俺達が体験したこれまでの経緯を語り始めた。

 

 

 

その結果は言わずもがな……シアは号泣していた。

 

 

「うぇ、ぐすっ……ひどい、ひどすぎまずぅ~、ハジメさんもユエさんもライデンさんもがわいぞうですぅ~。そ、それ比べたら、私はなんでめぐまれて……うぅ~、自分がなざけないですぅ~」

 

「余り気にするな、もう過ぎたことだ。…それともう泣くな。お前には大事な話があるんだからな」

 

「ふぇっ?…大事な話でずか?」

 

 

俺はシアに使い捨ての布生地を渡し、シアが泣き止むのを待って大事な話をするのだった。その大事な話とは、彼女に宿るフォースのことだ。

 

 

「シア、お前には魔力を直接操れたり、固有魔法である“未来視”以外にも、秘められた力を宿しているんだ」

 

「私の…秘められた力?」

 

「あぁ。それは“フォース”と呼ばれるものだ。森羅万象に宿る形而上的、霊的、統合的、遍在的なエネルギー場だ。そのフォースにシアは無意識だが、目覚めつつある。…だが、完全な覚醒じゃない。これを聞けば、シアの運命が大きく左右される。それでも聞くか?」

 

「…はい、私もそのフォースと運命が気になります!」

 

 

シアは己が運命とフォースについて知る為に最後まで聞く事にした。そして俺はフォースについてのことを俺が知る限りのことを話すのであった。

 

 

 

シアに俺が知る限りのことを話し終えた後、俺はシアにあることを聞き出す。

 

 

「シア。もしもだが、俺の弟子にならないか?」

 

「えっ?ライデンさんの弟子…ですか?」

 

「あぁ。無論、強制はしない。シアの意見を尊重するつもりだが…」

 

 

俺がそう言った後にシアは一度考え込み、数十秒後に答えを出した。

 

 

「……私、ライデンさんの弟子になります!そして、このシア・ハウリア。三人の旅のお供をさせていただきます!!」

 

「そうか。…だがその前に、現在進行形で守られている状態じゃ意味がない。ちゃんとした修行を行い、自分自身の心と身体を鍛えなければならない。でなければ、七大迷宮の攻略の前に他の魔物に瞬殺されてしまうのがオチだ」

 

「うっ…!?そ、それもそうです……」

 

「心配するな。修行をちゃんと受ければお前は確実に強くなる。心も、身体もだ。…それと、俺は自分の弟子を取るのは、お前が初めてなんだ。だからと言って手を抜くつもりはないから十分覚悟を持つ様に」

 

「は…はいです!私も精一杯、頑張ります!」

 

 

こうして俺はシアを俺の弟子として迎え入れるのだった。その時に俺はあることを思い出した。それは、族長のカムが何故ライトセーバーを持っていたのか?である。その事を聞き出す為にカムに声をかける。

 

 

「そう言えばだが、カム族長。アンタから聞きたい事が一つある。アンタが腰に懸架しているその筒状の物、俺が持っているライトセーバー……この世界で例えるなら“光りの剣”なんだが、外見は違えど外見の仕組みが殆どライトセーバーと同じだ。そのハウリア一族が何故それを持っているんだ?」

 

「これですか?これは我が一族の先祖代々から受け継がれてきた家宝です。何でも、私たち一族のご先祖たちが、突如と現れた光りの使者から授かられたと聞きます。私たち一族は、光りの使者から授かった物を一族の家宝として大事に持っているのです。このフェアベルゲンから逃げる時も家宝を持って逃げて来たのですが、この家宝の事をご存知なのですが?」

 

「家宝と言えば家宝ではないな。…さっき話したが、これは俺が使っている武器ライトセーバーと同じ物だ。…少し確認したい事がある。それを貸してくれないか?」

 

 

カムは代々から受け継がれて来た家宝について少し気になったのか、それを確かめる為に俺に渡してくれた。俺はその家宝を良く確認して見ると、やはり思った通りこの家宝は俺が使っているライトセーバーそのものだった。それも、ダブル=ブレード・ライトセーバーでありながら分割が出来るタイプだ。俺はそのライトセーバーをよく確認するべく、カイバー・クリスタルがある部分のパーツを外して中身を確認してみた。しかし、予想外にもこのライトセーバーにはカイバー・クリスタルが()()()()()()()()のだ。

 

 

「…カイバー・クリスタルが入っていなかったか。……だけど、俺達が持っているアレなら…!」

 

「…ライデン殿?」

 

 

カムは何やら不安そうになっていたが、俺は心配ないと伝えてクリスタルがはいっていないライトセーバーに人工カイバー・クリスタルを入れて組み直す。そして組み直した後にスイッチを入れると、ブレード・エミッターから緑色のプラズマ刃が放出される。

 

 

「…これはある意味で運命だな。俺達とシアが大峡谷であったのも、すべてはフォースの導きか…」

 

 

俺はスイッチを切ってプラズマ刃を消し、それをカムに返そうとした。しかしカムはそれを否定し、逆に俺達が持っていって欲しいと頼んだのだ。カム曰く、恐らくはこの時の為に家宝が守られ続けられて来たかもしれないとの事だった。俺はカムに感謝しつつも、シア用のライトセーバーを確保するのであった。

 

 

雷電Side out

 

 

 

その頃、魔人族の国“魔国ガーランド”で一人の人間ことジャンゴ・フェットが雷電が斬り飛ばした帝国兵の首をその依頼主である魔国ガーランドの将軍であり、赤髪と浅黒い肌が特徴の魔人族の男性“フリード・バグアー”に渡す。

 

 

「ほらっ…お前さんたちの言う通り、標的を狩って来たぞ」

 

「…まさか、本当に同族である人間を殺すとはな。それもヘルシャー帝国の兵士を狩ってくるとはな」

 

「賞金を懸けてくれるのならどんな奴だろうと狩るだけだ。今回の依頼は人間なら誰でもよく、生死は問わなかったからな。それと…俺が賞金首を狩る時に偶然だが、厄介な奴とあった」

 

「厄介な奴?貴様がその様に評する者は一体誰だ?」

 

 

フリードは俺にそいつは何者なのか問い出して来た。この時に俺は、俺のクローンを除いてジェダイや坊主達の事を話す事にした。

 

 

「ジェダイだ。それと、俺が使っているブラスター……お前たちに分かり易く言えば遠距離用の武器を使っている坊主がいた」

 

「…何っ?確かか?」

 

「あぁ。お前たちが俺の言葉を信じるか信じないかは勝手だが、報酬をちゃんと払ってもらうぞ。それが俺の仕事なんでな」

 

「貴様っ!!人間の癖して我ら魔人族に対して無礼だぞ!身の程を弁え「よさないか」ッ!?フリード将軍?…しかし!」

 

「レイス、お前の言い分は分かる。しかしだ、このまま続けていたらお前と言えどタダではすまない筈だ」

 

 

どうやらフリードは俺がブラスターをいつでも引き抜こうとする様子を見逃さなかった様だ。こいつが将軍の地位にいる理由が分かった気がする。

 

 

「そう言うことだ。将軍に助けられて命拾いした様だな?」

 

「くっ…!」

 

「…賞金稼ぎよ、これだけは忠告させてもらう。あまりその様な態度を取り続ければ、いずれ貴様にそう遠くない死が訪れるぞ」

 

「忠告どうも。アンタ等は人間達が別世界から召喚した勇者共とやらに警戒することだな」

 

 

そう言って俺はフリードから賞金を受け取った後、そのままガーランドを後にするのだった。

 

 

 

所変わって“中立商業都市フューレン”の外側城壁にある森林の中に着地したジャンゴは、隠れ家とも言える場所……否、この世界には存在しない筈の宇宙船。ファイヤスプレイ31級パトロール攻撃艇こと“スレーブⅠ”に入り、フリードから受け取った賞金を確認する。

 

 

「…100万ルタか。取り分としては悪くない。だが…まぁ、あの魔人族の連中は人間族と戦争しているからな。俺が賞金稼ぎとは言え、所詮は人間だと思って、このくらいの額で十分だと思ったんだろう。しかし、まさかこの世界にジェダイや俺のクローンがいるとは思わなかったな」

 

 

そう思いつつも俺はブラスターの点検や、次の賞金首を探す為に下準備として、フリードから受け取った賞金でスレーブⅠの倉庫にある食糧を補充する為に、スレーブⅠから出てフューレンの商業エリアで食糧と数本の投擲用のナイフ、及び毒薬を購入するのだった。

 

 

ジャンゴSide out

 

 

 

シアを正式に俺の弟子として迎え入れた俺はハジメ達とハウリア一族と共にハルツィナ樹海の森へと入り、迷宮の入り口と思われる森の最深部“大樹ウーア・アルト”に向かった。その時にユエはある事に疑問に思った。

 

 

「ハジメ、ライデン。私、思ったんだけど…樹海が迷宮じゃないの…?」

 

「あぁ…俺と雷電もそう思っていたんだが、オルクス大迷宮にいたような魔物が樹海がいるとしたら、亜人たちが住める場所にはならない…」

 

「それとだ…これはカム族長から聞いた話何だが、今俺達が向かっているこの森の最深部にある巨大な樹“大樹ウーア・アルト”があって、その場所は聖地として近づく者は滅多にいないらしい。恐らく、大迷宮があるとしたら多分そこかもしれない」

 

 

これは飽くまでも俺とハジメの推測に過ぎない。そう考えている時にカムが話に割り込んで来た。

 

 

「…お話し中のところ申し訳ない。これより先はできる限り気配を消してもらえますかな」

 

「……そう言えばアンタ達一族はフェアベルゲンにとってお尋ね者の身だったな。確かにフェアベルゲンの者に見つかると厄介だな。ハジメ、ユエ、気配を遮断するぞ」

 

「あぁ、分かった」

 

 

ハジメ達の返事を聞いた後に俺達は技能の“気配遮断”で完全に気配を消す。これにはシアや他のハウリア一族も驚きを隠せなかった。

 

 

「……!」

 

「これは…なんと…」

 

「相変わらず凄まじいな、将軍達は…」

 

「これじゃあ、どっちが化け物なのか分かったもんじゃねぇな?これほど気配が完全に消えたんじゃあ、流石に彼らも将軍達を見つけだすのも苦労するぞ」

 

「いやはや……我々、探索や隠密行動はかなり得意だと自負しているのですが…これでは兎人族の立つ瀬がありませんな」

 

 

そうカムが言うが、俺はそれとは別の気配をフォースを通して感じ取っていた。数も殺気も、連携の練度も、今までの魔物とは比べ物にならない。

 

 

「…カム族長、どうやら問題発生だ。コマンドー、戦闘態勢を。ハジメ、ユエ、どうやら俺達は運悪くも……」

 

「その様だな。俺達はその連中に見つかっちまった様だ」

 

「っ!…この気配は…」

 

「そんな…どうしてよりによって…」

 

 

カム達はその正体に気付いたのか苦虫を噛み潰したような表情を見せた。シアに至っては、その顔を青ざめさせている。達はそれぞれの武器を取り出して待ち構えると……

 

 

「動くな!何故人間がここにいる!!」

 

 

俺虎模様の耳と尻尾を付けた、筋骨隆々の亜人こと虎人族が俺達を包囲していたのであった。この時に俺は嫌な予感を感じ取ったが、今はそれどころではないと切り離し、目の前の状況に対処することに集中するのであった。

 

 

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