ありふれないジェダイとクローン軍団で世界最強 作:コレクトマン
25話目です。
ハジメが放った弾丸はミレディ・ゴーレムの胴体に直撃するも、ゴーレムの装甲の硬度が高い為かその弾丸が弾かれただけだった。肝心のミレディは“何かした?”と余裕な感じで堂々としていた。
「先制攻撃とはやってくれるねぇ〜。だけどこの程度の攻撃じゃ私は倒せないよ〜?言っとくけど私は強いよ、死なない様に頑張ってね〜」
「──悪いが、俺にはさっきの雑魚たちと大差ないように見えるがな」
そうミレディに挑発で返すハジメ。確かに相手の集中力を欠かせる為には必要の行為なのだが……
「ハジメ、相手を挑発するのは止しておけ。特にミレディは煽りの天才だから、その程度の挑発はあんまし意味がないぞ」
「…ほんと生意気な奴だなぁ〜。そっちの…えっと?「雷電だ」…そうそう!ライくんを見習ったら?……いいよ、教えてあげる」
するとミレディの真上から前の部屋にいた騎士達と同形のゴーレムが重力の法律を無視して降りて来た。
「これが私の
この時に俺はミレディが喋っている最中に、ふと少しの笑いが口から漏れた。
「…いやっ何、ちょっと思い出し笑いをしただけだ。それとミレディ・ライセン、お前は空飛ぶゴーレムを見たことはあるかと聞いて来たな?」
そう言いながらも俺はライトセーバーを取り出し、スイッチを入れてプラズマ刃を展開してここで俺は新たにクローンを召喚を行う。その時にミレディは俺のライトセーバーに目を疑った。
「えっ……それってアッシュくんの…?」
「ん?アッシュという人物は知らないが、先ほどの問いに答えるなら答えは“YES”だ。……最も、そこの騎士の様ではなく、近未来的な奴だけどな。コール・リパブリック・プラトゥーン“クローン・ジェットパック・トルーパー”!」
そう詠唱し、俺の背後で魔方陣が展開され、そこからジェットパックを装備した一個小隊のクローン・トルーパーが召喚された。そのトルーパーの正式名は“クローン・ジェットパック・トルーパー”である。
「フジワラ将軍!ジェット・トルーパー、準備完了です!」
「え、えぇ〜!?な…何なのキミ達!?一体何処から現れたの!?それ以前にここって魔法使えないはずなんですけど!?」
どうやらミレディはここでも魔法を使えない様にしていた様だが、俺のクローン軍団召喚の場合は召喚系の魔法ではある為、魔法陣がこの部屋の魔力分解によって消えることを想定し、通常の三倍の魔力で召喚した為に魔法陣が魔力分解されることなく無事に召喚することが出来たのだ。しかし、この発想は今思いついたものであり、あまりオススメしない方法だ。内心で今後は二度としないことを誓ったのは余談だ。
「それは秘密事項だ。ジェット・トルーパー、戦闘準備ッ!」
「「「はっ!!」」」
俺の合図でジェット・トルーパーはブラスターやロケット・ランチャーを構え、戦闘態勢に入る。そして……
「かかれッ!!」
その号令を皮切りにジェット・トルーパーはジェットパックで飛行し、取り巻きであるゴーレム騎士達に対してブラスターやロケット・ランチャーで攻撃する。そしてユエも行動に出てたらしく、浮遊するゴーレム騎士達をハジメの作ったアーティファクトで召喚した味方に当てないように迎撃していた。
「浮いてるだけならただの的…」
「助かる!そのまま援護を頼む!」
「…アレ?アレレ?そっちも?どうなっているの!?」
「おー、戸惑っているな。さてと、こっちはこっちで……」
戸惑うミレディに目もくれず、ハジメは眼帯で隠していた神結晶を加工して造った義眼でミレディ・ゴーレムの弱点を探ると、ゴーレムの核らしきものを見つける。
「弱点がないと思ったが、案外人間と同じで左にあるじゃねえか。ユエ、心臓の位置を狙うぞ」
「んっ…!」
「本当に何でもありだな、ハジメは……シア、お前も行けるな?」
「はいですっ!今までの鬱憤を倍にして返してやるですぅ!!」
「だから怒りは自制しろと言ったろ。怒りは暗黒面に繋がると何度も……!」
そうシアに叱りつけようとした時にミレディが持つモーニングスターが俺たち目掛けて振り下ろして来た。俺たちは瞬時に散開して直撃を避けた。
「あっはは〜、ごめんね?こっちも不意をついちゃってね〜!」
「……っ、上等ッ!!」
俺はライトセーバーで切り掛かろうとフォースによる跳躍で一気にミレディに近づく。
「一気に距離を積めて来たね?けど…!」
しかし、ミレディも黙っていない。右腕のフレイムナックルで叩き付けようとする。
「させないですぅ〜!」
その時にシアがミレディのフレイムナックルを相殺させようとドリュッケンを叩き込む。しかし、パワーはミレディの方が上だった為に押され気味だった。
「ぐぬぬぬ…!!」
「…中々良いパワーを持ってるね…だけど、ちょっと力不足かな〜」
そう言ってミレディはそのままパワー押しでシアのドリュッケンを押し返した。
「きゃあ!」
「残念〜、またチャレンジしてねー♪」
ミレディに力負けして吹き飛ばされたシア。その時にジェット・トルーパーが吹き飛ばされたシアをジェットパックを使用して空中で受け止める。
「大丈夫か?」
「あ……ありがとうございますぅ」
「う〜ん、悪くはないけど決定力に欠けるね〜「だったら……コレならどうだ?」……!?」
ミレディは突如と声が聞こえた方に向けると、そこには雷電がいた。この時に俺は既に移動してミレディとの距離をつめたのだった。
「…ッ!?いつの間ッ…」
「ここは……俺の距離だ!」
俺はライトセーバーでゴーレムの胴体に切り付けてそのゴーレムの胴体を足場にして蹴り飛ばす様に跳躍し、元の足場に着地する。しかし、俺はミレディを切った時にある違和感を覚えた。
「…何だ?切ったと思ったが、まるで弾かれた様な感覚は?……まさか!」
「ふっふ〜ん!その剣には少し驚かせられてヒヤッとしたたけど、まだ届かないね」
ミレディはライトセーバーに切られたにも関わらず、何もなかったの様に平然としていた。この時に俺はゴーレムの騎士甲冑の装甲の材質をいくつか思いつくが、その前にミレディがその疑問の原因を答えた。
「“アンザチウム鉱石”。この装甲を破らない限り私は倒せないよ」
「アンザチウム鉱石…!確かハジメが装備を造る際に一部使っていた鉱石か!」
「あぁ…この世界で最も固い鉱石だ。厄介なことに変わりはない」
「流石オーちゃんの迷宮攻略者、知ってて当然だよね〜。それじゃあ、第二ラウンド行ってみよっか!」
ミレディの言葉を皮切りに、俺たちの真上から他のブロック状の足場が降って来た。
「!!避けろ!」
ハジメの言葉に反応した俺たちは直ぐに別の足場へと飛び移った。足場から足場へと移動しながらも周りを見渡した。その時にある疑問を抱く。
「…何で浮いてたはずの足場が降って来たんだ?これじゃあまるで…!」
そう考えている矢先に横から別の足場が重力を無視してこっちに向かって来た。俺は咄嗟にフォースで向かってくる足場の軌道を無理矢理曲げて何とか回避する。
「オイオイオイッ!さっきの真上といい、横からといい、まるで重力を無視したような……ん、重力?……っ!?もしや!」
その時に俺は、真上から降って来た足場や、先ほどの横から来た足場の謎が解けた。その正体はミレディによる重力操作によるものであると理解した。
「なぁハジメ、ミレディの神代魔法って“重力”じゃないのか?今トルーパーが交戦している宙に浮いているゴーレムと動く足場もすべてそれで説明がつくんじゃないか?」
「あぁ、俺も同じことを考えていた。あの重力を無視した動きも神代魔法が関係しているって考えれば納得がいく」
どうやらハジメも俺と同じことを考えていた様だ。するとミレディは予想よりも早く俺たちが浮遊するゴーレムや足場の謎に気付いたことに感心を抱いていた。
「おー、思ったより早く気がついたね。その通り!重力を操れば例えば……こんなこともできるんだよ♪」
ミレディは見せつけようと言わんばかりモーニングスターで俺たち目掛けて撃ち出す様にメイス部分を突き出す。するとスパイクボールのメイスが重力の法律を無視して俺たちに向けて飛んで来た。
「重力か……まったく、本当に面倒極まり無い神代魔法だな!」
「あぁ…だが、やるしかねぇ!ユエ、シア!ここは俺たちがなんとかする!二人で奴の動きを封じてくれ!」
「んっ…!」
「わかりました!」
すぐさまに分担を決め、俺たちはミレディの攻撃を対応するべく俺は向かってくるモーニングスターのスパイクボール・メイスをフォース・プッシュでブレーキを掛けつつも減速させる。
「……っ、ハジメ!」
「あぁ、任せ…ろ!」
ハジメは左腕の義手のギミックでショットシェルを装填し、力と魔力を込めつつも先日食ったであろうハルツィナ樹海の魔物から得たであろう技能の“豪腕”を発動させて、そのままモーニングスターのスパイクボール・メイスに目掛けて左腕の義手の拳を叩き込む。その結果、真正面からミレディの攻撃を受け止めることに成功する。これにはミレディも驚きを隠せず、内心冷汗をかいていた。
「…マジ?正面からこれを受けとめるとか…」
「似たようなトラップがあったからな。…そしてこの攻撃がお前の命取りになる」
「そう言うこと、だ!」
ミレディがハジメとか言わしている内に俺は、ライトセーバーでモーニングスターのメイスと直結している鎖を切り裂き、ミレディの武装を破壊した。
「ちょっ!?何時の間に…」
「俺だけじゃないさ。ユエ、シア、今だ!行け!」
この言葉を皮切りに俺はフォースでユエをミレディのところまで飛ばし、シアは身体能力強化でモーニングスターの持ち手部分まで跳躍する。
「なぁっ!?くっ…来るなぁ!」
「シア!」
「はいです!」
ミレディはユエ達を近づけさせない為にフレイムナックルで殴りつけようとするが、シアがドリュッケンで叩き込み、しばらくの間足止めをした。しかし、質量の差がある為に身体能力強化を施したシアでもどれ程もつか分からなかった。
「ふぎぎぎ…」
「──上出来」
ユエはハジメが造ったアーティファクトでミレディに右腕に狙いを定めて圧縮された水を放出する。それはまさに水圧カッターと言わんばかりにミレディ・ゴーレムの右腕を切断した。
「ぐぅっ…このぉ…!」
「まだですよ、吹き飛ばされたお返しです!」
更にシアのドリュッケンによる追撃でミレディを別の足場の方に叩き付ける。確実に追い込まれているのにも関わらず、ミレディはまだ余裕そうにしていた。
「や…やるじゃないか。でも、こんなことしたって無駄だよ。私もゴーレムだって忘れていないよね?核が破壊されない限り素材があれば再生できるんだよ」
「──そうはさせない。……凍って。“凍柩”」
そう言ってユエはミレディの近くで上級魔法を使う。その瞬間、ミレディ・ゴーレムの身体が凍り付いた。……否、正確にはミレディ・ゴーレムに付着しているユエのアーティファクトから放出された水が凍り付いたのが正しい。こればかりはミレディもユエが上級魔法を使えたことに今まで以上に驚きを隠せないでいた。
「嘘!?どうしてここで上級魔法が使えるのさ!?」
「水を使った攻撃をしたおかげ。これなら水を凍らせるだけで使える。…それでもほぼ全ての魔力を使うけど」
流石のユエも魔力が分解させる部屋で大量の魔力を消費したらしく、少しばかりスタミナ切れに近かった。俺とハジメ、取り巻きを掃討し終わったジェット・トルーパー達は何とかユエたちと合流する。
「よくやったぞ、ユエ」
「…ん、頑張った」
ハジメはユエのところに駆け寄り、ユエを褒める。まるで互いに背を預けるパートナーであり、恋人のような感じであった。
「マスター!私も頑張りました!」
「あぁ、よくやったな。シア」
俺もシアを褒め称えた後にユエの魔法によって凍り付けにされ、身動きが出来なくなったミレディを見る。
「さて……ミレディ・ライセン。今の状態では再生や身動きはできない。将棋やチェスで言う
「そういうことだ。諦めて神代魔法を渡すか、このままトドメを刺されるか──」
そう俺たちが言うが、一向にミレディから返事がなかった。ミレディの無言に俺は何かと嫌な予感がした。
「…おい、何黙っていやがる」
「……」
「無言のままか…(しかし、何かと嫌な予感がする。フォースも何かとざわついているし、特に真上の方を……ん、真上?)」
俺や恐る恐る上の方を見ると、この部屋の天井に何かしらの亀裂の様な光りが走る。そしてよく耳をすますと、“ピキッ”という音が聞こえた。
「…っ!ハジメ、直ぐにこの場から離れるぞ!」
「何っ?それはどういう……」
その瞬間、何かを発動させたかの様にミレディ・ゴーレムの眼の部分が強く光る。
「──ッ!まさかコイツ…!!」
「あぁ、そのまさかだろうな!上から天井の一部を落とすつもりだ!」
「何っ!?」
「…ふふふ、とっておきのお返しだよぉ。今からこの部屋の天井
その言葉を皮切りに無数の巨石に分解した天井が俺たちの頭上に向けて落ちて来た。フォースがざわついていたのはコレのことか!
雷電Side out
雷電の言う通り……というより、一部訂正するならばミレディは重力の神代魔法で天井の一部じゃなくて天井全てを落としてきやがった!
「ジェット・トルーパー、急いで散開しろ!散らばれ!シア、俺の近くに!」
「「「イ、イエッサー!」」」
「はっはいです!」
「ユエ、俺の所まで来い!」
「んっ!」
ジェット・トルーパーは雷電の指示でジェットパックで急ぎこの場から離れようとする。しかし、頭上か降る無数の巨石の数に回避が間に合わず、そのまま巨石に潰されたり、巨石の破片がジェットパックに被弾して、制御不能となり別の巨石に激突するなどが起きてジェット・トルーパー達の被害が広がる一方だった。そして俺たちもこの場から離れる為に行動するのだった。
「──しっかり掴まってろよ、ここが正念場だ」
俺はユエにそう言いながら“宝物庫”から再びオルカンを取り出す。そして落ちてくる巨石に対して十二発のロケット弾を全弾連射した。火花の尾を引きながら頭上の死を吹き飛ばさんと突撃したロケット弾は次々と大爆発を起こすと巨石を粉砕していく。
視界のすべてを覆い、天井が見えなくなるほど密集していた巨石群が、オルカンの攻撃により僅かに綻びを見せた。僅かな隙間から天井が見えている。俺はオルカンを仕舞い、代わりにドンナー・シュラークを抜くと天に掲げて連射した。僅かな生存の道を押し広げるように、計算された精密射撃が砕かれた巨石の破片を更に砕きつつ連鎖的に退けていく。
しかし、いくら迎撃しても限度がある。迎撃し損ねた巨石が豪速を以て落下し、俺たちに到達する。その時に雷電は何かの悟りを開いたのかライトセーバーをしまい、そのまま正座した。
「おい、雷電!?……って、やばっ!?」
一瞬の余所見が命取りとはまさにこのことを示すように俺は雷電に気を取られてしまい、脱出するタイミングを逃してしまう。俺は苦し紛れにドンナー・シュラークを構えたその時、落下して来た巨石がその場で静止したのだ。他の巨石も雷電を中心に地面に激突する10mで静止する。その時に俺は雷電がフォースで何とかしてくれていると理解した瞬間、俺はユエを呼び出した。
「ユエ、一旦雷電の所に向かうぞ!あそこだと何故か安全の様だ!」
「んっ…!」
俺たちは巨石の雨から逃れる為に雷電の近くに向かった。その頃雷電の近くにいたシアはフォースで巨石を静止させていたが、質量の違いがある為か、かなり苦しがっていた。
「ぬぎぎぎ…」
「シア、心を乱すな。フォースは森羅万象のエネルギーだ、大きさは関係無い。心を無にし、フォースに身を委ねるんだ」
「マスター……はいですっ」
雷電の言葉に従ってシアもドリュッケンを起き、その場で正座して心を無にしてフォースに身を委ねる様に集中した。
天井が落ちて来てから数十秒後……
結論から言えば俺たちは助かった。雷電とシアがフォースで天井から降って来た全ての巨石を静止させたのだ。丁度直径10m位の高さと広さだ。これは雷電たちのフォースによってこの空間を維持されているのだ。この高さと広さを確保した俺たちはミレディに対して反撃に転ずる為に準備を行うのだった。
「ハジメ、何とかこの場を凌いだのは良いが、何も一手も打てない状況じゃあこっちが不利だぞ」
「あぁ、分かってる。…だからここで俺の取って置きの
秘密兵器?と雷電は少し気になった様だが、今はフォースでこの空間を維持するのに集中している為に詳しいことを聞かなかった。そして俺は“宝物庫”からその秘密兵器を取り出す。その秘密兵器は、人の形をしておりながら鋼鉄の身体を有し、背中には飛行する為のスラスター付きのバックパック。左腕には盾、右手にはチェーンガンを装備しており、そして何よりも人が乗る前提で造られた架空兵器を俺が完全に再現して作り上げた兵器だ。俺はそれに乗り込む前にその兵器にもう一つ俺が造ったアーティファクトである電磁加速式ガトリング砲“メツェライ”を秘密兵器のバックパックにあるハードポイント部分に装備させる。装備させた後に俺はその秘密兵器に乗り込み、起動させる。……さてと、ミレディ・ライセン。今までの分、たっぷり返してやろうか!
ハジメSide out
そのころミレディは天井が全て落ちたのを確認し、身動きを封じていた氷を自力で砕いて無事に脱出する。
「ミレディちゃん…ふっかーつ!!」
何とか脱出したミレディは生き埋めになったであろうハジメたちが場所に目を向ける。そこには天井の落下により無数の巨石の山が出来上がっていた。この時にミレディは少しばかりやり過ぎたと思っていた。
「うーん…流石にちょっとやりすぎちゃったかなぁ?でもこれくらいは何とかできないと、あのクソ野郎共には勝てないしねぇ~」
ミレディは、そう呟きながらハジメ達の死体を探す。と、その時……
「そのクソ野郎共には興味ないって言っただろうが」
「えっ?」
聞き覚えのある声が響いた。その瞬間、その巨石の山から何かが出て来た。それはミレディでも知らないゴーレム……否、ハジメが造り上げた
《PTX-140R“ハードボーラー”。この世界においての初陣だ!》
「ど、どうやって……」
自分の目には確かに巨石群に呑まれたように見えたハジメが、目の前にいることに思わず疑問の声を上げるミレディ。そんな彼女に、ハジメは、機体内でニィと口の端を吊り上げて笑う。
《答えてやってもいいが……俺ばかり見ていていいのか?》
「えっ?」
先程と同じ口調で疑問の声を上げるミレディ。ミレディは再び巨石の山の方に目を向けると……
「倍にして返すぞ!」
「どりゃぁぁあ!!」
そこには雷電とシアが魔法を使っている訳ではないのに巨石を浮かし、そのままミレディに向けて手を振り下ろす。するとそれに引っ張られる様に巨石がミレディの方に向かって行った。
「嘘!?それってアッシュ君と同じ…!?」
「(またアッシュか。…まさかと思うが、アシュ=レイ・ザンガか?それ以前に、ミレディはフォースのことを知っているのか?いや、その考えは後だ。今は戦闘に集中しよう)…ハジメ、今だ!」
《あぁ!コイツでも食らってろ!!》
雷電の掛け声でハジメが乗るハードボーラーは装着されているメツェライで毎分12000発の弾丸を雷電たちが飛ばした巨石諸共ミレディに向けて放つ。圧倒的な弾幕に巨石は砕け散り、ミレディはその弾幕に痛がっていた。
「痛たたたたたたたっ!?ちょっ……痛いって!?」
……ゴーレムに痛覚があるのかどうかは分からないが、これを好機と見たハジメはすぐさま射撃を止め、ハードボーラーから降りてそのままミレディの方に向かって跳躍した。
「くっ…!いくら何度来ても無駄だよぉ!」
「その言葉、
ミレディはフレイムナックルでハジメを叩き落そうとする。対するハジメは“宝物庫”からある物を取り出す。虚空に現れたそれは全長二メートル半程の縦長の大筒だった。外部には幾つものゴツゴツした機械が取り付けられており、中には直径二十センチはある漆黒の杭が装填されている。下方は四本の頑丈そうなアームがつけられており、中程に空いている機構にハジメが義手をはめ込むと連動して動き出した。
ハジメはそのままミレディのフレイムナックルに大筒を叩き付ける。同時に、ハジメが魔力を注ぎ込んだ。すると、大筒が紅いスパークを放ち、中に装填されている漆黒の杭が猛烈と回転を始める。“ギュイィィィィン”と高速回転が奏でる旋律が響き渡る。その瞬間、大筒の中にある漆黒の杭が打ち放たれた。ハジメが“宝物庫”から取り出したのは義手の外付け兵器“パイルバンカー”である。“圧縮錬成”により、四トン分の質量を直径二十センチ長さ一・二メートルの杭に圧縮し、表面をアザンチウム鉱石でコーティングした。世界最高重量かつ硬度の杭。それを大筒の上方に設置した大量の圧縮燃焼粉と電磁加速で射出する、ハジメのもう一つの切り札でもある。凄まじい衝撃音と共に打ち放たれた漆黒の杭はミレディのフレイムナックルをいとも容易く打ち砕いた。
「なァ!?」
「そのまま死ねッ」
そしてハジメはパイルバンカーの杭を再装填した後に今度はミレディ・ゴーレムの核に狙いを定めて打ち込み、再び漆黒の杭を打ち放つ。漆黒の杭がミレディ・ゴーレムの絶対防壁に突き立つ。胸部のアザンチウム装甲は、一瞬でヒビが入り、杭はその先端を容赦なく埋めていく。あまりの衝撃に、ミレディ・ゴーレムの巨体が浮遊ブロックを放射状にヒビ割りながら沈み込んだ。浮遊ブロック自体も一気に高度を下げる。ミレディ・ゴーレムは、高速回転による摩擦により胸部から白煙を吹き上げていた。
しかし、ミレディ・ゴーレムの目からは光りが消えていなかった。
「ぐぬぬぅぅぅ…!」
若干苦しい様な声を出しながらも、ミレディは残った左腕でハジメが装着しているパイルバンカーに殴りつける。その衝撃でパイルバンカーは壊れる。漆黒の杭を残して……
「ハハハ……ざんね〜ん!!後一歩だったのにねぇ?」
核の直撃を免れたミレディはこの時に自身の勝利を確信した。……しかし、それは間違いだった。
「何勝ち誇ってやがる。……雷電!」
《分かっている!…全く、本当に無茶をするな、お前は!》
「なっ…何ィイイイ!?」
その時、ハジメの背後から雷電が乗ったハードボーラーが来たのだ。そして雷電は、ハードボーラーのシールド……というより複合兵装の盾部分を前に出し、そのままハジメが打ち込んだパイルバンカーの漆黒の杭に目掛けて加速し、そのまま杭にぶつかり、その衝撃で遂に漆黒の杭がアザンチウム製の絶対防御を貫き、ミレディ・ゴーレムの核に到達する。先端が僅かにめり込み、ビシッという音を響かせながら核に亀裂が入り、そして砕け散った。これによりミレディ・ゴーレムの目から光が消え、七大迷宮が一つ、ライセン大迷宮の最後の試練が確かに攻略された瞬間だった。
今回登場した兵器。ロス◯ラに出てくる
シア以外にもヒロインを追加しようと思います。考えとしては八重樫と恵里を入れようと考えています。皆様は如何でしょうか?
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入れるべき
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そのままでいい