ありふれないジェダイとクローン軍団で世界最強   作:コレクトマン

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ほとんどネタに走りました。それと久しぶりの一万字越えです。


37話目です。


第二次ウルの町防衛戦

 

 

敵を肉眼で細く出来る距離までやって来たゴーレムとストームトルーパーの軍勢。左右のストームトルーパーの数はざっと八千もいて合わせれば一万六千。更にゴーレム軍団の兵力を足せば約二万ほどで俺達の二倍だ。戦力差は二対一と状況は最悪だが、それを補う為に雷電が重砲を用意してくれたのだ。これなら兵力差がある奴らとなんとか戦える。……ちょっとした余談だが、俺は本物のストームトルーパー(ファースト・オーダー版)を見て内心驚きもしたし、ちょびっと感動もした。長生きていればこういう出来事もあるんだな?…だが相手は敵だ、敵ならば容赦はしないとオルクス大迷宮の奈落から脱出する時に既に決めていた。俺はドンナーとシュラークを引き抜き、最前線で敵の様子を見ていた。すると奥にいるゴーレム軍団の陣地の後方で光の柱が空へと上がる。その発生した光の柱を中心に膜の様な円形状のうすい水色の壁が生成される。この時に俺はこの薄い水色の壁の存在を知っていた。

 

 

「マジか……よりによってあいつら、防御シールドを貼ってきやがった」

 

「あぁ、不味いな……こちらが重砲を使うと察してたのか敵は防御シールドで先手を打ってきたな」

 

 

清水が何気にヤバイと思っているとちょうど雷電が戻ってきた。

 

 

「ハジメ、こっちでも肉眼で捕捉したがあれは厄介だ。あのままじゃ重砲による砲撃支援が行えない」

 

「お前のことだからこのことを想定していたんだろう?何か対策はあるか?」

 

 

そう清水が雷電に問い詰めると雷電は“ないことはない”と問い返し、そのまま説明をした。

 

 

「敵の後方陣地に防御シールド発生装置がある可能性がある。それさえ叩けば防御シールドが消え、重砲の砲撃支援が行える。その防御シールド発生装置は俺とシアだけで破壊に向かう。ハジメ達はクローン達を率いて防衛戦を維持してくれ。相手は銃を持っている分、油断はするなよ」

 

「ああ、この異世界においての初めての銃撃戦だからな。死なねえ程度にやってみるさ」

 

「…ん。ハジメは、私が守る」

 

「妾も手助けをしよう。お主も無理がない様にの?」

 

「分かっているさ。……よしっシャドウ、お前もハジメと共に行動しろ。決して前の様な無茶な行動をするなよ」

 

「あぁ……お前こそ、防御シールド発生装置を破壊に向かう際に黒いゴーレムには気をつけろ。奴は他のゴーレムとは違う」

 

「そのつもりだ。ハジメ、シュタイフを貸してくれ。アレで敵陣の中央を突破し、防御シールド発生装置を破壊する」

 

 

“ちゃんと返せよ”と言った後に俺は宝物庫からシュタイフを雷電に貸し出し、雷電はシュタイフに乗り込んだ後にシアを乗せ、そのまま敵陣中央に向けて走らせる。防御シールドの方は雷電たちに任せ、俺達は侵攻して来るストームトルーパーの軍勢を対処する為、今はここにはいないが、別の場所で待機している4人のハウリア族に()()()()が完了しているか確認を取る。

 

 

「“ラビットチーム”、そっちの準備はどうだ?」

 

《準備万端です、コマンダー。いつでも出れます!》

 

「分かった、こっちが合図を出すまで待機してろ。合図は照明弾で知らせる……っ!」

 

 

そう告げて通信を切った瞬間、ストームトルーパーから放たれたブラスターの赤い光弾が俺の前を通り過ぎた。どうやら連中は有効射程まで距離を進めた様だ。

 

 

「……よし、こいつらも前と同じ様に片付けるぞ!」

 

「ん!」

 

「勿論じゃ、ご主人様!」

 

「あぁ。トルーパー、攻撃開始だ!」

 

「イエッサー!野郎共いくぞ!!」

 

 

それを合図に俺達はクローン軍団を率いてゴーレム、ストームトルーパーの軍勢に対して反撃開始するのだった。

 

 

ハジメSide out

 

 

 

俺はシュタイフを運転し、シアは俺の後ろでシュタイフから落ちないようしがみ付きながらも敵陣の中央に向かっている最中、ストームトルーパーからブラスターによる妨害があった。

 

 

「シア!」

 

「はいですぅ!」

 

 

シアに援護を頼む様に声を掛けるとシアも俺の意図を理解し、ダブル=ブレード・ライトセーバーを分割してライトセーバーの二刀流でストームトルーパーのブラスターから放たれる光弾を弾く。そしてゴーレム軍団が布陣する所にシュタイフを加速させ、そのまま中央突破を図る。

 

 

「こ……こちらに突っ込んで来るぞ!?」

 

「う…撃て!!奴らの狙いは後方にある防御シールド発生装置だ!」

 

 

流石に敵が少数で突っ込んでくることを想定していなかったのか少しばかり混乱があったもののすぐに立て直し、ゴーレム達は空気銃(その名に因んでプレスガンと命名)と支給されたブラスターで応戦する。俺は巧妙にシュタイフを操縦し、プレスガンとブラスターの弾幕を躱しながらもシュタイフでウィリーし、目の前にいたゴーレム一体をジャンプ台代わりにして飛んだ。そして着地してそのまま防御シールド発生装置に向かって行った。無論後方からプレスガンとブラスターによる追撃があったもののシアがそれを弾き返し、俺達は何とか防御シールド発生装置らしき物の所まで着けた。

 

 

「何とか辿り着いたが、油断はするな。まだ敵が潜んでいるかもしれない」

 

「はい、マスター。ここの警備がお粗末過ぎるくらいに薄いところ十中八九罠でしょうね」

 

 

俺達はシュタイフから降り、警戒しながら防御シールド発生装置に向かおうとしたその瞬間、足下に弾丸が着弾する。俺とシアはすぐに武器を手にしてより警戒を強めた。しかし、それ以降敵の攻撃は来なかった。だが、近くに敵がいることは確かだ。

 

 

「存在を感じますが肉眼では見えないです」

 

「確かにいる…」

 

 

そうして俺とシアは警戒しながら進む……と見せかけて、俺達の背後にむけてライトセーバーを振るう。すると空間にライトセーバーによって焼き切られた後が出来き、徐々に空間が歪んで斬ったものの正体が姿を現す。それはライトセーバーによって切断された量産型らしき白いゴーレムの残骸だった。どうやらライトセーバーで振るった際に核もろとも斬ったのだろう。その瞬間、至る所から空間が歪み、そこから百体近くのゴーレムが出現した。

 

 

「マスター、これって完全に……」

 

「どうやら俺達は、まんまと敵の罠に嵌まってしまった様だ」

 

 

どうやってこの場を切り抜けるか考えていたその時、量産型の白いゴーレムの中から一体の黒いゴーレムが堂々と前に出てきたのだ。その黒いゴーレムを見て俺は清水が言っていたことを思い出す。

 

 

“黒いゴーレムには気をつけろ。奴は他のゴーレムとは違う”

 

 

それが目の前にいるということは奴がそうなのだろう。黒いゴーレムが前に出た後に白いゴーレム達が何か慌てた様子だ。

 

 

「将軍!?お下がりください!ここは我々が……ぅおっ!?」

 

 

すると黒いゴーレムの肩の部分からサソリの尻尾の様な物を展開し、後ろにいた味方の白いゴーレムが持っているプレスガンを破壊し、告げる。

 

 

「攻撃中止!全軍、石になれ!」

 

「は……ハッ!」

 

 

するとこの場にいる白いゴーレム達はプレスガンとブラスターの銃口を上に向け、その場で待機した。

 

 

「これより…魔人族であれ、ゴーレムであれ、手を出した者は処刑する!!」

 

 

そう言って剣を抜き出し、俺達の方へ向かって走って来る。あからさまに俺達と戦う為にわざとあのような命令を下した様だ。こちらとしては好都合ではあるが……

 

 

「シア、お前は下がっていろ!こいつは俺が相手をするから、お前は防御シールド発生装置を破壊しろ!!」

 

「は、はいです!」

 

 

まだパダワンであるシアには荷が重いと判断した俺はフォースを使って倒したゴーレムの残骸からロングソードを引き寄せ、手にして構える。するとその黒いゴーレムの足から隠し武器として取り付けられているプレスガンから弾丸が射出する。俺は手にしたロングソードで弾丸を去なし、黒いゴーレムの攻撃を耐えた。そして互いに剣の間合いに入ったと同時に黒いゴーレムは剣を振るうと見せかけてサソリの尻尾擬きの多関節武器を突き出してきた。フォースの未来予知があって後ろに下がることで何とか回避することが出来た俺は一度ライトセーバーをしまい、黒いゴーレムと睨み合った。

 

 

 

何故ライトセーバーをしまったのかと言うとこのゴーレム、何かと武器破壊を狙ってそうな予感がした為だ。そのためライトセーバーを壊されない様に一度しまったのだ。

 

 

「…面白い防御だ」

 

 

このままでは黒いゴーレムの思うつぼだと判断した俺はハジメが処刑人の剣から蛇腹剣へと作り直してくれたカラミティを取り出し、ロングソードと蛇腹剣の二刀流でライトセーバーの第6の型“ニマーン”の派生系であるダブル=ブレード、又は二刀流の型“ジャーカイ”で積極的に攻める。黒いゴーレムも手に持つ剣で二刀流の連続攻撃を去なしながらも何処か楽しそうに見えた。中々決定打が打てない中で俺は一旦黒いゴーレムから距離を取る様に後ろへと跳躍し、距離を取った後に黒いゴーレムに向けて再度跳躍し、ロングソードで突くと思わせて横に振るったが、それを見越していたのか黒いゴーレムはしゃがんで躱したのだ。

 

 

「ホッホッホ…!まさか突くのではなく振るって来るとは!…だが着地の間隙は拭えんぞ?」

 

 

着地の間隙を狙って黒いゴーレムはそのまま俺の方に駆け寄って剣を振るおうとする。

 

 

「…それは、どうかな!」

 

 

そうはさせまいと俺は蛇腹剣のカラミティの刀身内にあるワイヤーを伸ばし、鞭の様に変形させ、それを黒いゴーレムが持つ剣に巻き付け、そのまま破壊する。なんだ……結構使えるんだな、この武器?そう思っている中、黒いゴーレムは俺の蛇腹剣に感心しつつも一旦後ろへと下がる。それを逃がすまいと俺はそのまま鞭形態になったカラミティで追撃する様に振るう。そして黒いゴーレムもサソリの尻尾擬きを出し、二つの多関節武器が絡み合った。蛇腹剣とサソリの尻尾擬きの多関節武器同士の戦いで互いに一歩も引けない中……

 

 

「フッ……多関節武器同士の戦いでは、私に分がある様だな!」

 

「何っ!?」

 

 

黒いゴーレムの一言で一瞬動揺してしまい、その隙に黒いゴーレムのサソリの尻尾擬きが蛇腹剣のカラミティの関節部分とワイヤーを破壊した。武器としての役目を早くも終えてしまったカラミティ。俺は咄嗟に残ったロングソードで黒いゴーレムに一突き入れようとするも、黒いゴーレムはわざと倒れるように躱し、足の仕込みプレスガンで穂先より柔らかい柄に集中連射され、サソリの尻尾擬きでとどめを刺すかのように破壊した。その黒いゴーレムはどういうことか仰向けに寝転んだまま無防備な状態だ。柄だけになってしまったロングソードと使い物にならなくなった蛇腹剣のカラミティを捨て、俺はライトセーバーを手に青い光刃を出し、それを黒いゴーレムに向ける。

 

 

「お前の負け……と言いたいところだが、妙に解せないことがある。お前はわざとその状態で俺が止めを刺せるように誘っているな?特にサソリの尻尾擬きの奴で腕を絡めとろうと考えているのだろう?」

 

「……流石にバレたか。どうもお前の勘は鋭い様だな?」

 

 

俺は警戒しながらも黒いゴーレムから少し下がり、そして黒いゴーレムも倒れている状態から立ち上がる様に身体を起こす。

 

 

「尋問官から聞かされていたが、ジェダイや尋問官には“フォース”……と言っていたか?その力を備わっている分、未来予知や見えない力を操る者たちを示すと言っていたが、どうやら尋問官が言っていたことは本当の様だな。それと話が変わるが、お前たちは北の山脈に向かう際に見ただろうと思うが敢えて聞こう。……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?」

 

 

どうやらウィル捜索の為に北の山脈に向かっていた際に見掛けた全滅した隊商達のことを言っている様だ。ちょっとした精神攻撃で揺さぶらせ、隙を取ろうと考えている様だ。こいつの場合、天之河にとって一種の天敵かもしれないな。黒いゴーレムに精神攻撃で揺さぶられたら天之河のご都合解釈によって逆に冷静な判断を下せない状態になるだろうな。

 

 

「どう……か。俺の場合だったら御悔やみを入れるだろうな。そういう精神の揺さぶりは俺達ジェダイには通用しないということを理解してもらおう」

 

「その様だな?お前にとってはつまらん質問だったな。…それはそうと、尋問官からもう一つくれた物が有ったな。なんでもジェダイと対等に戦える武器だとかなんとかだったか?」

 

 

そう言って黒いゴーレムは懐から尋問官から授かったであろうシングル=ブレード・ライトセーバーを取り出した。そしてスイッチを起動させ、赤い光刃を出した。……尋問官め、まさか面倒なゴーレムにライトセーバーを渡すなんてな……!

 

 

「くっ…!まさか、ライトセーバーを渡されていたとはな……!」

 

「どうする?このまま逃げてみるか?人間と兎人族の二人掛かりでここに来たのはここにある防御装置の破壊なのだろう。それが無理と判断したらここまで来た意味がないだろうな?……だが、()()()()()()()()

 

 

その時に黒いゴーレムが放った言葉“無駄ではなかった”という意味を俺はどういう意味なのか探りを入れていた。

 

 

()()()()()()()()…だと?」

 

「お前たちや尋問官が援軍として派遣された兵士達が持つ武器の数々。これ等の武器は決してこの世界では絶対に再現不可能な代物ばかりだ。恐らく何世紀も遥か未来の武器の産物なのだろう。これはヘルシャー帝国……いや、彼等が動く材料になるかもしれん」

 

 

ヘルシャー帝国?それに彼等?何故黒いゴーレムがヘルシャー帝国の話題を出したのか理解できなかった。そして黒いゴーレムが言う彼等という存在も。理解しようにも時がそれを許してはくれなかった。

 

 

「思わぬ拾い物だった!」

 

「……っ!?チィッ!」

 

 

先に黒いゴーレムが俺が考えるよりも先に攻撃を仕掛けてきた為、俺は一旦戦いに集中するのだった。この戦い……何か裏が有りそうだな?

 

 

雷電Side out

 

 

 

一方のハジメ達とクローン達は敵ストームトルーパーとゴーレム軍団の兵力的物量に押されかけていた。魔物相手ならまだしも敵が人間、それも銃を知っているストームトルーパー(兵士)が相手だとかなり厄介だ。何せ奴らはブラスターで反撃してくる分、俺も避けながら反撃しなければならないからだ。一部の奴らには小型の盾を装備しており、クローン達のブラスターを防ぎながらも反撃して来る。ただ、ドンナーといったリボルバー式レールガンの前だと簡単に砕かれると同時に貫通する為に無意味であったのが幸いだ。ユエやティオに関しては魔法で援護しているものの、ストームトルーパー達のブラスターの集中砲火に苦戦していた。それらを考慮してか盾持ちのクローン達がユエ達の前に立ち、魔法で援護するユエ達を守りながらも援護に徹するのだった。清水にいたってはクローン達から借りたDC-15でゴーレムやストームトルーパーと対等に戦っていた。時には近場にいたストームトルーパーを肉壁という名の盾代わりにしながらというエグい戦法で次々とストームトルーパーを蹴散らしていた。しかし、それでも劣勢であることに変わりなかった。

 

 

「グァッ…!」

 

「一名負傷!衛生兵、来てくれ!」

 

「敵トルーパーとブリキ擬き共を蹴散らせ!!」

 

「誰か武器をくれ!!ガス欠が起きた……ごぁっ!?」

 

 

ストームトルーパーの後方には例のゴーレム軍団がプレスガンで攻撃してくる為にクローン達に死傷者が増える一方だ。俺は錬成で1mの壁を生成させつつもユエ達と合流し、敵のブラスターの雨をやり過ごしていた。ドンナーとシュラークの残弾を確認をして見ると残り僅かしかなかった。すると一人のクローン・サージェントが俺が錬成した壁に退避して状況を知らせる。

 

 

「コマンダー、劣勢です!こちら側は既に二割りもやられました。このままでは全滅を待つだけです!」

 

「分かっている!だが、こっちの残弾は残り僅かだ。ユエ、そっちの魔力残量はどうだ?」

 

「…ん、残りが魔晶石一個分くらい……魔物ほどじゃないけど、敵の数が多い」

 

「まぁな……本来なら雷電が防御シールドをなんとかしてから合図を送りたかったが、そうも言ってられないか。ちょっと早いがラビットチーム、出撃だ!」

 

 

そう言って俺はDC-17を取り出し、照明弾をセットした後に上空に向けて照明弾を放つ。そして俺はクローン達に後退する様に指示を出す。

 

 

「全トルーパー、塹壕の方へ後退しろ!残りは俺達とラビットチームで何とかする!」

 

「コマンダー!?幾らなんでも無謀です!コマンダー達が強いとは言えこの数相手に「これは命令だ、サージェント!急いで部隊を後退させろ!」……イエッサー!お前たち塹壕へ後退だ、急げ!!」

 

 

前線にいた残存クローン達はその場で後退し始めた。そして清水も後退するクローン達に紛れ込みながらも俺達と合流した。

 

 

「なぁ南雲、かなり敵が減る様子がないんだが?」

 

「心配すんな。このクソッタレの状況に彼奴らに合図を送っといた。後はここで粘ればいいだけだ!それと、出来るだけ姿勢を低くしろよ?」

 

 

俺は壊れかけの壁に錬成で最初よりも厚めの壁を生成させてストームトルーパー達とゴーレム達の銃撃を防ぎながらも彼奴らが来るのを待った。彼奴らならこの状況を打開する鍵になるやもしれない。

 

 

ハジメSide out

 

 

 

ゴーレム騎士団とストームトルーパー達はハジメが錬成した壁を破壊する為に一斉射撃を行っていた。しかし、ハジメが錬成させた壁の厚さがあってか中々壊れる様子がなかった。

 

 

「しっかし少人数で殿を務めながらもよく耐えているな!賞賛に与えするぜ!」

 

「奴らに賞賛など不要だ。我々に歯向かう愚かも共は容赦することなく殺せ」

 

 

粘るハジメ達に賞賛したいと思うゴーレム騎士団と、それを否定するストームトルーパー。ストームトルーパーの棘のある言葉に対して癪に障ったのかゴーレムは反論する。

 

 

「おいおい、そんなに悪く言わなくてもいいだろ?これだけの戦力でよく粘っているんだしよ?」

 

「ほざけ、我々は偉大な指導者が築き上げる理想が有ればそれ以外は不要だ。貴様らも手ぬるい攻撃ばかりしてないで突げ…」

 

 

ストームトルーパーが最後まで告げることはなかった。その原因はストームトルーパーのヘルメットの後ろに風穴が空いていて既に絶命していたのだ。何故そうなったのか状況を理解しようにもそのゴーレムも気付かぬうちに核ごとゴーレムの装甲を貫通され、既に事が切れていた。この奇妙な状況に前線を指揮しているイオ達にも伝わっていた。そして斥候のゴーレムがその原因となったと思われる存在を見つけ、イオに伝える。

 

 

「隊長!左翼に敵影ッ!!」

 

 

イオは斥候のゴーレムが言う敵影を確認する為に左翼の方を見た。その時にイオは驚くべき存在を目撃する。それは約5mもあるゴーレム擬きが4体編成を組みながら左翼にいるストームトルーパーとゴーレム騎士団に強襲を仕掛けていたのだ。

 

 

ゴーレム騎士団Side out

 

 

 

時間は数分前に遡る……

 

 

 

クローン・コマンドーのデルタ分隊(主にセヴ教官)によって鍛えられたハウリア族四人組ことラビットチームはもう一人の教官である南雲ハジメから秘密兵器でもある人型起動兵器ことPTX-140R“ハードボーラー”四機に乗り込んでハジメから合図を待った。そして合図である照明弾が打ち上げられたことを確認し、ハウリア族四人組を纏めるラビットチームのリーダー“ラナ・ハウリア”は行動を起こすのだった。

 

 

「…コマンダーからの合図よ、作戦通りに行くわ。バルドフェルド、行けるかしら?」

 

 

バルドフェルドというのはパルのTAGネームのことであり、それぞれにTAGネームがつけられている。……余談ではあるが、このTAGネームこと痛々しい名前を思いついたのは厨二病であるパルが思いついたことであり、彼を感染源としてハウリア族に厨二病が蔓延る事になったのは別の話だ。

 

 

「行けます!」

 

「ネアシュタットルム」

 

「問題ないわ」

 

「リキッドブレイク」

 

「やれます」

 

 

それぞれチームのテンポを確認したラナはラビットチームに次の指示出す。

 

 

「分かったわ。……行くわよみんな、我々の任務は一機残らずの殲滅よ。為すべきことは唯一つ……奴らにとっての地獄を創りなさい!!」

 

「「「イエッサー!!」」」

 

 

その言葉を起点に各自ハードボーラーのメインシステムを起動させて機体を動かし、そのまま戦地へと敵左翼に強襲を仕掛ける。彼等が乗るハードボーラーの装備は右手には専用のチェーンガンと左腕には盾であり、複合兵装でもあるチェーンソー型の格闘武器“VSキャリバー”。そして背部のバックパックの左ハードポイント部分に装着されているのはクローン達の武器であるZ-6ロータリー・ブラスター・キャノンの冷却装置を改造した代物と六砲身からハードボーラー用に新たに作られた三長砲身へと取り変えられていた。そして左翼に強襲する時に啀み合っていたゴーレムとストームトルーパーを目視で確認したパルはチェーンガンで狙撃し、確実に仕留めて各個撃破に移ったところで今現在に至る。

 

 

 

ハードボーラーの特徴であるバックパックのブースターによるダッシュで高機動戦闘を行っていた。そしてゴーレム達やストームトルーパー達も突如と乱入してきたハードボーラーに一時混乱したものの次第に冷静さを取り戻し、ハードボーラーを敵と認識して攻撃する。

 

 

「う……撃てっ!!」

 

 

ゴーレム達からはプレスガン、ストームトルーパー達からはブラスターと弾幕を貼るも高機動力で躱しながらも左ハードポイント部分に取り付けられている改造Z-6ロータリー・ブラスター・キャノンで制圧射撃を行う。制圧射撃に巻き込まれた一部のストームトルーパー達は次々と倒れて行く最中、ゴーレム達と盾持ちのストームトルーパーは盾で守っていた為なんとか難を免れたが、それすら許さないと言わんばかりにネアシュタットルムが駆るハードボーラーが格闘武器であるVSキャリバーを展開し、そのゴーレムに斬り掛かる。

 

 

「VSキャリバーは、剣なんかよりも凶悪な武器よ!」

 

「野郎、素手ゴロならー!!」

 

 

白兵戦に自信が有ったのかヨルガンダルのハードボーラーに向かって剣を振るおうとするゴーレムの姿が有った。しかし、VSキャリバーはチェーンソー型の格闘武器であるがためにゴーレムの剣を簡単に切断し、そのままゴーレムの身体を核もろとも斬り刻むのだった。ハードボーラーを駆るラビットチームの活躍をハジメ達でも確認できた。

 

 

「……ハジメ、敵左翼の攻撃が止まった」

 

「ああ、見えている。ラビットチーム……いい働きだな」

 

「あの兵器……見覚えがある様な気がする……何故だ?」

 

 

そして敵軍でもラビットチームの存在に気付いていた。

 

 

「左翼、敵に打ち破られています!」

 

「もう、左翼の人たちしっかりしてよ!!」

 

「敵影……4……」

 

「ほぉ…確かにあのゴーレム擬きが4体ですね。フッ…人間達にも面白い奴もいるものです。……っと、ヒュケリオン将軍から味方がやられている時に笑う奴がいるかと言われてましたな」

 

 

敵味方それぞれの反応を見せる中でラビットチームは出撃前にハジメに言われたことを思い出していた。

 

 

“いいか、此奴(ハードボーラー)は内部に貯蔵されている魔力で動いている。最大で9999と魔力が貯蔵されているが、此奴はその魔力の消耗率が高いが故に燃費が悪い。満タンの状態で戦闘で消耗する魔力のことを考えればせいぜい活動時間が30分から40分ってところだな。残り5分を切ったら無理に戦闘はせず、すぐに戦場から離脱しろ”

 

 

ラビットチームが戦闘を開始してから既に五分が経過していた。左翼の敵を壊滅的に追い詰めた後にラナは、システム画面を見て残り活動限界時間を確認した。

 

 

「残り時間はざっと20分ね……みんな、後どれくらい持つ?」

 

「まだ余裕です、25分も動けます!」

 

「こっちも同じく」

 

「こっちは20分だ。どの道早めに終わらせることに越したことはない」

 

「そうね……将軍達が防御シールドを破るまで出来るだけ多く敵の数を減らすわよ!」

 

「「「イエッサー!!」」」

 

 

一度ラビットチームは再終結し、後退しているクローン達の援護に向かうのだった。

 

 

ラビットチームSide out

 

 

 

一方、尋問官から授かったライトセーバーを振るう黒いゴーレムと戦っていた雷電は同じライトセーバーで剣戟を繰り出していた。青白と赤の光が目まぐるしい速さで交錯する中、時には黒いゴーレムはサソリの尻尾擬きで突き刺そうにも、雷電はそれを紙一重で躱すも、全てとはいかず雷電が装着しているヘルメットに当たってしまいヘルメットが破損する。一旦距離を破損したヘルメットを脱ぎ捨てると再びサソリの尻尾擬きの攻撃が有った。咄嗟に回避して僅かな隙を見てライトセーバーでサソリの尻尾擬きの一つを切断し、破壊する。それでも黒いゴーレムは怯むどころか逆に攻めてくる。その証拠に黒いゴーレムは一時距離を取って左腕に搭載されている固定式プレスガンで射撃を行う。雷電はライトセーバーを分割し、二刀流でプレスガンから射出された弾丸を自信の身体に直撃する部分にライトセーバーを振るい、身体への直撃を避ける。

 

 

 

そして雷電は分割していたライトセーバーを再び連結させ、両刃となったセーバーで変則的に振り回す。それに対応するかの様に黒いゴーレムもライトセーバーで変則的に振るってくる雷電の剣戟を冷静に対処して凌ぐ。そして黒いゴーレムは守りから攻めへと移り変わり、今度は此方の番とライトセーバーによる猛撃を振るう。雷電は黒いゴーレムの猛撃を防いでいたが手元が限界だったのか次の攻撃を防いだ瞬間、黒いゴーレムにライトセーバーを弾かれ、打ち上げられてしまう。

 

 

「なっ…!?(…殺られる!)」

 

「フッ…!」

 

 

黒いゴーレムはその隙を逃さんとライトセーバー振るう。その同時に雷電は黒いゴーレムの腕を両手で掴み、なんとかライトセーバーを振り下ろされるのを阻止する。

 

 

「止めたか、しかし…!」

 

 

黒いゴーレムはまだ隠していた残りのサソリの尻尾擬きを雷電に向けて突き刺そうとする。……だが、ここで奇妙な現象が起きた。サソリの尻尾擬きが雷電に突き刺さる直前で動きを止めたのだ。

 

 

「……ッ!スコルピオンテールが動かない?」

 

 

黒いゴーレムがそう確認した瞬間、スコルピオンテールという全てのサソリの尻尾擬きが独りでに拉げて破損する。そして黒いゴーレムは雷電の方を見ると、彼に宿す右目には()()()()()()()()。この男は異常ではないかと悟ると同時に更に追い討ちをかけるかの様に黒いゴーレムの左腕の装甲とフレームに亀裂が入った。

 

 

「…!左腕の装甲とフレームに亀裂が……ぬぅっ!?」

 

 

瞬間、黒いゴーレムは見えない力のような何かによって押されたかの様に後ろへと吹き飛ばされた。それは雷電がフォース・プッシュで黒いゴーレムを押し出したからだ。距離を取らされ一触即発の状態になったと思われた瞬間、蒼色の水流が雷電に向けて飛んできた。しかし雷電はフォースでその蒼色の水流の軌道を無理矢理捩じ曲げる。雷電は飛んできたであろう蒼色の水流の位置を肉眼で特定する。蒼色の水流を撃ってきたのは一人の魔人族だった。その魔人族は撃ったであろう蒼色の水流を軌道を捩じ曲げられたことに驚きを隠せずに判断力が欠けていた。そして雷電はフォースで弾かれたライトセーバーを引き寄せ、手にした瞬間……

 

 

「うぉぉおおーっ!!!」

 

 

まるで獣の様に戦っていた黒いゴーレムを置き去りにして技能の一つ“天歩”の派生“空力”と“縮地”で一気に魔人族の方へと向かう。

 

 

雷電?Side out

 

 

 

数分前……

 

 

 

飛行型の魔物に乗りながらも俺はこの戦況を見て少しずつではあるが此方が不利になりつつあることを見て取れた。そこで俺はこの戦況の打開策として防御シールド発生装置を破壊しに来た人間の男がゴーレム騎士団のヒュケリオン将軍と戦っていた。その時に俺は戦いの隙を見て毒針を入れこんだ魔法で不意打ちを試みた。ヒュケリオンはあの男と一騎打ちという形で部下に手出しさせぬ様にしていたが、奴の戯れた戯れ言など知らぬ。

 

 

 

ヒュケリオンと戦っている男が光の剣を弾かれてヒュケリオンに止めを刺されそうになるが、どうやったのかヒュケリオンの攻撃を退け、ヒュケリオンを後ろへと吹き飛ばしたのだ。しかし、これはチャンスでもあった。俺はすぐに詠唱し、毒針仕込みの蒼色の水流弾をその男に目掛けて放った。しかし、ここで予想外なことが起きる。その男は俺が放った水流弾を左腕で払う様に動かすと、水流弾が独りでに軌道を右へと反れて直撃することはなかった。このありえない出来事に俺は混乱していた。

 

 

「バカな……ありえない!?たかが人間如きにこの俺の魔法が……っ!?」

 

 

瞬間、その人間の男は俺を見据えるかの様にこちらを見ていた。すると男が右腕を横に真っ直ぐ伸ばして手を開く。すると弾かれた光の剣が男の手元に引き寄せられて手元へと戻った。そしてその男は俺を睨みつけながらも声を上げ、そのまま此方に向かってきた。

 

 

「……ま…不味いっ!」

 

 

俺はすぐに牽制用に詠唱に一部を省略し、魔法を次々と繰り出した。…しかしその男は光の剣で繰り出される魔法弾を弾き、段々と距離を詰められていく。

 

 

「来るな……来るな……!来るなぁぁぁああああっ!!?」

 

 

そして人間の男の持つ剣の射程距離に到達した際にその男の顔の表情を見た時、その顔はまさに鬼神の如き表情であった。その男の表情を見たのを最後にレイスの視界が激しく揺れ、その後は視界が暗転した。この時にレイスは雷電のライトセーバーによって首を刎ねられ、絶命したのだ。皮肉にもヒュケリオンが言っていた通りの結末になってしまった魔人族の末路であった。

 

 

ミュウのヒロインポジションはどの様にするか?

  • 原作通り
  • 雷電が父親になる
  • ハジメが父親で、雷電がミュウのヒロイン
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